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- Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309026688
感想・レビュー・書評
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幕末期の新興宗教の教祖らや異人、宗教家、奇人らの怪奇で妖しい不思議な人生が描かれている。ある者は御告げが聞こえ、ある者は神懸かりにあい、ある者は自らミカドを名乗り『勅語』を発布した。我々凡人から逸脱した彼らに共通するのは、金儲けのために宗教を立ち上げたり、奇抜なことをしたり、奇妙なことを話しているのではないことだ。彼らの強い霊性の所以か人を救いたいという思いかは分からないが、利益追求でのことではなく、やむに止まれない思い、抗うことのできない強い導きに従ってのことだと感じる。それで現代のいまの世を見ると、金儲け、利益追求が何よりも価値がある世界となった。私自身も含めて、まずそれはお金になるの?と考えるあさましさでは、この本で取り上げられている愛すべき異端者は、いまの世に現れないだろう。
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