- Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309207407
感想・レビュー・書評
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ヒリヒリとした文章と内容で思ったよりインパクトがあった。
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ものすごい量の罵倒語が出てくるんだけど、作者の「罵るのは、罵るだけの理由があるから」「罵倒語一つ出てこない物語の方が、『野蛮なアリスさん』よりもっと恐ろしい」という言葉が印象的だった。他の作品同様引き締まって一切の無駄がない文体と技巧。こんな文章書きたいな。
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韓国作家の作品を初めて読む。
それも若い女性作家が描いた、
呪詛にも似た罵声と深い悲しみと怒りに満ち溢れ圧倒され息苦しくなる、
とてつもない物語を初めて読む。
散文詩的に語られる兄弟の夢話。アリシアの夢。アリシアの母の夢。
アリシアの弟の夢。コミの夢。
いろいろなものが畦道の犬の死体のように月のように満ちては欠けていく。
私たちに、常に問われる「君は、どこまで来ているのか。」という言葉。
何度も何度もアリシアと一緒に
目の前の悪夢を見ることが大切なのかもしれない。
雨水と埃にまみれて消し去られないように。 -
桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPACへ↓
https://indus.andrew.ac.jp/opac/book/616760 -
読み終わって、少し呆然としてしまった。この気持ちをどう表現していいかわからない。
著者の後書きより…「私は『野蛮なアリスさん』を、目を開けて見る悪夢という形を持つ〈哀悼〉と思って書きました」…悪夢…まさにこの言葉のとおり、この物語には何も救いや希望はない。そして、この物語の匂いまでもがいつまでも私から離れない。
韓国の土地・不動産投機と都市再開発問題、持てる者と持たざる者の格差は、日本人には少しピンとこないところがあるが、韓国文学や映画、ドラマなどでは、背景にこうした問題があることが多い。
特に都市再開発問題についてより深く知りたいのなら、この本とチョ・セヒの『こびとが打ち上げた小さなボール』がおすすめ。 -
期待はずれ。
非常に読みにくい文体。 -
2022.08
文体になじめずしっかりと読めなかったので
また機会を改めて読むべきかもしれない
韓国の経済事情が書かれた解説が良かった -
終わらない悪夢。
ファン・ジョンウンすごいな。
過酷な現実社会と、その中の見えなくされてるもっと深い場所に打ち忘れられた人。容赦なく、でも労いながら書いている。
文章で嗅覚に訴えるところも上手い。 -
ひりつくような欲望と暴力。
女装ホームレスの元ネタは大阪でだそうな。