7・8元首相銃撃事件 何が終わり、何が始まったのか?

  • 河出書房新社 (2022年11月25日発売)
3.38
  • (1)
  • (1)
  • (6)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 65
感想 : 5
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784309228716

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 大澤真幸や、中島岳志のタワ言は、まったく読むに値しないんだけど。

    仮にも、人が1人、死んでるんだから、それが、安倍とはいえ、不謹慎な戯れの議論は、この際、ふさわしくない。
    大澤は戯れ過ぎてる。どーでもいいことしか書いてないくせに。

    しかし
    安藤礼二、という評論家?の文章は、とりわけ興味深かった。
    オレの知らない人だけど。
    -------------------------------------------------
    世界の「右傾化」は何を意味するのか
    安倍銃撃の背後にあるもの
    安藤礼二

    安倍が銃殺されたことと
    2022年8月20日に
    ロシアの哲学者アレクサンドル・ドゥーギンの娘が爆殺されたことを、同一の地平で論じようとする。

    個人的感想
    この論理の展開がスゲーな。
    アッケに取られた。

    085
    安倍のバックについていたのは
    統一教会と、神道政治連盟。
    つまり
    韓国の先祖崇拝のインチキなキリスト教と、インチキな国家神道。
    さらに
    落ちぶれた自民党が、与党にしがみつくために、必要だった
    インチキ大乗仏教の公明党。

    個人的意見
    田中角栄が生きていてくれればなあ。
    今頃、公明党なんか、与党に入れなかったのに。
    角栄は真の愛国者だったから。

    086
    安倍をはじめ自民党議員の多くが参加する日本会議
    その、日本会議の背後に在る、成長の家、大本教から派生した、神道系の新興宗教。

    いま現在、憑依の現象を示す教祖たちは、天皇と同等の力をもつか、それ以上の存在になる。

    087
    このような観点は、折口信夫にも共有されている。
    天皇は、霊的な力の焦点としてのみ意味を持つ。
    これを国家の基盤とする。アホくさー。
    霊的なボルシェビズム。

    近代システムの宗教的な超克。
    霊的な社会主義が目指される。

    088
    もう一つは、創価学会、公明党の、法華経信仰。
    竜女成仏譚
    変成男子の存在。

    日蓮は、天台の総合的な教えの中から、法華経だけを選び取った。
    現実の体制変革と、ユートピアの実現を切り離さない。

    089
    戦前の
    国柱会には、宮沢賢治と石原莞爾が参加した。
    衆生の平等を目指した童話作家と
    大東亜共栄圏を実現しようとしたアジア主義者。

    個人的感想
    石原莞爾は、当時、法華経の熱烈な信者だったわけだけど、恐るべきことに、彼は、法華経が、シャーキャ族の聖者であるブッダの教えとは、直接的には、何の関係もない、数百年も後に、アチコチで創作された、仏教的な説話の組み合わせであることを、ちゃんと知っていたんだよね。
    それなのに、なお、熱烈な法華経信者だった、という・・・・・東條英機なんかよりずっと優秀な軍人だった、と言われているけど、・・・・・そーとー不思議な人だよねえ。

    089
    創価学会、公明党は
    今では、表に出さないが
    根本には、国立戒壇の樹立が掲げられている。

    天皇を法華経主義者にして、国家の宗教を法華経の教えにする。

    このように
    安倍を支えてきた有象無象は
    仏教的にも、神道的にも、一神教的にも、特殊、というか、様々な詐欺師、インチキだったわけだ。

    090
    聖霊のコミュニズム

    そして、ロシアなど、東方教会の、聖霊のコミュニズムも絡んでくる。

    西方教会と東方教会の「~からも フィリオクエ」の論争。

    個人的感想
    三位一体、という、一神教にあるまじきヘンコテ極まりない哲学を、ギリシャ人らが考え出してしまったがゆえに
    西方教会と東方教会は、終わりのない神学論争を続けてゆくことになる。

    西方のキリスト教は
    聖霊を、神から、のみならず、子からも、発すると、
    「~からも フィリオクエ」
    という言葉を付け加えてしまう。

    「~からも フィリオクエ」がなければ、我々人間は、聖霊に導かれ、イエスという子をモデルとして、限りなく神に近づいてゆくことができる。
    しかし
    「~からも」がある限り、神への道は、子によって閉ざされてしまう。

    東方教会は、神の子は、イエス1人だが
    「~からも」がないので
    聖霊を通して、人間は限りなく神に近づいていくことができる。
    つまり、人間の神化の思想が可能になる。

    これは、ドストエフスキーが、主題としたもの。

    政治的、経済的なコミュニズムのみならず、聖霊にもとづいた宗教的なコミュニズムを可能にする理念。

    プーチンはその実現を目指している。
    国家を超える、聖霊にもとづいた宗教的共同体の構築。
    それが、未来のロシアだ。

    091
    人間神化の思想は、グリゴリオ・パラマスという修道士によって完成される。
    それが、東方では、異端ではなく正統な教義となる。

    安倍の銃殺と、プーチンの問題は、この点においても、交錯する。

    われわれは、プーチンを、政治的な専制独裁者だ、と言うが、その根底には、ロシア正教との結びつきがある。
    ロシアにおける霊的な平等思想がある。
    だから、支持も根強い。
    そこには、東方教会がそもそも持っている基本構造があるから。
    宗教的であるとともに政治的な平等は、闘いとらなければいけない。

    福音書によれば
    イエスは
    「私は平和をもたらしに来た者ではなく、闘いをもたらしに来た者だ」と言う。

    神の子をモデルとして
    聖霊に導かれた精神的な共同体を築き上げなければならない。

    それは、ヨーロッパのキリスト教とは異なる
    ロシア側から見れば、正統的な
    オーソドックスな世界観にもとづくもの

    093
    ナチス支持者だったハイデガー

    ハイデガーのナチズムも、ハイデガーの反ユダヤ主義も、ハイデガーの哲学と別のものではなく、その哲学の展開の中に含まれるもの。

    ハイデガーの反ユダヤ主義は、ヘブライズムに対する反感。

    094
    ドゥーギンの思想も、プーチンの実践も
    アナクロニズムであり、反動的。

    095
    ハイデガー思想への回帰は
    現代日本哲学の問題でもある。

    神道、仏教、一神教の問題を、個人名で言い換えれば

    折口信夫
    鈴木大拙
    井筒俊彦

    の問題となる。

    ハイデガーと同じく
    これらの3人は
    神道、仏教、一神教の側面から
    大東亜共栄圏構想を支えた。

    井筒俊彦は、大川周明に見出され、そのもとで働いていた。

    世界大戦中、イスラームこそがヨーロッパ的な国民国家を超える政治的、経済的、哲学的理念になるのではないかと思っていた。
    井筒は、自分の骨をイランに埋めようと思っていた。

    096
    井筒俊彦も、フランスの、アンリ・コルバンも、ともに、イランの存在一性論の在り方は、ハイデガーの哲学とよく似ていると、異口同音に述べている。

    098
    中華史上最初にして最後の女帝、則天武后、武則天が登場する。
    この武則天こそが、女性や、性をもたない宦官たちをも包含する絶対平等の教え、大乗仏教思想の中でも、特に、華厳を重視する。

    アーリア人を祖とするソグド人たちが
    ゾロアスター教、マニ教、ネストリウス派キリスト教などを唐の長安にもたらす。
    華厳の教えは、それら異教の教えとも親和性をもち、対話可能なものだった。

    099
    第二次世界大戦中の日本人たち
    ウクライナに侵攻している現在のロシア人たちは、
    おそらく、同じ夢を見ている。

    マイノリティたちを宗教的に包含する帝国の夢を。

    ----------------------------------------------------------------

    個人的感想

    コレを書いた人が誰なのか、オレは知らないんだけど
    すげー構成力の文章じゃない?
    この人、誰なんだろ?
    中田考とは、関係があるのかな?
    中沢新一とは?
    いやー、オレには思いつきもしないことがイロイロ書かれていて
    ビックリした内容だった。。。

    あ、今、パッと思いついたことなんだけど

    ロシアからヨーロッパに亡命した、アレクサンドル・コジェーヴが、なんだか、やけに親日的で、(彼のお父さんは満州かシベリアで死んでる、っていうのに)
    最初は、地球上の多くの国々が、アメリカ的な生活様式に覆われてゆく、と考えたんだけど、日本に来た後、急にその考えを変えて
    アメリカ的な生活様式の後には、日本的な、空っぽの形式主義みたいなものになってゆくだろう、って話してたのは、
    ここで述べられているような
    東方教会の、聖霊のコミュニズムというか、人間が神化可能だと考える、一神教とは思えない考え方と、華厳思想みたいなものとの、親和性が根底にあったから、なのかな?
    って、ちょっと、思った。

    -----------------------------------------

    その他の、文章

    38 島薗進
    1984年、岸信介元首相は、レーガン大統領に、文鮮明釈放嘆願の手紙を出す

    37
    『朝日ジャーナル』筑紫哲也編集長だけが、1984-1987年に
    統一教会を継続的に批判

    1987年
    朝日新聞の阪神支局の記者が散弾銃で撃たれる
    赤報隊を名乗るテロ

    国粋的な右翼を装った統一教会の犯行?
    あまり報道もされず、警察も動かなかった

    61 菊池夏野
    統一教会と自民党のジェンダー政策における同志性

    2017年 フェミニストのナンシー・フレイザーは、トランプ大統領が当選した時、リベラル左派に警告した
    リベラルたちの傲慢に、労働者や失業者、貧困者が反乱を起こした
    追い詰められた下層の人々がトランプに投票した

    72
    ロシアによるウクライナ攻撃で、アメリカの軍需産業は大きな利益をあげた
    軍需産業は、アメリカのネオコンの財閥群の一翼を成している

    反ジェンダーの動き
    ハンガリーでは大学のジェンダー研究が禁止された2019年
    各国でジェンダー研究者への攻撃が加えられている
    ポーランドでは中絶が完全に禁止された

    日本における統一教会の活動は、反ジェンダー運動の一つに位置づけられる

    78 杉田俊介

    山上徹也の革命

    81
    スラヴォイ・ジジェクは、資本主義の欲望とは究極には、無への欲望である、と論じている


    107 斎藤貴男
    安倍神格化を促す「冷笑」の侵襲を憂う

    斎藤貴男は、オレは基本的に尊敬しているし、この論考で彼が述べたいこともよく分かるのだが、時間がなかったんだろうね、書き飛ばした文章だね。

    149
    ん?
    パウル・ツェラン?

    252
    Revolution+1 足立正生

  • 本書を通し,
    センセーショナルなテロリズムとかではなく、そんなことは山上氏の事件とはなんの関係とないことを改めて思い、
    生と死,一人一人の物語、死刑、私と公,などをさまざまに考えさせられた。

    大澤真幸
    見田宗介先生の、まなざしの地獄 をひいて、かつての永山則夫の、他者のまなざしが地獄であった、そのことから秋葉原事件そして山上容疑者の、まなざしの不在という絶望へ至る。今は,理想の時代の後の,虚構の時代、の終盤なのか。

    島薗進
    宗教法人としての統一教会と創価学会の違い。創価学会も他宗教を批判攻撃しながらも現世否定ではなく社会との共存という方向性,社会性があった、統一教会は常に攻撃的,学業放棄や隔離,現世否定など社会に対し攻撃的な関わりを強いるもの、法規制はどうあるべきか、フランスの反セクト法の日本版のようなものを検討すべき、、と出版当時はそんな話も聞いたしここに書かれているがその議論はどうなっているか、そして統一教会は今も野放し。


    中島岳志
    テロにいたる飛躍
    秋葉原事件,京アニ放火事件、山上容疑者の銃撃。
    山上容疑者によりパンドラの箱が開けられたのではなく既に箱は開いていた、が、メディアも世の中も強く関心を持たなかった。
    山上容疑者の物語、そして、繰り返し語られるのは、統一教会との関係を重視すべきではないということ。中島岳志は、政治学者であるからこそ文学を信用している、政治的な施策と同時に,広い意味での文学者の想像力が必要と述べる。まはき、人間として一人一人の物語を語り耳を傾けてそのための政治,社会,芸術となるべき。

    菊地夏野
    安倍政治のジェンダー的価値観,バックラッシュのきっかけとなる慰安婦問題への欺瞞
    ネオリベ家父長制
    ここにメスを入れろ,入れようと。

    杉田俊介
    何十年も負け続けてきた我々の身代わりとして、山上容疑者に,[殺させちゃったんだ]
    という感覚。想像力、たたかうことへの想像力の限界,自らかけるリミッターへの反省、思い込みの呪縛。

    安藤礼二
    本書で1番おもしろかった。世界の右傾化が意味するもの。
    日本会議 生長の家,大本教
    公明党 法華経信仰,大乗仏教

    生長の家 日本神道。天皇の憑依,天皇は人民の代表であり人民は憑依することにおいて平等。折口信夫。

    創価学会の法華経進行、全ての人間に対し,将来未来の仏のなることを約束してくれる,久遠の仏,未来の成仏を約束する霊的平等性

    ロシア正教,聖霊を重視する東方キリスト教
    聖霊を通して限りなく神に近づける、人間神化の可能性,霊的平等性
    ドストエフスキーの主題,聖霊にもとづいた宗教的コミュニズム
    安倍も,プーチンも、ヨーロッパ=近代 とは異なる価値観,近代をはるかに遡る前近代的価値観を称揚しよみがえらせようとしている、精神的な共同体の模索、という意見に,ハッとする。
    トランプもしかり、、なのか。
    マイノリティを包含する帝国の夢、、


    古川日出男
    ほとんどの私たちは第三者である。


    斎藤貴男
    国葬をめぐる考察,批判、
    マイナンバーカードと保険証を一体化させる方針をまるでチンピラの脅迫だ、
    と切り捨てるようなところが良い。


    清水知子
    失われた30年。なにが失われたのか。そのような状態に麻痺していないか。
    引用する:
    この意味で、安倍晋三は、否認のメカニズムによって、この国を「アンダーコントロール」しようとしただけでなく、「不安定性」の中で混迷を深める日本社会の現在そのものを否認しようとする人々の欲望を反映したマリオネットとして、極めてスペクタクルな形象ではなかったか。既に破綻しているはずの「美しい国」をイメージとして存続させるには、金と票を支える旧統一教会との癒着は不可欠であり、それは否認に基づく政治を行う国家の暴力性を非暴力的なものとして見せるための手段だったのかもしれない。


    武田崇元
    勝共連合
    岸信介はCIA
    ジャカルタ・メソッド アメリカによるインドネシア共産党殲滅
    A級戦犯笹川良一,統一教会,公営賭博利権

    自民党による戦前の朝鮮支配の居直り、賠償拒否によって逆に求心力を得た統一教会の反日的教義、リベラルによる歴史認識、問題からの逃亡、統一教会が日本で主な資金源を獲得してきた構造的問題。

    小泉義之
    直接行動は確実に何かを射抜いた。そして啓蒙と3面の敵が没落する時、「不信と失望」や「非難と攻撃」も打ち破って歴史は動き出すだろう。という力強い宣言,未来予想。

    小田原のぶか
    パウル・ツェラン 雪の区域
    ローザ・ルクセンブルクの拷問死
    長崎市長銃撃事件
    包摂と排除

    井口時男
    永山則夫ふたたび。そして李珍宇。
    絶望しても死ねなかった。若者はどうなるのか。連続射殺。小松川女子高生殺人事件。
    大江健三郎が李珍宇を描いた小説 叫び声。俺は怪物だ。
    そしてカミュの異邦人。
    現実世界に対して、不感無覚の異邦人、異星人、無であるよりは怪物になりたい!この叫びこの驚きこの発見にハッとした。
    私怨と公憤

    平井玄
    私怨こそ事態の核心にある。
    テロ 暗殺 死亡
    疎外と絶望 テロと生きづらさ

    私怨と政治
    私怨こそ、政治を破壊する政治 の端緒である。
    いいぞ!!

    私怨は豊穣である。
    いいぞ!!

    森崎和江

    政治を破壊する政治 の兆し、いわば巨大な贈与。
    と平井玄。繋がる世界,縦にも時間超えて横にも国境などの虚無的なものを超えていく,兆しとなるのか。
    この本が出た頃はそう思えたかも。今はヘタレの私には兆しも見失われたようにしかみえない。辛い。

    知常勉
    コザ暴動
    暴動のエコノミー
    仮想社会を支える相互依存相互扶助のエコノミー
    ハナ・アーレント
    安倍晋三を短絡的な思いつきで国葬にしたことの,愚かさ卑劣さを思う


    仲山ひふみ
    この辺りから疲れて難しくなってきた。山上容疑者へのエールというようなものか。
     
    木澤佐登志
    暴力行為と言う問題、それに対値する。いや、それを凌駕する暴力を構造的に生み出す家族と国家と言うシステムをめぐる問題。
    ここでは、信田さよ子氏の
    「家族と国家は共謀する」が引用されている。
    山上氏が起こした事件以上に,由々しき問題であり、全くもって醜悪である国葬のことを考え、悔しさ忸怩たる思いなぜ全国から良識,あたり前の心で人々が集まり国葬を阻止しなかったか、良識ある議員たちはそれを止めるため体を張らなかっか、、、なんてかんがえる。

    韻踏み夫
    マルコムエックスがケネディ暗殺時に言い放ったように、安倍の死もまた、鶏がねぐらに帰ってきたようなもの chickens coming home to roost
    に過ぎない。なんていうところからしてカッコいい、改めて読みなしたい。参考書 ヒップホップジェネレーション
    最後の締めの言葉も最高じやないか。
    山上は私たちの一員であり、ならば、その知り抜いも含めて、彼を引き受ける程度の余裕を持っていなければなるまい。全く異論なし。

    水越真紀
    日本社会での不幸はとにもかくにも「家族」で、、その事は子供の頃から様々な場面で教育されていく
    、まさにそこからの問題意識、瑣末なテロとか暴力とかなんとかいう前に大きなシステム,より以前の呪縛のような家族家庭天皇の赤子、、、ここから考えここから脱するそろそろ近代に行かねばならんだろ,日本。


    白石嘉治✖️栗原康 対談
    ニック・ランド「絶滅への渇望」
    訳者 五井健太郎
    天皇制の仕組み自体がそもそもカルトっぽい、とか、
    全然の植民地主義、第二次世界大戦、明らかに日本は加害者だったが、それを被害者にすり替える、自分のポジションを被害者にすり替えたら勝ちと言うゲーム。これが戦後ナショナリズムの実情
    などわかりやすく小気味良いことば。
    東アジア反日武装戦線には神殺し的なところがある、とか。
    大地の豚、加藤三郎さん
    の名前は初耳である。

    今は,すり替え,なりすまし,ばかりが跋扈。加害者がSNSで大きな声で被害者なりすましだ。
    だから,お二人がおっしゃるように,なんだかよくわからない感覚を大事に保たねばならん。

    最後は足立正生。
    映画Revolution+1
    新たにプラスとして連なる革命、連なり仲間となるプラス。許せないものは許せない許さないと言う一点に集中した行動のすごさ。その辺りの感覚は共感するし,映画は人としてのまなざしのあたたかさ、山上氏には決して届かなかったのか届いていたのかもしれないと希望抱かせるあたたかさがあった。
    2022年に1月に黒い装丁のこんなに内容が分厚く重なり合う思いと重なり合わない現実をすごい書き手に書いてもらい本にしてる河出書房新社がまたすごい。

  • [p. 161 以降]

    読了。言葉と暴力の示すところとその足りなさについて考える。それは自分の知識や思索の外側にあるものを見せると同時に、切り取った瞬間に見えなくさせられるものもカウントできないほど大きく存在することになる。断言することで消えるものと、そうすることの怖さを考える。結局、自分などはただいつまでも悩み続けるだけなのだろうけど。それでも、言葉でしかつなげられないものの大きさは厳然とある。

    --

    [pp.107-160]

    小田原のどか「おまえはよこたわっている」。ここまで読んできていろいろ思索してきたことから、斜めの方向に新たな切り口を見せられた印象があった。利用される有名人と、展開するアーティスト側の視点。それは自分と重なる視点ではなく、けれども、だからこそ、重い意味を持っているように感じた。

    --

    [p. 106 まで]

    ちびちびと読み進めている。執筆者それぞれの背景の違いにともない、同じ情景を見て考えられたことであり、似た円をぐるぐる回っているように見えて、その視線は少しずつ異なっている。そのなかには、自分が何度も目にし、自分自身も考えてきた思考に近い内容のものもあれば、自分があまりつながりを理解しきれていなかった物事との関わりのなかで語られているものもある。どこかに足をおいて考えるには、自分の足もとが揺らぎすぎてはいないかと、あらためて我が身を省みる起点となっている。少し時間をおいて、正確には二年近く経ったいま、当時の文章に触れることに意味があるのではないかと考えている。

  • スピリチュアルだとか新興宗教とかカルトとか、私は大嫌い。「何か大きなものが救う、あるいは何か大きなものに救われる」という物語には虫唾が走る。

    私たちの社会は完ぺきではないし、問題は山積みだ。
    でも必要なのは、私たちの不完全な社会を不完全なりによりよい場所にすることであって、そのいつまでたっても不完全なままの社会の中で生きていくのは、自分以外の誰も代わりにやってくれないし、誰にも委ねるべきではない。

    忌々しい気色の悪いカルトが私たちの社会をまた引き裂いていった。本当に忌々しいわ。

全4件中 1 - 4件を表示

河出書房新社編集部の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×