選んだ孤独はよい孤独

著者 :
  • 河出書房新社
3.16
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本棚登録 : 557
レビュー : 58
  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309026855

感想・レビュー・書評

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  • 良いタイトルだな。。。

    河出書房新社のPR
    地元から出ようとしない二十代、女の子が怖い高校男子、仕事が出来ないあの先輩……。人生にもがく男性たちの、それぞれの抱える孤独の温度を浮かび上がらせる、愛すべき19の物語。
    http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309026855/

  • なんて情けない男達。
    なんて不器用な男達。
    これが現代の男達のリアルな姿なのか。

    特に共感したのは『あるカップルの別れの理由』『ぼくは仕事ができない』『おれが逃してやる』の3編。
    同棲していた彼女が突然荷物をまとめて出ていこうとする理由がさっぱり分からない彼。
    仕事ができる風を装っているだけで実は全くの役立つの彼。
    何をやっても儘ならない男達に、こんな男いるな、と初めは苦笑いしていた私だったけれど、そんな男達の悲哀に満ちた現実、プレッシャー、ストレス、孤独に同情してしまう。
    確かに女の方が一枚上手で、強かで逃げ足も速い上に巧い。

    「おれが逃がしてやる」と後輩の優柔不断男に言い放った館林さんは、この短編集の中で唯一カッコいい男だった。

  • 素敵なタイトルに心惹かれ、手にした一冊。
    すべて男が主人公のこの19のエッセーは
    残酷なまでに、滑稽で未熟で
    でも愛おしき男どもの姿を
    過不足なく、しかも容赦なく炙りだしていました。

    女性だからこその作者のシビアな視線は、
    なんの忖度も装飾もなく
    ただひたすら真実の姿をさらけ出していて
    痛快そのもの♪
    なのに読み終わってみると、心がシミジミと温かい気持ちに包まれていることに気づくのでした。

  • 情けなくも愛すべき男たちの「孤独」でつながる19の物語。


    短いものは1ページ。短編がたくさん詰まっている。
    サクッとすぐに読めて、頷けるところもたくさんあった。

    「ぼくは仕事ができない」
    「おれが逃がしてやる」
    「心が動いた瞬間、シャッターを切る」がよかったなぁ。

    でも、孤独っていう感じはあんまりしなかったな。

  • 久しぶりの山内マリコ作品。やられた。やっぱりマリコ節にやられる。好き。
    時々読むのがしんどくなるけど、それはリアルだから。でもやめられない。クセになる。なんで山内マリコはこんなに多面的で多声的な物語を生み出せるのだろう。
    2019.06.20

  • 「俺が逃がしてやる」と「心が動いた瞬間、シャッターを切る」が心温まる話で良かった。特に前者はグッと来た。でも大半は読んでて胸が詰まる話。悲しい話ではないけれど、日常に潜むちょっとした不穏やペーソスを巧くえぐり出してる。「僕は仕事ができない」や「別れた理由」なんかは特に、前2つとは逆の意味で胸にグッと来た。
    でも胸糞系ではない。読後感は、爽やかではないけど、良い。みんな、頑張って生きてるんだよな、という大人な気持ちになれた。

  • おれが逃がしてやる、が良かった。

  • 「稀によくいる、めんどくさい自意識の持ち主たち」を男性視点から描いているように感じた。私自身めんどくさい自意識の持ち主なので愛しさは感じるが、「わたしは彼ら彼女らとは違う。でも本当にそうか?」という自問自答が生じてきて、楽しい気分になるやら白けた気分になるやらで面白かった。この短編集に出てくる人物を見て、ではこれを読んでいる自分はどうなのか?という風に思えるあたりが良かった。ただ、一番好きになったのはSFじみた「心が動いた瞬間、シャッターを切る」だった。

  • つまるところ、現在の状況は自分の過去生き方の集大成。選んだ孤独は良い孤独でなくちゃ。

  • 男性が主人公の短編集。
    登場する男性という生き物があまりにポンコツ、目は節穴で、あくまでも女性から見た男性のはなし。

    ニコンの話、いもうとが言った「子供って自分のために何かしてくれる母親が好きだから」って言葉、ぐさりと来たなぁ。
    そうなんだよな、私もそうだった。それはお金をかけるとかじゃなくて。
    結局、大人になっても覚えてるのは、そういうことなんだよな。
    肝に命じておこう。
    山内マリコさんは、こういう、誰もが薄ぼんやりとしか認識していない真理を、ズバッと言い当てるなぁ。

    数行のみの超短い作品も掲載されていますが、全編通じて山内マリコさんのセンスを感じる一冊でした。

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著者プロフィール

山内 マリコ(やまうち まりこ)
1980年富山県生まれ。大阪芸術大学映像学科卒業後、京都でのライター生活を経て上京。
2008年「女による女のためのR-18文学賞」読者賞を受賞し、12年8月連作短編集『ここは退屈迎えに来て』でデビュー。同作は2016年映画化された。ほか映画化された作品に『アズミ・ハルコは行方不明』。ほか、著作に『メガネと放蕩娘』『選んだ孤独はよい孤独』など。

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