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- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309226743
感想・レビュー・書評
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読売新聞の書評で紹介されていたので読んでみる。
小学生のころ「学校の怪談」シリーズでお世話になった常光さんのエッセイ集。
高知新聞で連載したものをまとめた本らしい。「民俗学」と堅苦しいタイトルであるが読みやすい本である。
常光さんが気になったことや、昔からの言い伝えやジンクスを気の向くままに書き連ねている。知らないジンクスも多く、新しい知識が増えた。
海上で水死体を見つけ、引き上げて連れ帰ると、船の安全や漁運に恵まれる。と言う話はシーナのエッセイでも読んだ話だ。本と本が繋がった感覚が気持ちいい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
『民俗学』というタイトルですが、小難しい学問のお話ではなく作者の思い出話を聞いているような、とても穏やかな気持ちになる本でした。
昔と言ってもそんな昔ではない、
私が子どもの頃にはまだその気配を感じることができた、
口伝えで語られてきた民話や、黄昏時・逢魔が時に対する畏怖、様々な言い伝えや迷信に至るまで
生活の知恵や戒めのなんと人間臭く暖かいことか。
非科学的、不便の一言で我々が切り捨てて来たものの中に実は大切なものがあったのではないか。
もう後戻りはできないにしても、
後世に伝え残して欲しい 形にできない様々なものが
民俗学の中にはギッシリと詰まっているに違いない。
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