ホモ・デウス 上: テクノロジーとサピエンスの未来

制作 : 柴田裕之 
  • 河出書房新社
4.07
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本棚登録 : 1915
レビュー : 149
  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309227368

作品紹介・あらすじ

世界800万部突破の『サピエンス全史』著者が戦慄の未来を予言する! 『サピエンス全史』は私たちがどこからやってきたのかを示した。『ホモ・デウス』は私たちがどこへ向かうのかを示す。

全世界800万部突破の『サピエンス全史』の著者が描く、衝撃の未来! 我々は不死と幸福、神性を目指し、ホモ・デウス(神のヒト)へと自らをアップグレードする。そのとき、格差は想像を絶するものとなる。35カ国以上で刊行され、400万部突破のベストセラー! ニューヨーク・タイムズ紙、ウォール・ストリート・ジャーナル紙、ワシントン・ポスト紙、ガーディアン紙ほか、各紙大絶賛!

感想・レビュー・書評

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  • 人類は最大の課題であった、飢饉、疫病、戦争を克服しつつある。次に人類は不死、幸福、神性の獲得を目標とするだろう。

    上巻では、人類が3つの課題を現在どれだけ解決できているかを事実に基づいて評価しながら、なぜ次の目標として上記の3つが選ばれるのかを述べている。

    歴史を人類というスケールで捉え直す事で、これからの変化をより大局的に予測する事ができる

  • 面白いといえば面白いのですが、前作の『サピエンス全史』が、これまでの歴史をまとめたものであるのに対し、本作は、これからの予想、ともいえる本なので、「ホンマかいな?」と思う部分が多々あります。

    とはいえ、これからの人類の未来の一つの可能性を、本書の内容をベースに考えてみることは、決して無駄ではない気がします。

    とりあえず、現在は、下巻を読んでいます。
    どんな結論に至るのか、楽しみです。

  • ★★★☆☆

  • 「ホモ・サピエンス全史」を受けて,人類の未来についての考察がこの本の主たるテーマです。
    上巻は,人類と宗教の関わりについて,詳細に述べてあります。
    簡単な内容ではないのですが,今まで考えたことがないテーマだけに,非常に興味深いです。
    ここから,下巻はどんな展開になるか,楽しみです。

  • ハラリ氏の思想や主張は決して新しいものではなく、しかし従前は現実社会から乖離・跳躍し過ぎていてトンデモ説として受け入れ難いものであったかもしれない。前作『ホモサピエンス全史』を大ベストセラーに仕立て、未来の人類のひとつの方向と捉え方を提示し浸透させた功績は大きい。内容的には冗長的で回りくどいが、語られる本質は大変興味深いものだ。

    ハラル氏は旧来、人類の命題は貧困・戦争・死でありそれらを克服しつつある現在、新たな命題は幸福の追求になると語る。そのうえで人間の意識とは何かを再定義し宗教の役割を捉え直す試みをしている。現代版ニーチェといったところか。興味深かった話としては、人間の機能を産業革命時には蒸気機関に置き換えて見立て、いまはコンピューターに見立て同じことを繰り返しているということ。しかし今回は事情が異なるかもしれない。技術的特異点を迎えたら生物のアルゴリズムはコンピュータ上で再現され、有機体と非有機体の差異が意識そのものということなのかもしれない。もしそういう「差異」が存在すれば、だが。

  • 201908/

    歴史の知識のパラドックス。行動に変化をもたらさない知識は役に立たない。だが、行動を変える知識はたちまち妥当性を失う。多くのデータを手に入れるほど、そして、歴史をよく理解するほど、歴史は速く道筋を変え、私たちの知識は速く時代遅れになる。/

    歴史を振り返ると、大規模な協力の決定的重要性を裏付ける証拠がたっぷり見つかる。勝利はほぼ例外なく、協力が上手だった側が得た。ホモ・サピエンスと他の動物たちとの戦いだけではなく、人間の異なる集団同士の争いでもそうだった。例えば、ローマがギリシアを征服したのは、ローマ人のほうが脳が大きかったからでも、優れた道具製作技術を持っていたからでもなく、効果的に協力できたからだ。歴史を通して、統制の取れた軍隊が、まとまりのない大軍を楽々打ち破り、結束したエリート層が無秩序な大衆を支配してきた。たとえば1914年には、ロシアの300万の貴族と役人と実業家が、1億8000万の農民と労働者に君臨していた。ロシアのエリート層が、協力して自らの共通利益を守る術を知っていたのに対して、1億8000万の一般人は、効果的に結集することができなかった。実際、エリート層は、底辺の1億8000万の人々がけっして協力することを覚えないようにしておくために、精力の大半を傾けていた。/

    たいていの人は、現実は客観的なものか主観的なもののどちらかで、それ以外の可能性はないと思い込んでいる。だから何かが、たんに自分が主観的に感じているものではないと納得がいったときには、それは客観的なものであるに違いないという結論に結び付く。多くの人が紙の存在を信じていたり、お金が世の中を回していたり、国家主義が戦争を起こし、帝国を建設したりするなら、これらはたんに私が主観的に信じていることとは言えない。したがって、神とお金と国家は客観的現実に違いないというわけだ。
    ところが、第三の現実のレベルがある。共同主観的レベルだ。共同主観的なものは、個々の人間が信じていることや感じていることによるのではなく、大勢の人の間のコミュニケーションに依存している。歴史におけるきわめて重要な因子の多くは、共同主観的なものだ。たとえば、お金には客観的な価値はない。1ドル札は食べることも飲むこともできない。それにもかかわらず、何十億もの人がその価値を信じているかぎり。それを使って食べ物や飲み物や衣服を買うことができる。/

    書字が発明される前、物語は人間の脳の限られた容量の制約を受けていた。人々が覚えきれないような、あまりにも複雑な物語を創作することはできなかった。だが、書字の発明によって突然、極端に長く、入り組んだ物語を生み出すことが可能になった。人間の頭に収める代わりに、粘土板やパピルスなどに保存すればいいからだ。古代エジプト人で、ファラオの土地や税や貢物をすべて覚えている人は誰もいなかった。/

    読み書きのできる社会では、人々はネットワークを形成しており、各人は巨大なアルゴリズムの中の小さなステップでしかなく、アルゴリズム全体が重要な決定を下す。これこそが官僚制の本質だ。/

    想像上の存在がものを建設したり人を支配したりすると考えるのは、奇妙に思えるかもしれない。だが今日、私たちは日ごろから、アメリカが世界初の核爆弾を製造したとか、中国が三峡ダムを建設したとか、グーグルが自動走行車を造っているとか言っている。それならば、ファラオが貯水池を造ったとか、セベクが運河を掘ったとか言ってもおかしくないではないか。/

  • 歴史、生物、哲学、人間研究、宗教、文化、倫理など、幅広い領域を行き来する学際的な書物で多くの読者を引き込むと思われるが、その分根っこが掴みにくいと感じるかもしれない。
    今、常識と思ってることが過去は違っていて、未来にも変わることがありうると考えさせてくれる。
    100年単位の未来について考えを巡らせてくれる、良書だと思います。

  • 人類の問題点はいつでも、飢餓、疫病、戦争だったが克服されつつある。
    これからは、人類の目標は神にアップグレードすること、幸せを目指すこと、になる。

    学校、医療制度、福祉制度は、いずれも国家のために考案されたもの。

    幸福と不死を求めることで紙にアップグレードしようとしている。生物工学、サイボーグ、非有機的な生き物になる。

    一気になるのではなく、徐々にロボットやコンピュータと一体化していく。

    マルクス主義のおかげで、労働者の待遇を改善し民主主義と福祉主義を進めた。その結果、資本主義は生き残った。

    旧約聖書のイブには、メスの蛇という意味がある。アミニズムの影響。

    ギルガメシュの叙事詩にノアの箱舟と同じような話がある。人類がいなくなると、お供えがなくなって神々が飢える。お供えに使われる家畜は、人間に奉仕するもの。

    農業革命は宗教革命でもある=生きとし生けるものに対してどう接するか。牛や鶏は同類としての生き物から資産になった。

    チューリングテスト=人間と同じ、と思えば心を持っていると考える。

    youtubeのチャウシェスクの最後の演説=ルーマニアが崩壊する瞬間。

    シェイクスピアの時代の大学は、成績ではなく学位をもらうか否か、しかなかった。成績は産業化時代の大衆教育制度から始まった。

    農耕が始まってからは狩猟採集民より悲惨な生活が続いた。

    21世紀の発展は、強力な虚構と全体主義的な宗教を生み出す。虚構と現実、宗教と科学の区別がつかなくなる。

    自由主義も共産主義も宗教と同じ。そのシステムを信じるから存在し、依拠できる。超越した道徳律と同じ。
    近代と現代は、人間至上主義という宗教と同じ。それを利用するために科学を利用している。21世紀は、ポスト人間至上主義に変わられる可能性がある。

  • 人類は神を目指している
    人間は特別なのは他者と協力できる点、想像力が優れている点、紙によりストーリーを書く点、、
    科学は事実を研究し、宗教は価値観を語る

  • 飢饉、疫病、戦争を克服したホモサピエンスは、
    至福、不死、神性を目指す方向に進むだろう。
    という話。下巻が楽しみ。

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著者プロフィール

ユヴァル・ノア・ハラリ(Yuval Noah Harari)
1976年生まれのイスラエル人歴史学者。専門は世界史とマクロ・ヒストリー。
オックスフォード大学で中世史、軍事史を専攻して博士号を取得し、エルサレムのヘブライ大学歴史学部で終身雇用教授として歴史学を教える。軍事史や中世騎士文化についての著書がある。オンライン上での無料講義も行ない、多くの受講者を獲得している。
著書『サピエンス全史』は世界的なベストセラーとなった。2015年にヘブライ語で"Homo Deus: A Brief History of Tomorrow"を出版。その翻訳書『ホモ・デウス』が2018年9月に刊行される。

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