影犬は時間の約束を破らない

  • 河出書房新社 (2025年2月27日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (204ページ) / ISBN・EAN: 9784309209197

作品紹介・あらすじ

すべての疲れた人たちへーー。
未踏の文学を切り拓く作家による、
韓国と日本を舞台にした冬眠小説集の誕生!
・冬眠は、健康診断とカウンセリングを経て開始する。
・万一に備えて冬眠者を見守るガイドが必要になる。
・ガイドは、信頼できる人にしか任せられない。
・冬眠者の多くが、はっきり記憶に残る夢を見る。

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

現実と非現実の狭間で繰り広げられる不思議な物語が魅力の冬眠小説集は、疲れた人々に向けた心温まるメッセージを届けます。韓国と日本を舞台に、冬眠を通じて心の繋がりを描くこの作品では、冬眠者を見守るガイドと...

感想・レビュー・書評

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  • はじめてのパク・ソルメさん、新刊を図書館で借りる。
    冬眠についての7つの物語。現実と非現実の間で読み進めた感覚、不思議な世界観だったけれど、読みやすく感じたのはなぜだろう。

    ソウル、釜山、沖縄、旭川。治療としての<冬眠>が普及した世界の、眠る者と見守る者。やがて犬たちが、人々を外へと導いて。世界とはぐれた心を結び直す冬眠小説集。
    すべての疲れた人たちへ。
    韓国と日本を舞台にした冬眠小説集。
    ・冬眠は、健康診断とカウンセリングを経て開始する。
    ・万一に備えて冬眠者を見守るガイドが必要になる。
    ・ガイドは、頼できる人にしか任せられない。
    ・冬眠者の多くが、はっきり記憶に残る夢を見る。

    冬眠者、見守るガイド、ガイドを見守る影犬、散歩に誘いにくる犬たち、読みながら充実した休息を取らないとな、と自分自身に置きかえて読み進めた。
    SF要素がある感じもするのですが、具体的なメカニズムが知りたかったな、と思いました。

    装画イラストレーターのカノウミナコさん。


  • 疲れた人たちが「冬眠」をし、それを見守るのがガイドの仕事。ガイドを連れ出すのが「影犬」というSF的な設定の冬眠短篇集。


    散歩のリズム、呼吸、広がる思索。浮遊感が心地よい。ご飯を食べて、散歩して、お茶をする。誰かと一緒ならよくしゃべる。見守り中は犬に連れ出してもらったり。

    語り手の「私」が、友人の歯科医師ホ・ウンのガイドを務める最初の2作がよくて、「作られた記憶」や「夢の作用」について、さらに深まっていくのかと勝手に期待してしまったので、その辺は物足りなさを感じた。

    格差をはじめ、問題は抱えきれないほどにあるけれども、枠にはまらず、一歩一歩。
    パク・ソルメさんは、今後も読んでいきたい。

    訳者あとがきで斎藤真理子さんが、パク・ソルメさんの文章を「ふっくらした質感」と表現されているのが印象的だった。

  • 深く考えずに読むのが良い気がする。終始迷子で不思議な感覚のまま読み終わった。冬眠は興味ある。

  • 박솔뫼 - 믿음의 개는 시간을 저버리지 않으며 : 네이버 블로그
    https://blog.naver.com/toddlerrr/222984886191

    [책과 세상] “저는 정말로 개가 되고 싶어요”라고 내뱉은 후 개가 된다면... | 한국일보
    https://www.hankookilbo.com/News/Read/201805180204016887

    “소설을 쓴다는 건 늘 기대되고 설레는 일”광주일보
    http://www.kwangju.co.kr/read.php3?aid=1587481200694099007

    박솔뫼 - 예스24 작가파일
    https://www.yes24.com/24/AuthorFile/Author/135520

    影犬は約束の時間を破らない :パク・ソルメ,斎藤 真理子|河出書房新社
    https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309209197/

  • 存命の作家のなかで(というカテゴリに入れるのが申し訳ないような若いひとだが)唯一、できるだけ早く読みたいのがパク・ソルメ。今回は表紙も可愛かった。

    「冬眠」「冬眠する人のモニタリング(規則正しさは求められるが自由時間は多い)」という、疲れている者には理想的なアクティビティがおこなわれる世界の話。特にモニタリング役のガイドはその職務を適切に遂行するため、日々ほどよい食事をとり運動をする。そして空き時間に気が向いた方向に歩いていく。彼らの行動を追って、いっしょになって自分もすっきりした。

    冬眠者にもガイドたちにも楽しいことばかり起きるわけではなく、むしろ来月・半年後にどうなっているかわからない不安定さがある。しかし冬眠の間は、冬眠者はぐっすり眠り、ガイドは朝昼晩ご飯を食べ散歩に出かけ、丁寧に冬眠者の状態を診る。その行為は今現在に集中しており、常に過去と未来を気にし続けている自分を棚上げにしてページを繰らせる魅力があった。気持ちが疲れているときに、繰り返し読みたくなるような短篇集だった。

  • 淡々と話が進んでいく物語。冬眠する人と観察し世話をする仕事をする人との出会いや繋がり、日常をふんわりとした雰囲気でしかも生活感を感じさせないので疲労している時や心穏やかになりたい時に何も考えずに読むことで浄化できる気がする。
    冬眠を見守る仕事はある程度の期間1人の人と接触し、しかもほとんど話す事もない、そして孤独感もないと思うのであったらやってみたいなぁ。

  • 医療行為として冬眠がとれるようになり、冬眠者を見守る「ガイド」という職が生まれた社会が舞台。といってもSF小説ではなくて、ちょっとした会話とか動物のしぐさとか風景のことがふわりふわりとか書かれている、装丁のほんの少し黄味がかった淡いシアンのような地色の短編小説。カルグクス(包丁麺)とかタコ炒めといわしの包みご飯(ミョルチサンバプ)とか豆腐トゥルチギとか、おいしそうな韓食がしばしば登場するのがたまらない。

    P58 こういう冗談は冗談でしかないのに、なぜ、口の外へ出してみるといい気分になるのだろう?完全に冗談だとわかっていても、ほんのちょっと、三秒くらい、誰かが私にこのマンションをあげると言ってくれるところを脳のどこかが想定するのだろう。言葉は怖くて、言葉は楽しい。脳は素晴らしく、私は脳がほんとに好きだ。

    P169 当時も今も韓国は、さっさとやれない人やぼーっとした人には過酷な国だけど、孫樹はさっさとできない法、私はボーっとしているほうだった。ぼーっとしているのにどうしてさっさとやれたの?と聞かれるかもしれないが、時々そういうこともあると思う。

  • 出版社(河出書房新社)
    https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309209197/
    内容・著訳者

    SPBP TOKYOによる紹介
    https://spbs-honten.stores.jp/items/685a34b450f81d29ce698c46

  • SFだったけどおもしろかった 瑞々しくてちょっとライトノベルっぽさもある 明るくてユーモアもあってちょっとだけ不安定 最後の短編がとくに好きだった

  • 静かな雰囲気がすごく好きだったけど、読んだタイミングが悪かったのか、うつらうつらしながら読むことになってしまった!笑
    表題の「影犬は時間の約束を破らない」が良かった。犬は影でもかわいい。

  • ふむ

  • 冬眠小説は素晴らしい。私が他にぱっと思いつくのは「ラピスラズリ」と「ムーミン谷の冬」ぐらいだけど。
    平易な一人称の文体がするっと身に馴染むようでいて、しかし私の頭からでは絶対に出てこないだろう言葉が出てくるたび、そのずれが世界に立体感や余白を生み出していく。例えば「言葉は怖くて、言葉は楽しい。脳は素晴らしく、私は脳がほんとに好きだ。」とか、他にも色々。解説で「誤差を含めて泡立てたようなふっくらした質感」と表現されているのがしっくりくる。ただ文章を読んでいるだけで心地よく、じんわりと回復していくような作品。

  • 冬眠する人とそれを見守るガイドの話
    冬眠する人を見守りながら自分の人生や生活と向き合いつつ、淡々と毎日を過ごすガイドたちの時間がとてもひっそりと静かで心地良い。不思議とこれを読むと良く眠れる気がする。眠ることと散歩することを意識的にして物事を深く考えたり考えなかったりする時間を取りたくなったし、たまに読み返したくなるだろうなという本。寒い国出身の人が生み出す文章は淡々と静かでどこか切なくて好きだなと思う

  • 最初からずっと、雪が降り積もった夜みたいな静けさを感じる。
    最後の旭川の章を読んで納得。

  • だめだぁ……。付き合いきれない

  • 美しくて飛躍してて詩みたいな文章から成る小説。
    女性を「彼」と表記するのが正直最初は誤字かと思って、次に作者の個性かと思って、でも解説を読むと韓国語においては元々性差表現が少なく、評論や報道記事では女性を「彼」と書くのは不自然なことではなく、そして文芸作品でも女性に「彼」を使う作家が増えているということで、性差表現に慣れきっている自分の感覚が照射されるようだった。

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著者プロフィール

1985年、韓国・光州広域市生まれ。韓国芸術総合学校芸術経営科卒業。2009年に長編小説「ウル」で子音と母音社の新人文学賞を受賞してデビュー。14年、「冬のまなざし」で第4回文学と知性文学賞、短編集『じゃあ、何を歌うんだ』で第2回キム・スンオク文学賞を受賞。19年、キム・ヒョン文学牌を受賞。いま韓国で最も注目される新鋭であり、文壇で最も独創的な問題作を書く作家と評価されている。

「2021年 『もう死んでいる十二人の女たちと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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