出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと

著者 :
  • 河出書房新社
4.13
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本棚登録 : 1121
レビュー : 48
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309026725

感想・レビュー・書評

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  • これはリアル‘ぼうけんのしょ’だ。
    ‘本’という‘武器’を手にし、難攻不落に思えた‘他人’とつながり、人として1upも2upもしていく様をヒヤヒヤ、ハラハラ、そしてワクワクドキドキしながら読んだ。

    ヒヤヒヤ、ハラハラしたのは著者の花田さんが思い込んだら一途というか、変な方向に生真面目なところがあるから。
    『出会い系で人と会ってその人に合う本をおすすめしまくる』...って思考がぶっ飛んでいる。

    なんとなく佐藤多佳子さんの『しゃべれどもしゃべれども』を思い出した。口下手で不器用な人々が若き落語家の元に落語を学びに来る、というストーリー。「なんで?落語学んでもおしゃべりは上手くなんないような」という読者と先生になる若き落語家の戸惑い。でも彼らのどこか切羽詰まった真剣さに心打たれていつしか応援するようになっていく。

    花田さんも終始危なっかしい。なので目が離せなくなるのです。

    ワクワク、ドキドキしたのは、もしかしたら一歩踏み出せばそこに『私にも』違う世界が拡がっているのかもしれない、と思わせてくれるから。ネットの向こうに、街並みの書き割りだと思っていた風景に、あるいは憧れの店のレジの内側に。ああ、世界って広い。人って面白い!
    目の前がぱあっと拡がっていく感じ。

    彼女の体験を‘読む’ことで読んでいる『私にも』力がわいてくる。能町みね子さんが帯に『強烈な自己啓発本』と書かれているのにも納得。...だからって真似をするわけではありませんが。

    ...そうだよね。全部自分で決めていいんだね。人生も、幸せも。どう見られるか、どう思われるかなんて、そんな『評価』は他人に任しておけ。...そう強く思いました。

    タイトルがちょっとでも引っ掛かる方は是非是非ご一読を。

  • 元ヴィレッジヴァンガードの店長が「出会い系で出会った人に本を勧める」ことをしてみた顛末記。
    基本的には性的な期待をして会いにくる人をいかにかわし、本を勧めるかにトライする。
    その過程で本人は離婚し、職も変わる。今の時代だからこそあり得る異色のエッセイ。
    個人的には面白かった。

  • 元ヴィレヴァンの店長で旦那さんと離婚というステータスの筆者が30分おしゃべりする出逢い系サイトに登録して本をおすすめしてみる、という試みなんです。

    タイトルとあらすじだけ聞くと、けっこう異色というか、突飛な内容に見えるんですが、筆者が求めていたのは普遍的な心の繋がりであって、それがたまたまこの時代にこういう形取っただけなんだろうなと思います。そしてそれを本という媒体を通して模索したんだなぁと思うとグッとくるものが。

    文体は軽妙で、仔細に話せばドン引きしてしまうようなイベントは簡潔にライトに仕上げてあります。
    他なる体験談の読み物としても楽しく読めます。

    当たり前なんだけど、いい人もいれば悪い人もいて。
    それでも新しいところに飛び込んでいった筆者の行動に勇気をもらえるエッセイです。
    自分もなんでもいいからなにかやってみよう、と思えます。

  • タイトルままなのであらすじ割愛。

    夢中になって読んだ。めちゃくちゃ面白い!
    書店員が書店から飛び出して書店員の仕事をしまくる話。
    こんなすごい人がいるんだな。俄然会ってみたくなった。
    元ヴィレヴァン店員の方なので、紹介する本もサブカルっぽい本ばかり。読みたい!→図書館で蔵書検索→蔵書なしの連続で笑えた。

  • 後半で著者自ら言及している、本をすすめるということの上から目線。
    それとは別に、描写の上から目線をわりと感じた。

    文章を書く行為はいくらかの客観性が必要で、といった私の先入観が、情緒不安定や変な人といった著者自身の描写を歪ませてるのかも。

    だって、やっぱり著者と序盤で出てきたセックスしたい人を比べたときに、圧倒的に後者のが気持ち悪い風に書かれているように見えた。

    人間讃歌ではあったが、人間という枠組みはとても恣意的に決められてるんじゃないかなあっと。

  • 年齢も近く本が好きという共通点もあってか性別が違うのに何故かシンパシーを感じながら一気にその日のうちに読み終えた。それほどどうなるのか自分ごとの様に先が気になる内容と面白さ読みやすさだった。僕は周りにいたら絶対出会い系危ないってと通り一遍のことをしたり顔に注意する著者からみて箸にも棒にもかからない詰まらない男だったであろうなと何の得もない苦い想像をした。ともあれ最終的に著者はこれからの人生を決める決断をした。こういう生き方をする人が日本のどこかに普通に生きているということがとても豊かで何と素晴らしいことだろうかとジンときた。これもひとえに本が出版されたから知ることが出来た事実。本にありがとうと言いたい。これからももっとたくさん読もうと思う。

  • タイトルが気になり、購入。ブックガイド的な要素が強いかと思ったら、そんな事もなく。ぶっ飛んでる人かと思ったら、そうでもなく。
    本を媒介にして人と繋がることで、自分の人生を見つめ直し、拡げていく。
    すごく幸せな事だなと思った。

  • 本が好きなことがきっかけとなり、出会い系サイトで出会った人にその人に合いそうな本を紹介するっていう風変わりなところから発進した花田菜々子のエッセイ。

    続けていたら、いつのまにか自分の周りに関わる人も増えていたし、数分でこの人どんな人ってわかるような感じになっていた。

    出会う人それぞれ変わった人が多いけど、実は自分のやっていることも案外へんてこなことだったりする。場合によっては、他者から見ると面白いと言われる領域になっていたりする。

    本との出会いは人それぞれだし、特に縛られる必要もない。なんとなあく暇だなって思うときにも読めるし、半分真面目、半分不真面目にも読める本かな。

    自分の好きな本を誰かに知ってもらいたい、読んでもらいたいって思うことがあるように。誰かから自分に合いそうな本を紹介してもらいたいってこともあると思う。
    読みたい本がなく迷っている人にはライトな感じでとっかかりやすく、次に読みたい本も自然と見つかってきそうでおすすめ。

  • ◯出会い系サイトで出会った人に本を勧めまくった

    夫との別居を機にxというサイトを通してたくさんの人と出会い,そこで自分が今まで読んだ本の中からその人に合うオススメの本を勧めまくったという題名通りの話

    仕事とお金と好きなことの関係性をどう考えて答えを出すか。

    確固たる信念を持って、人と違う価値観を生きる人を見ると、なぜ元気になれるのか。

    出会い系に対しての偏見、他にもたくさん実際と違う偏見を持ってる物事はたくさんあると思う。

  • 人間の、どうしようもない面と、聖なる面、どちらもが書かれている。

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