ホモ・デウス 上: テクノロジーとサピエンスの未来

制作 : 柴田裕之 
  • 河出書房新社
4.07
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レビュー : 149
  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309227368

感想・レビュー・書評

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  • 友達に勧められて読んでみたらかなり興味深く借りて読んでたけど自分でも購入。
    前作にあたる「サピエンス全史」が現在に至るまでの人類史を分析したものであるのに対し、本書は「人類の未来」について書かれるとのこと、だが、とりあえず上については未来を語る前に人類とはなんぞやということを説明しよーということで、前作のおさらないような内容になっている(と思われる※前作まだ読んでない)。
    人類史は「飢餓」「疫病」「戦争」との戦いだったがここ近年急激にこれらは解消されており、現在は、栄養不良8億5千万人に対し、太りすぎは21億人、2010年餓死したのは100万人だが肥満で死んだのは300万人。んーこう言われるとやばいね食い過ぎ時代。また2012年には5600万人が世界で死んだけど、暴力で死んだのが62万(戦争12万、犯罪50万)に対し、なんと自殺は80万人、糖尿病は150万人とのこと。もう戦争とか飢餓とか(もちろんそれは由々しき大きい問題課題ではあるが)より、自殺や肥満が恐ろしいという時代なんだな~とハッとさせられたのは正直なところ。
    あとは人類とはなんぞやという話では動物の話もたくさん出てきている、この世界に生息する大型動物(体重数キロ以上)のうち、なんと9割が人間と家畜!残りの1割が世界中の野生動物らしい。恐ろしいね人類。オオカミは全世界で20万頭に減っているのに、飼い犬は4億頭とかね。なぜ人類は自分たちだけがかけがえのない大切な存在で他の動物より素晴らしいと思っているのか、、って話とかね。
    最後は宗教の話も出てきて、これもかなりおもしろい内奥。人類とはなんぞや、というのを鋭い視点でつっこみまくってるね。この人。
    下巻もすごく楽しみだ。

  • ヨハネ黙示録4騎士、支配、戦争、飢饉、死という災厄。少しずつ撃退ホモデウス神の人へ。サピエンスのこれまで。これから。農業革命が有神論。科学革命で人間至上主義。その後は?
    飢饉克服、政治の問題、むしろ過食。疫病克服、
    戦争克服、平和主義の蔓延と暴力で奪えない無形資産の重要性。
    不死の研究進む、
    幸福の追求、快楽は一時的から永続的快楽。向精神薬。
    神性、生物工学、サイボーグ工学、非有機生命工学、遺伝子コード書き換え、脳の回線改善、有機的な体を人工の手や目、無数のナノロボットと一体化、更には有機的な部分は全て無くし仮想世界現実世界を動き回る未来、非有機的AIなら地球離脱も簡単、
    成長志向には神性探求の様な一大プロジェクトが必要。
    先ずは治療、いつかは人間である事を手離すという予測。
    7万年で地球の生態系を変えた、狩猟採集で哺乳類の半分絶滅、農業革命で大型生物の9割が家畜。種的には成功だが情動面を無視される凄まじい苦痛。アニミズムから有神論へ。神だけ考える、家畜は考慮しない。人間の階層化、被支配者は家畜と同じ資産。
    テクノロジーで人間至上主義、神が無くても抗生物質。
    集団の秩序では宗教(思想)、科学は力。人間中心、
    いつか科学の進歩でポスト人間至上主義が生まれるかも。バイオテクノロジーとコンピューターアルゴリズムに生活と心が支配されるかも。

  • 人間は21世紀にガチの神になれる!




    これから人類が目指すのは人の神へのアップデートだ。なぜそう言えるかには、3つの理由がある。

    ★古代の人々が信仰していた神々の能力を、科学の力で現代人は今まで手に入れてきた。(◯◯神が作物を実らせる。→現代は科学の力で作物を実らせれる。)

    ★人間中心主義による人間だけの特別視。その他の動物を家畜とみなすこと。 環境が破壊されようが、他の動物が苦しもうが知ったこっちゃないという考え。

    ★死を最も恐れている。 宗教も科学も経済も政治も死に関係する内容が最も重要視されている。大昔から死の問題が最大だった。

    これらから、21世紀の人類は神を目指すのは間違いない。

    しかしこういった予測を正確にすればするほど、その予測を知った人達の行動によって未来は変えられてしまう。
    著者は未来を変えるために本を書いたのだ。

  • ユヴァル・ノア・ハラリさんの書く本が好きすぎる。
    歴史を好きになるきっかけをくれたひと。

  • 「飢饉、疫病、戦争」は人類を苦しませ続けてきた。現在、人類はそれらをほぼ抑え込みつつある。人類が取り組むべき課題はそれらの克服ではなくなった。
    これからの千年、人類は「至福、不死」を追い求める可能性が高い。それを現在のバイオテクノロジーが強く後押しする。そのテクノロジーはこれまで数千年変わることのなかった人間の心と体を作り直す。
    ホモ・サピエンスはホモ・デウス(神)にアップグレードされる。変化は徐々に起こるが、ホモ・デウスが何をやりかねないかは、ホモ・サピエンスの我々には予測困難だ。

    本書はホモ・デウスの登場の予言を目的としていない。
    予測を立てることで現在の人類が何を達成しようとしているか考察している。そして学問を横断しながら人類の選択の変化を期待している。


  • 人類は最大の課題であった、飢饉、疫病、戦争を克服しつつある。次に人類は不死、幸福、神性の獲得を目標とするだろう。

    上巻では、人類が3つの課題を現在どれだけ解決できているかを事実に基づいて評価しながら、なぜ次の目標として上記の3つが選ばれるのかを述べている。

    歴史を人類というスケールで捉え直す事で、これからの変化をより大局的に予測する事ができる

  • 面白いといえば面白いのですが、前作の『サピエンス全史』が、これまでの歴史をまとめたものであるのに対し、本作は、これからの予想、ともいえる本なので、「ホンマかいな?」と思う部分が多々あります。

    とはいえ、これからの人類の未来の一つの可能性を、本書の内容をベースに考えてみることは、決して無駄ではない気がします。

    とりあえず、現在は、下巻を読んでいます。
    どんな結論に至るのか、楽しみです。

  • ★★★☆☆

  • 「ホモ・サピエンス全史」を受けて,人類の未来についての考察がこの本の主たるテーマです。
    上巻は,人類と宗教の関わりについて,詳細に述べてあります。
    簡単な内容ではないのですが,今まで考えたことがないテーマだけに,非常に興味深いです。
    ここから,下巻はどんな展開になるか,楽しみです。

  • 201908/

    歴史の知識のパラドックス。行動に変化をもたらさない知識は役に立たない。だが、行動を変える知識はたちまち妥当性を失う。多くのデータを手に入れるほど、そして、歴史をよく理解するほど、歴史は速く道筋を変え、私たちの知識は速く時代遅れになる。/

    歴史を振り返ると、大規模な協力の決定的重要性を裏付ける証拠がたっぷり見つかる。勝利はほぼ例外なく、協力が上手だった側が得た。ホモ・サピエンスと他の動物たちとの戦いだけではなく、人間の異なる集団同士の争いでもそうだった。例えば、ローマがギリシアを征服したのは、ローマ人のほうが脳が大きかったからでも、優れた道具製作技術を持っていたからでもなく、効果的に協力できたからだ。歴史を通して、統制の取れた軍隊が、まとまりのない大軍を楽々打ち破り、結束したエリート層が無秩序な大衆を支配してきた。たとえば1914年には、ロシアの300万の貴族と役人と実業家が、1億8000万の農民と労働者に君臨していた。ロシアのエリート層が、協力して自らの共通利益を守る術を知っていたのに対して、1億8000万の一般人は、効果的に結集することができなかった。実際、エリート層は、底辺の1億8000万の人々がけっして協力することを覚えないようにしておくために、精力の大半を傾けていた。/

    たいていの人は、現実は客観的なものか主観的なもののどちらかで、それ以外の可能性はないと思い込んでいる。だから何かが、たんに自分が主観的に感じているものではないと納得がいったときには、それは客観的なものであるに違いないという結論に結び付く。多くの人が紙の存在を信じていたり、お金が世の中を回していたり、国家主義が戦争を起こし、帝国を建設したりするなら、これらはたんに私が主観的に信じていることとは言えない。したがって、神とお金と国家は客観的現実に違いないというわけだ。
    ところが、第三の現実のレベルがある。共同主観的レベルだ。共同主観的なものは、個々の人間が信じていることや感じていることによるのではなく、大勢の人の間のコミュニケーションに依存している。歴史におけるきわめて重要な因子の多くは、共同主観的なものだ。たとえば、お金には客観的な価値はない。1ドル札は食べることも飲むこともできない。それにもかかわらず、何十億もの人がその価値を信じているかぎり。それを使って食べ物や飲み物や衣服を買うことができる。/

    書字が発明される前、物語は人間の脳の限られた容量の制約を受けていた。人々が覚えきれないような、あまりにも複雑な物語を創作することはできなかった。だが、書字の発明によって突然、極端に長く、入り組んだ物語を生み出すことが可能になった。人間の頭に収める代わりに、粘土板やパピルスなどに保存すればいいからだ。古代エジプト人で、ファラオの土地や税や貢物をすべて覚えている人は誰もいなかった。/

    読み書きのできる社会では、人々はネットワークを形成しており、各人は巨大なアルゴリズムの中の小さなステップでしかなく、アルゴリズム全体が重要な決定を下す。これこそが官僚制の本質だ。/

    想像上の存在がものを建設したり人を支配したりすると考えるのは、奇妙に思えるかもしれない。だが今日、私たちは日ごろから、アメリカが世界初の核爆弾を製造したとか、中国が三峡ダムを建設したとか、グーグルが自動走行車を造っているとか言っている。それならば、ファラオが貯水池を造ったとか、セベクが運河を掘ったとか言ってもおかしくないではないか。/

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著者プロフィール

ユヴァル・ノア・ハラリ(Yuval Noah Harari)
1976年生まれのイスラエル人歴史学者。専門は世界史とマクロ・ヒストリー。
オックスフォード大学で中世史、軍事史を専攻して博士号を取得し、エルサレムのヘブライ大学歴史学部で終身雇用教授として歴史学を教える。軍事史や中世騎士文化についての著書がある。オンライン上での無料講義も行ない、多くの受講者を獲得している。
著書『サピエンス全史』は世界的なベストセラーとなった。2015年にヘブライ語で"Homo Deus: A Brief History of Tomorrow"を出版。その翻訳書『ホモ・デウス』が2018年9月に刊行される。

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