「儲かる仕組み」をつくりなさい----落ちこぼれ企業が「勝ち残る」ために

著者 :
  • 河出書房新社
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感想 : 31
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309243528

感想・レビュー・書評

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  • 中小企業の社長たちの間ではカリスマ的な存在になっている小山氏の書籍。本書を読んで感じたのは中小企業においては人材マネジメントが会社のKFSになっているということだった。
    小山氏は自社の社員たちを性悪説(基本的に能力が低いと割り切って)で捉えた上で、仕事をきちんとやる人にはきちんと成果に見合った報酬を与え、やらない人に対しては必然的に困る状況を作り出したり、容赦なく罰を与える仕組みを社内に構築している。これが本書で言うところの「儲かる仕組み」の根本なんだという印象を受けた。アメとムチをうまく使い分けて社員たちのモチベーションをコントロールしたり言うことを聞かせたりするところに帝国主義的な発想を感じるが、自分も性悪説で人間をとらえるきらいがあるので、小山氏の考え方には共感できた。
    会社の規模が大きくなって、小山氏の言う仕組みが機能しなくなると会社が大企業病に蝕まれ始めるのだろうなぁ。

  • 仕組みとは一度作ってしまえば誰が運用しても同じ結果を出せるとても便利で組織には欠かせないもの。ただし、それをつくる風習がないと、個人の何となくで済まされてしまうことが多いのも組織の現状。
    人材育成の仕組みの大切さ、管理職の役割は人ではなく仕事の管理、私物以外は組織の共有財産などの考え方はぜひ仕事に活かしていきたい。

  • 自慢話を聞いているようで退屈でした。
    理論的ではない部分が多いのも残念です。

  • 読みやすくわかりやすく、ステップを踏んでどう進むべきか理解しやすい為、経営者にとって、良い1冊だと思います。

  •  本書は一時期新聞広告でよく見かけていて書名から気になっていた本である。最近とまではいかないが比較的近い時期に、一般書店の古書コーナーで中古本として置いてあるのを見かけ本書を購入しておいた。それを今回読むことができた。
     本書のタイトルにもなっている「儲かる仕組み」という言葉から、私は本書の内容をマーケティングを中心にした儲ける仕組みを想像していた。ところが、本書は中小企業における組織の構造に関するマネジメントを中心にした内容であった。
     本書を読むと、社長の小山昇氏が、中小企業の自社で社員に働いてもらうようにいかに組織の仕組みを工夫しているかがわかる。社内の仕組みで社員に働いてもらうようにしている小山昇氏の組織改革や組織改編を知って、中小企業の社長の中にはここまで努力されている方がいるのかと知って驚いた。
     私自身は個人事業主なので本書にあるような組織の仕組み作りや組織化をそのまま導入できるものではないが、自分を律するためには個人事業でも仕事の仕組み化は必要であり、本書がその役に立つのではないかと思う。
     本書は、著者の小山昇氏が中小企業の自社で実際に行っているに組織運営と従業員管理の仕組み化と仕組み作りに関して詳細な情報を公開して報告してくれているものとして、規模の大小を問わず自社の経営(マネジメント)の参考になろう。

  • 他の小山昇社長の著書と内容は似ている。

    今までにもあったが、自分にはどうしても
    次の点がスッキリしない。

    「業務に人を貼り付ける」
    社員の資質に依存した経営では、
    その優秀な社員が辞めてしまえば終わりだから。

    正しいことはわかるけど、
    零細だと人がいないし、デザインなどの感性が問われる仕事の場合、
    マニュアルで引き継げない、個人の才能によるところが
    多いと思うのだが、どう考えればいいのか?

  • ここ何冊か、「仕組み」づくりに関するものを読んでいたのだが、この本を読んで確信したのは、優れた経営者というのは、自分に対しても、社員に対しても過度に期待しないことが特徴だと思う。自分も社員も人間なのだから、弱いし不完全だ。その見地に立って「じゃあ、仕組みに依存しようじゃないか」というある種の開き直りと謙虚さが伺える。

  • はわわわ、「経営の見える化」と書いてる事が殆ど一緒だった!

    まぁいいや。


    IT化の進んだ情報リテラシーに強いこの企業が、外部機関に調査されれば「情報共有化」が平均点。ボトムアップの情報伝達はスピードも速く優れているが、トップダウンでは指示命令に不明確な部分があるという評価になっていた記載は面白い。

    社内データのコミュニケーション量と営業成績が比例傾向にあるという知見も興味深かった。

    「IT化」「仕組み作り」をどれだけ強調しても、最終的にはウェットで有機的なチームワーク無しでは成果を上げられないよい見本。

    仕組みもコミュニケーションも無い企業では成長は望むべくもないということか。

  • 儲かる(と著者が考えて、実践している)仕組みの紹介。
    モチベーション2.0の具体例である。基本的に賞罰で社員を管理している。そのため、この仕組みがこれから参考になるかは少し疑問に感じた。しかし、どこを仕組みにしたかは参考になるかもしれないと思いながら読んだ。
    個人的には、飲み会だとか家族参加のバーベキュー大会だとか勘弁して欲しいと考えるタイプだが、参加しないと賞だの罰だのあるのなら、私でも参加するだろうと思う。
    常体・敬体が混在していて、例に洩れず少々イライラさせられた。
    読んでいて共感できるところもあったが、なるほどと思うようなところは少なかった。
    著者は団塊世代と分かって読んだら、本の印象が少し変わった。
    ネットで評判のよいものはやはり当てにならなかった例。

  • ・人生は手間をかけることによってのみ育つ
    ・社長と価値観が共有できているかどうか
    ・どうしてこういう価値観を持つに至ったかという経緯をしっかりと説明すること
    ・なぜ人材が育たないかというと失敗をさせないから
    ・鍛えるには強制すること
    ・社内清掃を強制することで社員の心に気づきの心が生まれる
    ・社員がみんなで同じことをさせる上で特に効果的なのは整理整頓
    ・社内コミュニケーションのありようや社員のモチベーションの有無の方がよっぽど業績に影響する
    ・自ら気付いた時にモチベーションがアップする。自発的に気づくように促す仕組みを作らないといけない。
    ・管理職がすべきは、人の管理ではなく仕事の管理
    ・まずはやってみること。行うが先、考えるは後。
    ・社員の誰がやっても同じ成果が出せる仕組みを考える
    ・一番大きな引き出しの中の書類をもろとも捨てること
    ・営業担当者の名前を覚えているお客様は、満足度が高いという法則
    ・不満足要因をなくすことに心を砕くべき
    ・自社の強みを更に強くすることを考える
    ・お客様に見えないバックヤードはデジタルで、アウトプットはアナログで。

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著者プロフィール

小山昇(こやま・のぼる)
株式会社武蔵野代表取締役社長。1948年、山梨県生まれ。東京経済大学卒業後、1976年に日本サービスマーチャンダイザー(現・武蔵野)に入社。一時期、独立して自身の会社を経営していたが、1987年に株式会社武蔵野に復帰し、1989年より社長に就任。赤字続きだった武蔵野を増収増益、売上75 億円(社長就任時の10 倍)を超える優良企業に育てる。2001年から同社の経営の仕組みを紹介する「経営サポート事業」を展開。現在、750社超の会員企業を指導し、450社が過去最高益、倒産企業ゼロとなっているほか、全国の経営者向けに年間240回以上の講演・セミナーを開催している。

「2023年 『「儲かる会社」の心理的安全性』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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