乞胸 江戸の辻芸人

著者 :
  • 河出書房新社
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本棚登録 : 25
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309224541

作品紹介・あらすじ

被差別民となった江戸の武士たち。「ごうむね」とは、江戸初期、戦乱がおさまって天下が平定されるとともに、余剰人員となって失職した武士たちが、同じ境遇の長嶋礒右衛門のもとに集められ、乞食に身を落として大道芸をなりわいとした身分の者をさす。浅草弾左衛門、車善七の支配を受けた彼らの生態を、豊富な図版とともにまざまざと活写する。

感想・レビュー・書評

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  • SSb

  • @futoru_氏推薦。
    いきいきとした描写に江戸の辻に立っているような感覚を覚える。
    近所の話が出てて驚いた。

  • 歴史の暗部に
    埋もれてしまいそうな
    「文字を持たされなかった人々」の記録

    江戸の悪処や悪人、いかがわしい土地の貧しい芸人の姿の中にこそ
    語られるべき本当の歴史が宿っているような気がする

    沖浦和光さん、網野善彦さん、宮本常一さん
    佐野真一さん、小沢昭一さん
    この人たちの著作が面白いと感じている人には
    たまらなく 興味深い 一冊でしょうね

    私たちの国の
    歴史の中に
    確かに 存在した
    この人たちのことを
    私たちは
    忘れてはならない

  • 穢多非人からもこぼれた人たちの救済装置としての乞胸集団。
    懐の深さはさしずめ現代の刑務所のようだ。
    一緒くたにしてしまいがちな賤民の、集団ごとの違い――成り立ち、プライド、政治、立ち居地などが興味深い。
    いずれにせよ弱者はわりを食うわけだけど。

    この人の物の見方が好きだ。

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著者プロフィール

1938年岡山県生。作家。河出書房新社編集部を経て著述業。主な著書に『浅草弾左衛門』『車善七』『江戸東京を歩く 宿場』『弾左衛門の謎』『異形にされた人たち』『乞胸 江戸の辻芸人』『吉原という異界』等。

「2020年 『差別の近現代史 人権を考えなおす』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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