クリスマスを探偵と

著者 :
  • 河出書房新社
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本棚登録 : 1180
レビュー : 162
  • Amazon.co.jp ・本 (80ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309026169

感想・レビュー・書評

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  • クリスマスの頃、学校図書館に展示した本。

    伊坂幸太郎さんが、学生時代に初めて書いた小説が元になっているそうだ(書き換えた、とあとがきには書いてあったがどの程度書き換えたのだろうか…)。

    あまり伊坂さんの本を読んだことはないのだが、初めて書いたという小説にも、伊坂さんの風味が効いている。

    クリスマスの絵本というと、お決まりのサンタクロースやツリーもしくはキリストの誕生が表紙になっているモノがほとんどだが、こちらはドイツの小さな町をうつむいて歩く探偵の絵。全編に差し込まれる絵が文章にとてもマッチしている。

    クリスマスと探偵といえば、「ポアロのクリスマス」。
    フォローしている方の本棚で発見して、「おー!」と再読したくなった。2019.1.9

  • 伊坂幸太郎さんの特集ムック本で、だいぶ前に1度読んだのですが、内容をすっかり忘れていました。
    絵本として読んだのは初めてです。
    マヌエーレ・フィオーレ氏の挿絵が、ほのぼのとして、あたたかく、美しいです。

    舞台はドイツ、主人公は今は探偵の仕事をしているカール。
    クリスマスの日、ある依頼人からの仕事での尾行中に、一人の若者に出会います。
    そして若者に15歳のクリスマスのある苦い経験を語り始めます。

    この本は、サンタクロースを信じている、子供向けの絵本ではありません。サンタクロースを信じられなくなった、大人のための絵本です。
    短いお話しですが、ちゃんとミステリーになっているところが、すばらしいです。

    まだ、クリスマスには早いですが、プレゼントにいかがでしょう。
    2017年10月の刊です。

  • かわいい絵とともに、ちょっと不思議な物語。
    ほっこりします。
    こじつけ論、面白いな。見方によって気持ちも変わる。大切なことかも。

  • 大人向け絵本、できればクリスマス近くに読めればよかったんだけど・・・

    母親に頼まれ、浮気調査のため父親を尾行していた探偵。

    しかし、父親がある女性宅を訪問したのは、浮気ではなく、昔、無断で母親が大切にしていた指輪を売ってしまったのを買い戻すためであった

    ベンチで一休みしているサンタクロースから、探偵もステキなプレゼントをもらう
    それは、父親は反省し、母親に指輪を買い戻しプレゼントしようとしていること
    そして、物事は違った視点から見ると、全く違うものが見えるという考え方

    自分には、クリスマスは、似合わないと思っていた探偵だったが、グリュック(幸せ)というレストランで食事をしようという気持ちになる

    静かで、華やかではないが、ほっこりした気持ちにさせてくれるお話だった

    最後の「父の代からは、あんな赤い服、着なくなったんですよ」
    というサンタクロースの言葉がおもしろかった

  • 伊坂氏の手がけた絵本がどういうものなのか
    気になって

    いつも伊坂氏の小説を読み終わると
    寂しくなってしまう

    どうしてか 分からいのだけれど
    でも 温かくなる 感じが欲しくて 読んでみた

    「探偵さん、その話、よければ僕に話してくれませんか?」舞台はドイツ。
    探偵カールがクリスマスの夜に出会った、謎の男とは…?
    心温まる聖夜の奇跡。
    伊坂作品のエッセンスすべてが凝縮された、心温まる物語。
    かつての子どもたちへ、これからの大人たちへ。

    ――それって、ほんとかなって思いながら 読み進めた
    本当に サンタクロースなんて いるのかな、ていうくらいに、疑いながら

    どうやらそれは、本当みたい

    小説を求めたら
    ちょっと物足りないかもしれないけれど

    でも、これは、絵本だったね、て、思う

    ささやかな夢を優しく残してくれる
    絵本なら、これでいいよねって、思う

    上手く言えないけれど、伊坂氏を求め過ぎず
    絵本として、大切に読みたいと、思った

    • まことさん
      私にとっても、伊坂さんという方はまさにそんな方です。
      私にとっても、伊坂さんという方はまさにそんな方です。
      2018/10/07
  • 伊坂氏が大学1年生で書いた初めての小説を
    自身でリメイクしたそうです。

    伊坂氏が伊坂氏らしい感じをちょっとだしてる
    クリスマスのお話です。

    時代の流れでサンタもトナカイも
    どんどん変化してるのでしょう。

    私もサンタクロースを信じているので、
    できるだけいい声のスーツの似合う
    サンタクロースをあてがってほしい。

    プレゼントはむしろサンタ本人。。。
    あ、失礼しました。
    楽しかったです。

    あ、そのうち、サンタもAIになるのかしらん。
    「OK、サンタ!
     私にサプライズして!」とか

  • 書店の棚の目立つところに「著者サイン本」の文字があり。大学生のときに書いた短編のあらすじをもとに書き上げた小説に、イタリアの漫画家の絵を添えたとのこと。釣られて買ってみました。

    浮気調査のためにある男性を尾行している探偵。浮気相手とおぼしき女性の邸に入って行くのを確認、出てくるまで目の前の公園で時間をつぶすことに。ベンチで一緒になった男から話しかけられる。

    読むうちに、世の中はいろんな可能性に満ちているのだということ、そしてそれは素晴らしいことだと思わされます。どうせ可能性を考えるなら前向きなほうがいい。後ろ向きなことばかり考えていたら、幸せが逃げていくのかもしれません。

    学生の頃からして著者が非凡な才能な持ち主だったのだとあらためて感じました。大人向けの絵本です。

  • 「可能性のゲームみたいなものですね」

    毎日を忙殺されていると、
    ふと忘れてしまう。

    一日も無駄にできない。もしかして?
    明日を妄想し眠れなかったあの日。

    春の遠足、夏の海開き、秋の紅葉狩り、そして…

    12月のその夜に、大いに期待しよう。

  • クリスマスということで。
    聖夜にとある男を尾行する探偵が主人公、ちょっと寓話的なほっこりミステリだった。
    誰もが幸せになっていいようなこんな夜だからこそ、到底信じられない"こじつけ"だって信じてみたいような気持ちになるのかもしれない。
    現代のサンタはずいぶんスタイリッシュだ。

  • こどものための絵本と思いきや、しっかり大人を呻らせる掌編小説。伊坂らしいどんでんがあり、親子の関係性というものを今一度見つめ直すこともできた。ほっこり温かい挿絵は物語全体に流れる思いやりと優しさを象徴しているようにも見せる。あっという間に読み終えてしまえる心に滞り残るものはなかなかディープ。不思議な読後感を味わうことができた。

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著者プロフィール

伊坂 幸太郎(いさか こうたろう)
1971年千葉県生まれの作家。東北大学法学部卒業後、SEとして働きながら文学賞応募し、2000年『オーデュボンの祈り』で新潮ミステリー倶楽部賞受賞、デビュー作となる。その後作家専業となり、宮城県仙台市に在住しながら執筆を続けている。2004年『アヒルと鴨のコインロッカー』で第25回吉川英治文学新人賞、同年『死神の精度』で第57回日本推理作家協会賞短編部門、2006年平成17年度宮城県芸術選奨文芸部門、2008年『ゴールデンスランバー』で第5回本屋大賞、第21回山本周五郎賞をそれぞれ受賞。同作で直木賞の選考対象となることを辞退したことも話題になった。上記受賞作のほか、『重力ピエロ』、『バイバイ、ブラックバード』、『アイネクライネナハトムジーク』など話題となる作品は多い。代表作も殆どが映画化されている。最新作に『フーガはユーガ』。

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