鹽津城

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  • 河出書房新社 (2024年11月26日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (264ページ) / ISBN・EAN: 9784309039367

感想・レビュー・書評

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  • 見たことない難しい漢字のタイトルだけど読みやすいしするする入ってきます。

    1つめからフェティッシュ満載、未の木の杏子が変態でツボだった。4つめの緋愁で最後は主人公にフラグが立ったところで終わるのがいい。以下省略って感じ。数日後にはあの集団に加わってるんやろな。
    次の文に行くともう違う世界で、気づくと元に世界に戻ってくる。クラクラしながら流れに沿ってたらあっという間に読み終わってた。

    • あんどうとりさん
      帯にフリガナ付きで書いてますね!
      旧字体のがカッコイイですよね〜
      帯にフリガナ付きで書いてますね!
      旧字体のがカッコイイですよね〜
      2025/01/17
    • 青格子さん
      未読なので失礼。読みますね。ただ、私は年寄りなので、素直に読めてしまって、気になったのでwww
      未読なので失礼。読みますね。ただ、私は年寄りなので、素直に読めてしまって、気になったのでwww
      2025/01/17
    • あんどうとりさん
      読めるのはすごい、さすがです
      まだまだ勉強不足です(;ᴗ;)
      読めるのはすごい、さすがです
      まだまだ勉強不足です(;ᴗ;)
      2025/01/17
  • 群像2020年1月号:未の木、2019年4月文学ムックたべるのがおそいvol.7:ジュヴナイル、2018年12月河出文庫刊NOVA2019年春号:流下の日、2021年6月柏書房刊kaze no tanbun夕暮れの草の冠: 緋愁、文藝2019年夏季号:鎭子、2022年秋季号:鹽津城、の6つの短編とノートと称する短い覚え書きを2024年11月河出書房新社から刊行。全ての話で提示される世界観が独自で、圧倒される。平行世界の出来事的な描写や、ジェンダーフリーな世界、生体細胞素子を使用する生命形成技術等いずれもインパクトがある。純文系雑誌に発表されていたというのが面白く、楽しい。

  • お初の作家さんでした。中短編集。この作家さん、今までなんで知らなかったんだろう。どのお話も、この後どうなっちゃうの〜!と気になって仕方がない。壮大なザ・SFではなくて、日常にいつの間にか入り込んでた非日常みたいな。その入り込み方がちょっぴり生々しいというか、ぬるり、とした薄気味悪さを伴う雰囲気があるのだけど、それがかえってクセになる感じ。別の作品も読みます!

  • 一昨年前に『自生の夢』を読み、その面白さに滅多打ちにされた以来の飛浩隆さんの最新の短編集
    『自生の夢』は奔放で無邪気な言葉の波に溺れさせてくるような、エンタメ力も強い楽しさがあったけど、こちらはじっとりした湿り気の昏さや、不意打ちのようにさらりと書かれる性描写の生々しさにそわそわしてしまう 読んでいるところを人に見られたくないけど、鞄に入れて持ち歩いて、じんわりと読み返したい味わい深さがあった

    表題作の『鹽津城』は平行してあるふたつの世界が鹵攻と鹹撃という災害に見舞われ、いつしか未来の果てで世界が交差する、瞼に浮かぶ情景の喚起力が凄まじい中編
    人の1人の力、あるいは一世代の間で行える事柄には限界があるけれども、次世代に繋ぎ、伝え続けることで成しえる軌跡がそのまま叙事詩のように、神話のように煌めく物語だった

    他の短編には『自生の夢』の収録作との因縁を感じるものもあり、読み返しもしたくなる
    あるかも知れなかったもうひとつの世界、こことは違う歴史を辿る失われた未来、そんな光景が並ぶ短編が意図して配置されている短編集で、並行世界もののSFとしても読めるけど幻想小説とも純文学とも呼べそう(実際、この短編集の作品の初出は文芸誌だったみたい)
    以下、各話のメモ

    『未の木』
    結婚記念日に、贈り主にそっくりな姿の花を咲かせる木を贈られた夫婦の話
    夫から贈られた妻、妻から贈られた夫、の場面が鏡あわせのように展開する 出てくるご飯が美味しそうなのと、幼い頃の年少の夫に対する歳上妻の暴力行為がフェティッシュだった

    『ジュヴナイル』
    言語で他人の意識に干渉することのできる少年の話 『自生の夢』の前日譚 出てくるご飯が不味そう

    『落下の日』
    とてもライトに読める、こんな技術が導入された未来っていいな、そうだといいな(からタイトルの意味が明らかになる)って話
    選挙の期日前に読むとタイムリーだし、心底ホラーにもなる でもこの世界観好き

    『緋愁』
    2000年代の初め頃にあった、実際の騒動を下敷きにした話 ほんと、あの独特の装束の人たちどこに行ったんだろう
    この話も“あるかも知れなかった世界”が書かれている ごく短い話

    『鎮子』
    『自生の夢』収録の『海の指』を裏返したかのような作品 『海の指』に思い入れがあるせいか、その扱われ方に若干納得がいかなかった いけすかない感じのシティライフの描写はわざとだろうか

  • 『自生の夢』以来の短編集。
    その間に長編では『零號琴』や、初期作品と評論を収めた『ポリフォニック・イリュージョン』なども出ている。寡作な作家ということもあって久々に作品に触れた気がした。

    本作には5つの短編と1つの中編が収められているが、どれも高水準というか、とてつもない作品たちで、一気に読むのが勿体なく感じるほどだった。
    プロットの奇抜さ、面白さは勿論だが、その世界を表現する文章の精度というか純度の高さからか読後クラクラと目眩がするような感覚に陥る。
    本当にどれも高いクオリティで、印象的な作品たちなのだが、表題作の『鹽津城』が個人的には物語の深さも射程も、より広くて好き。

    次作は『廃園の天使』シリーズの続編ということで、めちゃくちゃ楽しみ。

  • 設定世界の説明が長い上に、繋がりもわからず殆ど頭に残らない。特に本のタイトルにもなっている塩の世界は完全に読み手のことを考えているとは思えない。どの話も結論が曖昧で、心が全く揺さぶられない。新聞の書評で本を選ぶことはやめておこうと思った。リズムもなく万人向けではない。

  • ネタバレせずに紹介するのが難しい本。曖昧な世界で砕けたガラスを踏んで初めて「ああ」と気づくような印象のものもあれば、逆に溶け込んでいくものもある。しかしいずれもイマジネーションの波にさらわれるというか、たとえば『流下の日』は霞がかったモノクロやセピア色からぱっと反転した色と動きの鮮やかさに衝撃を受けた。何事も着地しないと気がすまない人には勧められないが、この作者の描く領域はなかなか癖になる。

  • 飛浩隆は初読なのだけれど、世界観にやられた。お気に入りは、大災害と40年間政権を握る男の「流下の日」 。1番気になった「ジュヴナイル」は前作『自生の夢』と関係があるらしいのでそっちも読まなきゃ。

  • SFだと思って読んだら、いい意味で裏切られます。SFではありますが、文章の与える印象が純文学だと思いました。表現が簡潔なのに緻密で美しい、情景がありありと想像できる文章です。

  • 6編収録。
    『・結婚記念日に夫から贈られた植木は、「贈り主様にそっくりな『花』」をつける不思議な木――「未(ひつじ)の木」。
    ・少年は、言葉の力で世界を紡ぐことができた――「ジュヴナイル」。
    ・四十年前、現政権が発足した日に大災害が生じたあの地へと、私は帰ってきた、なぜ?――「流下の日」。
    ・山腹に生じた緋色の世界に迷いこんだ末に――「緋愁(ひしゅう)」。
    ・〈うみの指〉に襲われる世界と、私の世界――「鎭子(しずこ)」。
    ・"しお"に覆われゆく風景、病みゆく身体、"しお"と共存する人々、ささやかな日常から織りなされる歴史――「鹽津城」。』
    河出書房新社プレスリリースより(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000827.000012754.html

    静謐な文章。未来設定の話もあれば、(おそらく)現代設定の話も。読みながら、登場人物と一緒に、じんわりと不思議な世界に飲み込まれていく。
    設定だけでなく、人の心情の描き方もとても好きだった。
    言葉遊びのような面白さもあり、映像的な面だけでなく小説としてSFを楽しめた。

  • 物語を俯瞰してみることができるのは読者にあらかじめ用意された特権だから当たり前体操なんだけど、やっぱり並行世界がある瞬間に交差したり、それを示唆するシーンってグッときちゃう。おもしろかった!

  • 表題作の「鹽津城(しおつき)」を含む6編の短編集だが、各作品の長さはまちまち。
    作品ごとに描いている世界や設定は違うのだけれど、いずれも読んでいるとなんだかフワフワするような浮遊感を感じる文章であった。ストーリーがあるようなないような作品が多く、理解するというよりは感じるための文章なのかなと。
    その中でも「流下の日」はしっかりストーリーラインがあったため、個人的には一番面白いと感じた。

  • 最初の未の木の話は面白かったが総理大臣の話、志津子の話、後半になるにつれポカポカ陽気と相まって夢を見ながら読んでくという小説と自分の夢のコラボとなり勝手に話を作って余計に意味不明となる。作者が中国の人かと思って新刊コーナーにあったから試し読みとして借りたが映像化して読む自分には向いていない文章で現在を書いているのに昭和中期あたりな文章のような冷たくて暗いイメージな感じだった。

  • SF的で幻想小説とも言える作品群。どの作品も現実が揺らいでぐらついて、不確かだ。別の現実の侵入、現実の重層化、現実の脆弱化など、よりどころとする「ここ」が果たして確かなのか分からない不安感、あるいは危機感が漂う。この10年でこんなにも『現実』が弱くなったのかと気づかされる小説であった。

  • 震災、テロ、未知のウイルス…。そこまで大きな出来事でなくとも、事故や事件など、我々の日常はある日突然、何の前触れもなく、暴力的に歪められ、理不尽に変質してしまうことがある。

    〈鹵攻〉や〈鹹疾〉が起きる「鹽津城」の物語も、もしかしたら自分の身にも起こりえた〈現実〉だったのかも、と思わせられるような妙な不安と説得力を感じた。

  • かなり久々の飛浩隆は日常不条理SFというか作中人物の脳内妄想世界というかあり得る生活のちょっとしたバグみたいな感じでおもしろかった 現実にずっと居ると思ってたら実は信用できない世界で、他者理解なんてこんなものかもしれないな

  • 最初の未の木のみ読んだ。これは「君の名は」だな、と感じた。映画よりもっとなまなましいけど。
    面白い。評価はその作品のみですが一応。

  • 読めない漢字だらけのタイトルで少し臆する

    でも、現代風の設定で描かれるSF的な世界がとても良い。この味、なかなか良いな。一話が短いからサクサク読めるし、面白かった作品の再読もしやすい。とりあえずざっと読んで、再読するスタイルは私にはなかった読書法なんだけど、本作ではこれを試してみた。

  • 飛浩隆先生の久方ぶりの単行本なので楽しみしていたのですが・・・・
    先生の作品がどんどん芥川賞に近くなっていくようで、私の読解力がついていけていません。表題作の鹽津城も、時空の違う物語が平行して融合するのは1Q84みたいなのだけど、登場人物にも場面設定にも感情が昂らない。塩が水から分離して固まるという設定はすごいけど、登場人物にハマれない。羊の木と棲(ねぐら)の木までが限界。残念です。

  • 2016年の「自生の夢」以来、8年ぶりの短篇集(未(ひつじ)の木、ジュヴナイル、流下の日、緋愁(ひしゅう)、鎭子(しずこ)、鹽津城(しおつき)の6編を収録)。

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著者プロフィール

1960年島根県生まれ。島根大学卒。第1回三省堂SFストーリーコンテスト入選。『象られた力』で第26回日本SF大賞、『自生の夢』で第38回同賞を受賞。著書に『グラン・ヴァカンス』『ラギッド・ガール』。

「2019年 『自生の夢』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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