中国では書けない中国の話

著者 :
  • 河出書房新社
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (164ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309207322

感想・レビュー・書評

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  • 近くにありますが、謎の多い中国の実情を書いた本です。
    作家である著者が、中国では書けない庶民の暮らし、本音を書いています。
    中国に興味ある方、私のように最近の中国が怖く感じられる方、中国に暮らす人々の苦労を知りたい方にお勧めの本です。
    共産党の一党独裁で政治を行っている中国での法律問題、言論の自由、タブー、社会主義と資本主義等について書いてあります。個人的な感想も多いですが、庶民目線で書かれており、中国に住む方々の日常がよくわかります。
    経済成長により急激に豊かになった中国の影の部分も多く書いてあり、ツィッター問題や、天安門事件、政府のうそについての話が特に印象に残りました。
    早く中国が、自由に発言できる国になることを望みます。

  • 著者が話しているように、アメリカ、韓国についてのコラムはあるが、日本についてのものがないのは、残念です。

  •  本書は著者がニューヨーク・タイムズ等に寄稿したコラムを集めたものである。
     この著者のエッセイを初めて読んだが、品の良い皮肉やユーモアを混じえて事の本質に触れるなど気の利き方には感心した。
     「申し訳ありません、メッセージは削除されました」「五月三五日」等、そのままの中国に触れられている。
     他の著書も読んでみたい。

  • 確かに中国では書けない話なのだろうし、それを中国作家が書いたことに価値はあるのだろう。

    媒体が海外の高級紙ということもあってか、文学的な格調の高いエッセーだが、かの国の実情を赤裸々に語る訳でもなく、そうかといって心に沁みる訳でもない、中途半端な印象。

    習近平政権の言論統制下で著者が何を語るのか、興味がある。

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著者プロフィール

1960年中国浙江省杭州生まれ。両親の職場の病院内で、人の死を身近に感じながら育つ。幼少期に文化大革命を経験。89年には文学創作を学んでいた北京で天安門事件に遭遇した。80年代中頃から実験的手法による中短篇作品で「先鋒派」作家の一人として注目を浴び、91年『雨に呼ぶ声』(アストラハウス)で長篇デビュー。92年発表の『活きる』(中央公論新社)が張芸謀(チャン・イーモウ)監督により映画化されて話題を呼ぶ。本作『兄弟』は中国で05年に上巻、06年に下巻が発表され、またたくまにベストセラーとなった。他の長篇作品に95年『血を売る男』、17年『死者たちの七日間』(いずれも河出書房新社)、21年『文城』(未邦訳)がある。グランザネ・カブール賞(イタリア)、フランス芸術文化勲章「シュヴァリエ」受賞。作品は全世界で2000万部以上、40以上の言語に翻訳されており、ノーベル賞関係者が中国で必ず面会する作家のひとり。

「2021年 『兄弟』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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