しき

著者 :
  • 河出書房新社
3.23
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本棚登録 : 109
レビュー : 13
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309027180

作品紹介・あらすじ

高2男子、モニター越しにきらめく春夏秋冬……未来なき青春を突破するために、いま、彼は「踊ってみた! 」
――気鋭の文藝賞受賞作家が描く、「恋」と「努力」と「友情」の超進化系青春小説。

感想・レビュー・書評

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  • 言葉の鮮度ばつぐん。自分なら、これに芥川賞だな。でも芥川賞の性質としては、まだ新しすぎるかな。

  • 思春期という多感な感性を描写するこの方の
    捉え方が、なんとも新鮮。
    新しい気になる作家さんです。
    内面描写が多く、若さや脆さの表現にもうならせられる。デビュー作も読みたくなったので、
    即予約しました。

    一冊読み終わった時の充実感を味わえました。

  • ちょっと変わった文体で最初は違和感あったけど、友達やきょうだいの距離感に共感する部分もあったりして気づけば入り込んでいた。

  • 12-2-1

  • 文学

  • ★ヨシダさんからのおすすめコメント★
    男子高校生の星崎と草野が「踊ってみた」動画をうpする事を目指し、公園でおどりの練習をしたりする話です。思春期の感覚がとてもせんさいに描かれていて良いよ~!
    武蔵野大学図書館OPACへ⇒ https://opac.musashino-u.ac.jp/detail?bbid=1000140371

  • 子供の成長物語である。
    もう少し各人の内面が表現されているといいと思う。

  • 高校生のモヤモヤした心情を,踊るふたりの中に分散させて,非常に論理的に分析したもの.手法が面白く,なぜか泣けるという星崎と草野のダンスを見てみたかった.

  • 思春期の言語化し難いモヤモヤを独特な文体と構成に乗せて新しい表現を試みている事を理解しつつも最後の最後まで馴染まないまま読み進めた。多分登場人物の何者でもなく幸不幸も無いディスコミュニケーションな日々を送る感覚が共感し難かったからかな。ただ不思議と読了後の爽やかさがあった。新しい。世代の違いか…歳だなぁ。

  • 『なにかいってしまったら、言語化してしまったら、その瞬間になにかを「おもってしまう」きがしていたし、その瞬間こそに偏見に近寄る「感想」がうまれてしまうのかもなか、となんとなしに考えていた。』

    『実際、かれとしては夜に性的におもいだすことを、すきといっていいのかわからないとこあるな、という感想を毎日考えており、こういうふうに思いを消費している女のこにたいし、かんぜんにどう振る舞っていいのかわからなかった。』

    『同級生や親戚、ひいては母親に至るまでの、「ほんとうはこういいたかった」けど、「実際はこういってる」の差異、関係における相手の真意を推理する運動に、草野はつかれていた。』

    『なぜなら「好意」の上位互換とおぼしき「恋」、ひいては「愛」「恋愛」となってくると、人間関係の膠着、ままならない性とからだの関係、とめどなく昂り制御不能に至るまで陥る感情の暴走、などをもてあまし多大なストレスをこうむることは明白だからだ。』

    『三人に共通する性格として、マンガをよんでいるときなどに、いきなり「なによんでんの?」と声をかけられるのも苦手だし、マンガをよんでいるクラスメイトに「なによんでんの?」と声をかけるのも苦手だった。両者には似て非なる境界があり、両者ともに抵抗がないのならスター生徒となりうるし、後者ができるだけでも愛されるトップクラスメイトの素質があり、前者が得意ならマスコット的にクラスに溶け込めるポテンシャルあり、しかし両者ともむりならクラスの輪にははいれない。ヒエラルキーの内側にすらはいれない愚鈍な存在と成り下がるのだった。』

    『クラスの人間がこの時期特有の自意識をたかめあい、無意識の言語を発しあうのにどうしてもなじめなかった。
    だれかを誘えばだれかが顔をしかめ、だれかを外せばだれかが正義感をふるわせ、だれかを加えればだれかが疎外され、だれかを失えばだれかがよろこぶ。皆それぞれが、からだの表情と裏腹のことに限って、つよい口調でいうのだ。』

    「なにかが欠損していて、それなのにうまくやれている気がするから。だれにも相談するようでもないけど、でもなんかつめたいのかも。なにも起きてないことにすれば、いいのではないかとおもってしまう。誰かが誰かをふかく傷つけても、しらなければすむこと。でも、しってしまったら、どうすればいいんだろう?」

    『目の前の人間は裏切っても、すごした時間は裏切らない。』

    『きもちを調える。心を合わせて、自由に。ひろやかに、のびやかに踊ろう。』

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著者プロフィール

町屋 良平(まちや りょうへい)
1983年、東京都生まれの小説家。「青が破れる」で第53回文藝賞を受賞してデビューし、同作で第30回三島由紀夫賞候補に選ばれる。2018年、「しき」で第159回芥川龍之介賞候補に選ばれ、続く「1R1分34秒」で第160回芥川龍之介賞候補になった。

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