カッコウが鳴くあの一瞬

著者 :
  • 河出書房新社
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本棚登録 : 48
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (170ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309201641

感想・レビュー・書評

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  • もはや不条理にも近い幻想性に満ち満ちた短編集。生活に突然差し込まれる現象はあまりにも突飛で、つい「これは一体何なんだ」「何を意味するんだ」と頭を抱えてしまったが、もう何も考えず読み進める事にした。ガルシア・マルケス作品や初期の川上弘美作品に近いと思う。

    前半収録作は特定ワードや不潔描写(これがまた巧いのでしんどい)が個人的に苦手でハマらなかったが、中国版シンデレラ風の物語「刺繍靴および袁四ばあさんの煩悩」からハマる。
    「天国の対話」「素性の知れないふたり」「毒蛇を飼う者」は自分もそうだったが自分だけの空想の世界を持っていたり、物語を愛する人には刺さるのでは

  • ついていけない程の圧倒的イマジネーションの奔流。唖然としたときを思い出す。唖然としすぎて、文章を頭の中で漫画化して読んだ。うむ……凄い。

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著者プロフィール

1953年中国生まれ。文革期を思わせる長編『黄泥街』でデビュー。邦訳作品集に『蒼老たる浮雲』『カッコウが鳴くあの一瞬』『廊下に植えた林檎の木』『かつて描かれたことのない境地』『最後の恋人』がある。

「2020年 『突囲表演』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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