- Amazon.co.jp ・本 (96ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309031545
感想・レビュー・書評
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野良犬が産んだ子犬を迎え入れ「山旅犬」に育てる過程を綴ったフォトエッセイ。
表紙の写真に惹かれて手に取りました。
著者は登山家で、子供の頃から犬が好きだけれど犬を飼うのは初めてで、サバイバル登山や狩猟の相棒として子犬のナツを迎えたとのこと。
とにかくナツがかわいい。表情がいいし躍動感があるし、いちいち絵になります。
登山、沢登り、狩猟、釣り、雪山。
山旅の相棒として徐々に経験を積んで成長していくナツ。
使役犬(猟犬、牧羊犬、そり犬、警察犬、災害救助犬、盲導犬、聴導犬など)の存在は知ってはいましたが…
一般的な家庭で暮らしている犬とのあまりの違いに、正直言って戸惑いました。
私も登山のときに犬を連れて登っている方と出会ったことが何度かあります(うちの犬は超小型犬だったので無理!考えたこともなかったです)。そのときは楽しそうだなぁと微笑ましく思ったのですが、この本はそういう方々とはまたレベルが全然違いました。
犬の幸せとは何か考えさせられました。
著者のナツに対する愛情も真摯な姿勢も伝わってきたし、ナツの幸せを心から祈っています。
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猟師として鹿を追ったり、食料を現地調達しながら登山をしたりという著者が、山旅の相棒として飼い始めた犬のナツ。北海道の知人の家で野良犬が産んだ3匹の犬、横浜から日帰りで北海道へ行きもらってきたのがナツ。なるべくリードを付けずに、自由に裏山を走らせる。他所の家の敷地には入らないように言い聞かせる。鹿猟に連れていき、共に鹿を追う。普通に家庭で飼われている犬からは想像を絶する。犬も著者を相棒でありボスであると理解しているとしか思えない。
現代社会では、なかなか実現できない犬との暮らし方のスタイルではあるが、共感を覚えた。
カヌーイストの野田さんと犬との関係に似ているなぁ、と思いながら読んでいたら、著者は野田さんとお知り合いだった。やっぱり!と思ってしまった。 -
こういう生活がしたい。
犬と暮らすようになって、
ペットでも家族でもなく、相棒とか群れの仲間みたいなそんな気持ちだったから、
似ていると思った。 -
めっちゃナツが可愛い!これに尽きる。実家に雑種犬がいるのだが、その犬と瓜二つである。表紙を見て夫の実家犬だ!と感じた妻からのプレゼント。けれども性格は全く違う。
もし実家の犬がこんなんだったらどうだろう、と想像してしまう。時にはハラハラ。最後死ぬまで一緒にいるような展開じゃなくて良かった。
さて、犬の幸せとは何だろうか。そもそも幸せと感じるのだろうか。個人的には尻尾を振った回数だと思う。
何にせよ、将来犬を飼う時は幸せにさせてあげたいと思う本でした。 -
久しぶりの一気読み。
つい最近、Xで、阿蘇を服部さんと旅している最中のナツが行方不明となり捜索する書き込みがたくさん流れてきて、初めてナツと服部さんの存在を知った(ナツはその後無事に服部さんの元に帰ってきている)。
ペットではなく「相棒」としての犬。私が小さい頃、犬の放し飼いが普通だった頃、子供にとっては「相棒」だったことを思い出した。
犬と共に大自然を旅し、狩猟し、畑を耕す暮らし……「生きる」とか「暮らす」とか、深く考えさせられる本だった。 -
ああ…ナツに会ってみたい。表紙のナツは最高にかっこいい。
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ナツ、いいなあ。服部文祥とナツのコンビ愛があふれる一冊。