- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309224541
作品紹介・あらすじ
被差別民となった江戸の武士たち。「ごうむね」とは、江戸初期、戦乱がおさまって天下が平定されるとともに、余剰人員となって失職した武士たちが、同じ境遇の長嶋礒右衛門のもとに集められ、乞食に身を落として大道芸をなりわいとした身分の者をさす。浅草弾左衛門、車善七の支配を受けた彼らの生態を、豊富な図版とともにまざまざと活写する。
感想・レビュー・書評
-
SSb
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
@futoru_氏推薦。
いきいきとした描写に江戸の辻に立っているような感覚を覚える。
近所の話が出てて驚いた。 -
歴史の暗部に
埋もれてしまいそうな
「文字を持たされなかった人々」の記録
江戸の悪処や悪人、いかがわしい土地の貧しい芸人の姿の中にこそ
語られるべき本当の歴史が宿っているような気がする
沖浦和光さん、網野善彦さん、宮本常一さん
佐野真一さん、小沢昭一さん
この人たちの著作が面白いと感じている人には
たまらなく 興味深い 一冊でしょうね
私たちの国の
歴史の中に
確かに 存在した
この人たちのことを
私たちは
忘れてはならない -
穢多非人からもこぼれた人たちの救済装置としての乞胸集団。
懐の深さはさしずめ現代の刑務所のようだ。
一緒くたにしてしまいがちな賤民の、集団ごとの違い――成り立ち、プライド、政治、立ち居地などが興味深い。
いずれにせよ弱者はわりを食うわけだけど。
この人の物の見方が好きだ。