夜しか開かない精神科診療所

著者 :
  • 河出書房新社
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感想 : 24
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309028200

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  • 片上徹也さん「夜しか開かない精神科診療所」インタビュー 部活のノリで患者の心を癒やす|好書好日
    https://book.asahi.com/article/12737296

    夜しか開かない精神科診療所 :片上 徹也 | 河出書房新社
    https://www.kawade.co.jp/sp/isbn/9784309028200/

  • 図書館で出会った本です。

    タイトルそのまま、夜しか開かない精神科の病院オウルクリニックのお話です。夜じゃないと通院の時間が取れないという方や、通っている所を見られたくないという方へ向けたクリニックを作った先生のお話です。また、うつ病などの症例も載っています。

    確かに、夜開いている精神科があればいいなぁと思ったことが何回もあります。夜、一人で不安定になったときに電話でもいいから再審してもらえるところがあればいいのに。と思いました。それを高校生の頃から考えていて、実現したというのですからすごい話です。
    また、若者の街にオウルクリニックを開院したというのも、実際に若い人たちが通いやすいように、精神科にかかっているというのも分かりにくいようにされているのが素晴らしいです。
    中には入院治療が必要なほどの重度の患者さんもいて、その方は先生が日中勤めている病院に入院となり、先生が主治医になるというのだから驚きです。この先生に診てもらいたいと遠方から来る方もいらっしゃるそうです。
    フランクな口調で色々な話をする。再診に30分かけるというのも魅力的だなぁと思いました。
    近所に会ったら、私も行ってみたいと思いました。

  • この本は、精神科にかかったことがない方、かかろうと思っているけれどなかなか一歩が踏み出せない方のための本です。
    なぜならこの本には、夜しか開かない精神科診療所「アウルクリニック」がどんなところなのか、診察をしてくれる片上医師はどんな人物なのかを、片上医師自身が丁寧に紹介しているからです。

    精神科に限らず、病院という場所は「かかる前に見学」ということができません。
    もちろん多くの病院ではホームページなどがあり、どんな病院なのかを読むことができますが、結局のところ自分とその病院が合うかどうかは、受診してみないとわからないものです。
    そのため受診自体を躊躇してしまう方も、おられるのではないでしょうか。

    しかし「アウルクリニック」については、本書を読むことによりホームページよりも多くの情報が得られるだけでなく、片上医師の生い立ち、信念などまで自分のペースで読んで知ることができます。
    特に精神科の診療は、どんなことをしているのかなかなか見えにくいので、この本を読むことで診療の様子が詳しくわかり、受診のハードルが下がるのではないかとおもいます。

    アウルクリニックは大阪のミナミで、夜19時〜23時まで開院されている、完全予約制のクリニックです。
    予約で埋まってかかれないのでは…と思いきや、キャンセルなどもあるためなのか、Twitterで片上医師自らが、予約に空きがあるとツイートされているようです。
    「アウルクリニック」という名称からは、精神科のクリニックとわかりにくく、さらには内科と皮膚科も併設だそうなので、アウルクリニックに入っていくだけでは、なんの疾患なのかはわかりません。
    こうした様々な配慮がされているクリニックは、おそらく少数派ではないでしょうか。


    ただし、すでに精神科通院をされている方にとっても、病院紹介の本のように感じ、物足りないとおもわれるでしょう。
    でもそれは、この本が想定している読み手が、「精神的な不調に苦しんでいるけれど、受診できないでいる人」だからで、内容が合わなかっただけですから、どうか落ちこまないでくださいね。

  • 院長であり著者も務める片上さんがめちゃくちゃ良い人で、心持ってかれた。モテそうだなぁ。アウルクリニック行きたい。受診者やスタッフへの配慮と大阪の地を生かしたユーモアのある診察!笑える環境を作ってくれるのすてき


    本の内容も、精神科の専門ワードが少なくて、初心者でも分かりやすぐ読みやすかった。読者へ親身なところも良い

    あと、院長が自分のことを「ミジンコ」って言うあたり、謙遜さが滲み出ていて尊敬。宇宙から見た我々は金持ちも有名人も私もみんなミジンコ!それなら何となく生きやすそう

  • 日中は病院で勤務して、夜間はクリニックを別で開業している精神科医。
    仕事に限らず、楽しくなければ長続きしません。
    研修医機関を終えた直後でくも膜下出血を発症した。
    障害は不便だけど不幸ではない。
    心の健康のためには、生活習慣を整えることが最優先。
    食事・睡眠・運動の3つの軸。
    おもしろいことはやりましょう!

  • 人間は誰しも同じように悩むし、同じように風邪もひきます。

    心に風邪をひいたからといって、何も恥ずかしいことはないのです。

  • 精神科をカフェのように気楽に立ち寄れる場所にしたいという、著者の精神科に対する思いや理念には共感することが多かった。

    精神科への受診を迷っている読者向けなのだろうか、事例の詳細は個人の特定に繋がるからだろうか、その事例において、医師として、なぜそのような判断をしたのかに触れられていることは少なかった。
    比較的読みやすくなっていると思う。

  • 人と接するうえでこんな風に気をつけよう…なんてことも読みながら考えました。素敵な先生なんだろうなぁ〜〜

  • 笑えること、生活習慣が大事

  • こういう精神科医さんがたくさんいてくれれば、救われる人が多そうだなと思った。

    ちなみに、精神科受診歴のある人間から言わせてもらうと、精神科医の仕事は診察であって、話を聴くことではないようです。この本の著者のような精神科医はむしろまれで、話を聴くのはカウンセラーの仕事のようです。本当なら、精神科医がカウンセラーを兼務すべきなんじゃないかと思うんですけど、今の日本の精神科医療制度上仕方ないのかなと。

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著者プロフィール

1984年生まれ。奈良県立医科大学医学部卒業。済生会野江病院、坂本病院、サムライクリニック院長を経て、昼間は大病院にて常勤医として勤務する傍ら、夜の診療室・OWL(アウル)クリニックを開院。

「2016年 『超付箋法 一週間100円で天才と呼ばれる方法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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