裸のランチ(新装完訳)

  • 河出書房新社
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本棚登録 : 231
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (332ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309201856

感想・レビュー・書評

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  • タイプした紙をバラバラに刻んでランダムにつなげるカットアップ技法と紙を折って重なった部分を使うというフォールドイン技法を用いた作品。
    断片的なイメージが浮かび上がるだけでストーリー自体は全く理解できなかった。
    人体の蛋白質を液状化し人類を一人の人間にしてしまおうという液化主義者がいたり自分のコピーを生み出して殺し合いを演じようとする分裂主義者がいたり著者が急に狂ったりするし…
    想像力と感性を働かせて読むと、幻覚の中にいるような気分になれるよ。

  • 『裸のランチ』(1959)とは、アメリカのドラッグ中毒作家ウィリアム・バロウズが著した、人気(!)の麻薬小説です★

     W・バロウズは、ビートニクのカリスマとして支持された存在。
     1940年終盤~1960年中盤辺りの米国は、ビートニク、ビートジェネレーションと呼ばれる、言葉のエネルギーを使って自由にクリエイティブなことヤる一団の活躍で湧いていたとか。詩人や小説家もミュージシャンも呼応したその文化現象を、興味深く思います。
     その界隈(?)にディープな影響があったのがバロウズ氏で、彼の代表作が小説『裸のランチ』なのです✧

     独特なリズムとスピード感、うねりで迫る、ひっじょうに自由奔放かつ幻想的かつ流動的かつ軟体的な表現が見られます☆
     粗筋というほどのものはなく、さまざまなヴィジョンが光ったり歪んだり戻ったり、速さが途中で変わったり! 素直に「うひょー」と叫ぶだけでいい作品かもしれません。

     しかし結局、ドラッグが見せる幻覚が綴られてます。本書の価値が自分に分かったかは微妙です★ ランチはいつ食べたのか、もう覚えてません。本作をものすごく理解できる人がいたら、そのほうが危ない気も。

     ここまでハチャメチャにする必要性はともかく、表現者は壊れかけがいい。
     もともと、小説や随筆など長さのある文章作品には、硬直しやすいところがあると思うのです。人間、ずっと同じ挙動パターンを繰り返すだけじゃないし、脳裏に浮かぶものも時系列ではなくぐちゃぐちゃですよね。でも、思いつくまま文章化すると意味不明になり、意味不明のものを書くとお叱りを受ける……。
     そういう限界をあくまでも言葉の馬力で打破し、文学の新境地へジャンプしたのがバロウズだったのでしょう。薬に頼らずに成せばもっと良かったですが★

     この実験性や自在感は魅力で、彼に衝き動かされた創作人たちの動きにこそ、関心が強まりました✧

  • 再読。

    やっぱりこれは、心と時間に余裕があるときに読みたいね。

  • 以前読んだときには何が何やら、という感じでした。
    また読みたい。

  • ストーリーもクソも皆無。でも、その中に忘れられない一文やメッセージがある。数年経って本を開き、そんな忘れられない一文を探すも、全く出てこない不思議な本。

  • 彼氏に振られて小指を詰めたり
    ウィリアムテルごっこでうっかり妻を射殺しちゃったりと
    伝説だらけのジャンキーおじいちゃんことバロウズさんの代表作


    二十世紀最大の奇書だとか
    カットアップ手法の先駆者だとか
    ビートニク文化の御大だとか
    いろいろなラベルが貼られがちな方ですが
    何よりも作品以上に作者自体が世の中から求められているというこの人特有の評価が一番面白いと思います
    創作物と呼ぶには自己投影の割合が酷く多い作風でもって
    この人が書くからこそ本にも価値が生まれる、という
    なんだか捻れた感覚がでも嫌いではないです

    本自体は本として破綻しているので
    ひたすらに読みにくく一読では理解しきれませんでした
    なのでわたしは映画の方が好きですベンウェイ!

  • 読み切る前に次いってしまったが一応
    今はカメラの本しこしこやねん

    らもさんが影響受けたっていうから

  • なんか、癖になる。
    シュールすぎる。
    最高すぎる。最初わからんかったけど。えげつないし、、、
    「インターゾーン」が最高傑作。

  • 何回挑戦しても、すぐに挫折。 いききってます。 なので、逆に満点でお願いしますっ!

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