偽満州国論

著者 :
  • 河出書房新社
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309222844

感想・レビュー・書評

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  • 4309222846
    1996/2/8購入分

  • 史学系の満州モノが読みたいと思って読んでみたら、随分変わった切り口だなあと思ったら、ソシュールとか吉本隆明とかに行ったので、ちょっと当て外れであった。これはこれでもちろん面白かったので、私の選択ミスである。

    国家を抽象的に論じる素材として満州国を使うのは、面白いと思う。それ自体はチャレンジングだと思うのだけど、やはり史実は史実で手強いものであって、吉本隆明が出てきたあたりから遊離してきたように思う。都市共同体と国家共同体は、論としては面白いけど、満州国であれ、日本国であれ、それで切り取れたように思えない。
    偽札と華北の密貿易なり、清沢洌を始めとする当時のテキストなり、もうちょっと史料に依拠した形にしたほうがいいのではないかと思う。

  • 満州国を題材に国家の不確かさを論じている。興味深かった。

  • ミハエル・コーガン タイトーの前身 太東貿易 猶太と極東の一部からとった。ハルビンのロシヤ系ユダヤ人は2系統 ロシア革命前に亡命した富裕層、革命後に迫害をうけて流れてきた労働者階級。1934年頃新興日産コンツェルンを率いていた鮎川義介が満州国に50万人のユダヤ人入植者をいれ、その代わりにアメリカ系ユダヤ資本を導入してその開発にあてるという計画を立案。ふぐプラン。安江仙弘。大連特務機関長として渡満。ユダヤ人保護政策。1938ころ。この政策により、満州が、ユダヤ人にとってアメリカを除いて世界で唯一安心して住める地区になっていく。1941 特務機関長解任 ユダヤ人難民が共同租界内の収容所に収容される。安江はハバロフスクに抑留後S25脳溢血で倒れなくなる。若き日のコーガンは、ユダヤ人会議で安江のエスコートにあたる。コーガンは、在日ユダヤ人協会を代表して安江の遺族を訪ね、極東人たちの恩返しの気持ちだから葬式を出させてくれと頼んだ。

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著者プロフィール

昭和21 年、長野市に生まれ。
長野高校、早稲田大学を卒業後、信越放送(SBC)に入社。報道部記者を経て、ラジオを中心にディレクターやプロデューサーを務める。平成10 年に「つれづれ遊学舎」を設立して独立、現在はラジオパーソナリティー、フリーキャスターとして活躍。
主な出演番組は、「武田徹のつれづれ散歩道」「武田徹の『言葉はちから』」(いずれもSBC ラジオ)、「武田徹のラジオ熟年倶楽部」(FM ぜんこうじ)など。

「2022年 『武田徹つれづれ一徹人生』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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