- Amazon.co.jp ・本 (243ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309245485
作品紹介・あらすじ
マルクス主義は時代おくれ、自由の敵で、決定論で大量虐殺をもたらしただけ、ユートピア的で非現実的、経済決定論で宗教的な問題をうち捨てて、本音では血塗れのカオスが大好きだ。階級問題を語るなんて古くさいし、そもそも新しい運動はその外側で起こっているんじゃないの?そんなあらゆる疑問・批判・罵倒にイーグルトンが答えます。巨匠による究極のマルクス入門にして初の本格的マルクス論、ついに登場。
感想・レビュー・書評
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うーん相当難しい。参った。帯に「巨匠による究極のマルクス入門にして初の本格的マルクス論」と書いているけど、これで入門だったら僕は門前払いもいいとこだ。
まあ一般的にマルクスに向けて言われるような「時代遅れ」「資本家と労働者の階級対立」「決定論的」「ユートピア的」っていうことに対していちいち「そうではないんだよ」と言おうとしていることはかろうじてわかる。わかるけど、その理路がわかんないとこが多い。というか、色々なものが途中で入ってきすぎて、何を議論しているのかわからなくなってしまう。
たとえば、マルクスが「時代遅れだ」という批判に対し、イーグルトンは「時代遅れになったのが、マルクス主義ではなくて資本主義そのものだったとすれば、どうだろう?」(p.17)と問う。そして資本主義の限界が「静態的で反復的な何か」にあることを喝破しているから、「時代遅れ」ではないという。
うーん。わかるようなわからないような…。そもそも「時代遅れである」という批判に対して「おまえこそ時代遅れだ、マルクスはちゃんと先を見ている」という批判は有効なんだろうか…?
だめだ、うまく文章にならない。けど、わかんないから、このまま晒しておくことにしよう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
面白い本でした、マルクス主義に対して反マルクス主義者から云われている事を論破して行く。
マルクス主義ではなくマルクスの思想や考えから反論して、マルクスを信じる人も反マルクスの人も、ソビエトロシアや毛沢東中国を通してマルクスを見ていたのだと感じ、冷戦が終わり死んだ事になっているマルクスを見直さねば。