出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと

著者 :
  • 河出書房新社
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本棚登録 : 4305
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309026725

感想・レビュー・書評

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  • 興味をそそられる本を知ることができるだけでなく、第三者に本を薦める、その説得力ある、わかりやすい説明がすごいです。菜々子さん自身、最初はあたふたしていたようで、失礼ながら、私だってそんなことはしない…という本の勧め方をされていましたが、違うんだ…という気づきもきちんと認めていて、そんな点が好きでした。
    不覚にも読みながら数カ所で涙が出ました。人が抱えているものって凄いものがあるし、心情をさらけ出せることって難しいことだからこそ、本がキッカケになる、ということが素敵なことで、失ってはならない文化です。

    私の好きだった書店が突如無くなって、その書店の店長さんだったの?と今頃気づき、あら残念。日比谷の書店。いい空間だったのに…

  • みきが、おもしろい!と勧めてくれた本。
    いろんな人のいろんな世界を見れた。最近になってやっと、自分は他の世界を知らなさすぎる、なんてもったいない!と思い始めたところだったから、いろんな世界を知りたい欲に拍車がかかった。それに、人生の迷子みたいな、今の自分と似たような人って割といるんだなって、仲間を見つけた感じ。でもやっぱ、とにかくやってみようって行動してる人がストーリーになる。動かないとストーリーにも話のネタにすらならないじゃないか。“自分でハンドルを握る”って良い表現だったな。
    人間の生々しい部分から美しい部分まで隠さず描かれていて、現実味があった。最後には、でも人との出会いって良いなって希望をもたせるような余韻があって、またその希望にも現実味がある。ステキなカオスだった。

  • タイトルからも、怪しいかもと思いながら、
    何冊か読んでみたい本が出来ました
    作者の実話の就職履歴も興味があり一度機会があれば訪ねてみたいです

  • 紹介されていた本一覧
    『さらば雑司ヶ谷』『日本のセックス』樋口毅宏
    『思いを伝えるということ展のすべて』大宮エリー
    『おんなのことば』茨木のり子
    『ウケる技術』小林昌平・山本周嗣・水野敬也
    『ミーツへの道「街的雑誌」の時代』江弘毅
    『もうおうちへかえりましょう』穂村弘
    『私とは何か』平野啓一郎
    『ワイルドマウンテン』本秀康
    『ポテン生活』木下晋也
    長嶋有(著者名のみ)
    『都市と消費とディズニーの夢』速水健朗
    『就職しないで生きるには』レイモンド・マンゴー
    『自分の仕事をつくる』西村佳哲
    『独立国家のつくりかた』坂口恭平
    『年収150万円で僕らは自由に生きていく』イケダハヤト
    『絶望の国の幸福な若者たち』古市憲寿
    『荒野へ』ジョン・クラカワー
    『イリュージョン』リチャード・バック
    『23分間の奇跡』ジェームズ・クラベル
    『もろだしガールズトーク』アルテイシア
    『モジャ公』藤子・F・不二雄
    『なにたべた?』伊藤比呂美・枝元ほなみ
    『オン・ザ・ロード』ジャック・ケルアック
    『おとなの小論文教室。』山田ズーニー
    『「美女と野獣」の野獣になる方法』水野敬也
    『捨てがたき人々』ジョージ秋山
    『深夜特急』沢木耕太郎
    『宮本から君へ』新井英樹
    『カフェでよくかかっているJ-POPのボサノヴァカバーを歌う女の一生』渋谷直角
    『カキフライが無いなら来なかった』せきしろ・又吉直樹
    『観光』ラッタウット・ラープチャルーンサップ
    『青春と変態』会田誠
    『えーえんとくちから』笹井宏之
    『クラウド・コレクター』クラフト・エヴィング
    『老子と少年』
    『神との対話』
    『お縫い子テルミー』栗田有起
    『夜は短し歩けよ乙女』森見登美彦
    『69』村上龍
    『あの頃ぼくらはアホでした』東野圭吾
    『白いしるし』西加奈子
    『饗宴』プラトン
    『富士日記』武田百合子
    『悲しみよこんにちは』フランソワーズ・サガン
    『積極』谷川史子
    『隣の家の少女』ジャック・ケッチャム
    『赤目四十八瀧心中未遂』車谷長吉
    『2』野崎まど
    『わたしを離さないで』カズオ・イシグロ
    『NOVA』短篇集
    『今日の人生』益田ミリ
    『美しい距離』山崎ナオコーラ
    『さよならもいわずに』上野顕太郎

  • タイトルに惹かれて買った。最初の方は淡々と起こったこと書いてるだけやな、くらいに思ってたけど後半の方で作者がだんだんと変わってきてめっちゃ面白くなった。さすがは本好きで本薦めを専門にやってるだけあって、作者が勧める本どれも読みたくなってしばらくはここで勧められてる本で気になったやつ読んでみよって思った。本の魅力、そして人との出会いで人生変わるって事を再認識させられた。
    個人的には「ジジイ悪いが屍を越えさせてもらうぞ」のとこでグッときた。

  • 面白かった。さらさらと読める。

    思ったこと
    •1年でこんなに状況が変わるんだな
    •気の持ち様だな
    •私も色々な人と出会い話してみたい
    恋人を探す出会い系じゃなくて、色んな人と話してみたい。
    •色んな本が登場して、また読みたい本が増えた
    •私も花田さんに会ってお薦めしてもらいたい
    •コーチングのシーンで泣いた。私もコーチングやってみてもらいたい。

  • 「出会い系サイト」という言葉と表紙の女の子にちょっといかがわしい本か、、、?と思っていましたが、全然そんな本ではありませんでした(笑)でもそう思って手にしていない人もまだたくさんいるのでは??それはもったいない。

    人生の岐路に立つ一人の女性が、「出会い系サイト」を一つの道具として、自分の可能性とワクワクをもう一度取り戻していく物語、とでも言えばよいでしょうか。

    書店員ならではの豊富な本の知識で、ブックガイドとしてもとても楽しめます。読みたくなった本がたくさん。(最後にブックリストがあるのはとてもありがたい。)
    そして何よりも、今まで通らなかった道に一歩踏み出していくことで、こんなに世界が広がって出会う人も変わるんだ、ということに気づかされます。

    新しいことに挑戦したり、今までの道からはみだす勇気をもらえる本。

  • 本屋に行きたい。
    ブックカフェに行って、ゆっくり本を選んでまったりしたい。
    人と話したい。
    久しぶりの人やはじめましての人と、読書体験を話したい。
    コロナでネットで読みたい本を探す→図書館予約→受け取り→読む
    を繰り返している。
    幸い世の中には一生かけても読み終えない膨大な量の本があるけど、
    直に本屋さんや図書館で手に取って、めくって出会う本は楽しい。

    本の感想は
    出会い系もこんな使い方もありなんだなーと、面白かった。
    身近でそんな人いたら会ってみたい!
    ぜひ本をおすすめして欲しい。
    いろんなジャンルの本を読んで、人に勧められるくらい記憶してるのが凄い。

  • (2021-08-08 1.5h)

    もう文庫化もして、瀧本美織主演でドラマ化までしちゃった本作。
    著者の魅力的で温かな人柄が滲み出る素敵なエッセイでした。描かれるのは人と人との繋がりで、読んでいてほっこり。本を通してつながる関係、素敵だ〜。

    相手を見てぴったりの本を探り当てる技を磨いていく過程も楽しい。体当たりで楽しんでる雰囲気が良いなぁ。

    あとがきで、花田さんは
    本を介してなら、気持ちを押し付けることなくこんなふうに知らない人と気持ちを交換できたりする。(p.217)
    と仰っていて、自分がこの人にこそ読んでほしいという本を(それを読むかどうかの判断も)相手の感性に任せ受け取ってもらうという行為の尊さに深く感じ入りました。
    第7章の最後にもある通り、ですね。
    大好きな人と本を贈りあうのがわたしの夢なのですが、そこまで行かずとも気軽にこの本を読んでみてと投げかけてみたいと思えました。
    筆者の考えかたは柔らかで、広い包容力を感じます。本作を読んでいて、そこに惹かれた人がきっとたくさんいるのだろうなと。

    私自身出会い系サイトを利用したことがあるので、こういったサイトを用いた出会いについても共感するところが多くありました。
    あと、こういう本に、読んだことのある作品や好きな作品が出てくるととびきり嬉しいですね。西加奈子さんの『白いしるし』、好きなんです。嬉しい。

  • 元ヴィレッジヴァンガードの店長さんが出会い系サイトで出会った人たちに本をオススメする話。どのような本を選ぶのかも面白かったし、店長さんの考え方や環境が変わっていく様子も面白かった。元気が出ました。読みたい本リストも増えました☺️

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著者プロフィール

1979年、東京都生まれ。「ヴィレッジヴァンガード」、「二子玉川蔦屋家電」ブックコンシェルジュ、「パン屋の本屋」店長を経て、現在は「HMV & BOOKS HIBIYA COTTAGE」の店長。

「2020年 『シングルファーザーの年下彼氏の子ども2人と格闘しまくって考えた「家族とは何なのか問題」のこと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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