カルメン・ドッグ

制作 : 畔柳 和代 
  • 河出書房新社
2.91
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本棚登録 : 31
レビュー : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309205106

作品紹介・あらすじ

獣が女に変わり、女が獣になっていく。奥さまはカミツキガメに変身し、美女に変身中の忠犬は、オペラスターになる夢を抱いて家を出る-奇想の女王が描く、愛と不可思議に満ちた現代のピカレスク変身譚。

感想・レビュー・書評

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  • なんて皮肉な小説!
    人間の女が獣の牝に、獣の牝が人間の女に変わりつつある世界の話。

    作者の言葉が「男性と同じように女性もからかいたかった」とあとがきに引用されているけれど、結構本気で怒りそうなくらい、周りの男がグロテスク。
    カミツキガメ化した妻をこっそり捨てて、家出したペットのセッター(魅力的に女化しつつある!)を「妻が行方不明」として届ける男とか。

    だけど、ちょっと慣れてくると、アメリカのアニメのようなドタバタ喜劇として頭の中で再生され始めた。
    アメリカのアニメって、子供のころ大好きでも、大人になってみたら結構引いてしまうような残酷さがあると思う(トムとジェリーなんかそうだったんだけど、私だけかな?)んだけど、そういう種類のシュールなアニメみたい。

    スポンジボブみたいな絵柄で、だけどなぜか主人公のプーチ(女化したセッター)だけは手塚治虫が描く困っている女性みたいな、色気のある感じで。

    もう、笑うしかないじゃない。っていう皮肉の効いた小説で、面白かった。
    初めて読む作家だったけどほかの作品も読んでみたいな。

    余談1
    訳者あとがきで、ヴァージニア・ウルフ『フラッシュ』、オラフ・ステープルドン『シリウス』という2冊の本が紹介されいている。
    2冊とも知らないのだけど、犬の誕生から死までを記した「犬の伝記」だそう。
    私はこのカルメン・ドッグを、犬視点の物語とは思わず、人間を擬獣化して皮肉った作品と思って読んでいたので、その2冊がどんな本なのかすごく気になる。

    余談2
    擬獣化して皮肉った作品と言えば、オーウェルの『動物農場』を思い出したんだけど、読んだのがはるか昔なのでうろ覚え。
    あと、ケストナーの『動物会議』も子供のころ読んだけど擬獣化だったっけか?と連想して、図書館で借りてみた。

  • 奇妙な物語。主人公のキャラクターが、元々の属性にしたがって設定されているため、愛らしくはあっても、共感しにくいし、周囲の人物の醜悪さに愛すべきものを感じられず・・・。

  • 笑いで包みつつも女性嫌悪がテーマで、皮肉がきつくて許容範囲ギリギリだった。冗談に思えなくて落ち込みそうになる。でもヒロインと「赤ちゃん」がとても愛らしいので、読み続けられた。ほかの登場人物/動物も独特なキャラで魅力的。

    後書きにあるとおり、長編というより連作短編として読むほうがリズムに乗れそう。1冊通して納得のいく流れがある話かどうかというとややぎこちない感じなのだけれど、各エピソードに奇妙な鮮やかさがある。ミュージカルに仕立てたら面白いんじゃないかと想像。

  • 短編が素晴らしくて、大好きな作家。でもこれは...最後まで読めなかった。
    訳が読みづらいということもあり。

  • 動物に変身するなら カミツキガメよりはねこのほうがいいな

  • 途中からワケが分からなくなってきた。

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