ブーベ氏の埋葬 【シムノン本格小説選】

  • 河出書房新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309205571

作品紹介・あらすじ

大二次世界大戦直後のパリ、八月のある朝、セーヌ河の河岸通りの古本屋で版画集を眺めていたブーベ氏が急死する。七十六歳のブーベ氏は近くのトゥルネル河岸通りのアパルトマンで周囲の人に慕われながら慎ましい暮らしをしており、身よりもいないと言われていた。ところが、偶然のことで新聞に載った故人の写真から、複数の人間が身内だと名乗って警察に現れる関わりがあったという何人もの女も現れるそのそれぞれが、謎と矛盾に満ちた、脈絡のないブーベ氏の前歴を証言するそして次第に戦前・戦中の暗黒の世界があぶり出されてくる果たしてブーベ氏とはいったい何者なのか。

感想・レビュー・書評

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  • 第二次大戦後のパリ、セーヌ河畔の古本屋で崩れ落ちるように亡くなったブーベ氏。たまたま居合わせた米国人の学生が写真を撮り、それが新聞に載ったことから、平凡な年金生活者と思われていたブーベ氏の知られざる過去が次々と表に出てくる。はたして、ブーベ氏とは?

    メグレ警視以外のシムノンの作品は、これが初めて。面白かった。他の作品もよんでみたいな。

  • 第2次世界大戦直後のパリ。古本屋で版画を見ていたブーベ氏。ブーベ氏の死が新聞に載った直後から現れるブーベ氏の子、妻、妹などの身内たち。死の3日後に荒されたブーベ氏の部屋。部屋の中の金貨。戦争中ドイツ軍から逃げたブーベ氏の過去。ブーベ氏を埋葬してあげたい女管理人と浮浪者の「教授」。

    市川図書館
     2011年6月9日読了

  • 久々に読むシムノン。
    描写の細やかさに懐かしさを覚えた。

    物語はどこかで読んだようなクラシックなお話。

    パリの空気を感じるために読む。そういう感じで。

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著者プロフィール

1903年、ベルギー、リエージュ生まれ。中学中退後、転職を繰り返し、『リエージュ新聞』の記者となる。1921年に処女作“Au Pont des Arches” を発表。パリへ移住後、幾つものペンネームを使い分けながら数多くの小説を執筆。メグレ警視シリーズは絶大な人気を
誇り、長編だけでも70作以上書かれている。66年、アメリカ探偵作家クラブ巨匠賞を受賞。1989年死去。

「2024年 『ロニョン刑事とネズミ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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