別のしかたで:ツイッター哲学

著者 :
  • 河出書房新社
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本棚登録 : 196
レビュー : 17
  • Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309246642

感想・レビュー・書評

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  • ツィッターをやらないのでこうして書籍にまとまらないと読まないのだが、なるほどこういう出版物もありか。
    ところどころに目を惹く感性を感じる。
    ちなみに自分は、日本酒は抽象的ではなく具体的な酒だと感じている。

    ====
    雲の色が怪しくなり、家族連れがパラソルをたたみ始める。海の色が鈍くなる。そこに一人で残っていると、短く太陽が出て肌を温め、また雲に隠れる。そして車に戻る。


    なぜ紙の書物が集中して読みやすいかというと、一冊の本は汎用デバイスではないからだろう。〔中略〕紙の書物は、コンテンツとハードウェアを一対一対応させた、極端に有限化されたデバイスである。

    マイナーバンドを知ってる俺かっけーみたいなのは恥ずかしいにしても、オタク的でも大衆的でもない感性にきちんとyesをいう場がないのは非常にまずいと思う。

    二兎を追ううちに、自分が三番目の兎になっていること。そういうのがいい。

    どんなジャンルでもあえて低速にすると、高速なものより尊重されやすいような気がする。

    僕の怠惰は徹底すると、もう密室劇の結論を押し付けられることさえダルいのである。〔中略〕僕はもう、あ密室?くらいでいい。そうなると、詩である。

    勉強することは、変身の恐ろしさのまっただ中にダイブすることだ。

  • ネット上では横書きのツイッターを、縦書きに直して編集されていることに最初はかなり違和感を持ったが、慣れてくるとそんなに読みにくさは感じなかった。こうしてツイッター上のつぶやきをまとめてみると、一種のアフォリズムのようにも読め、それはそれでツイッターの一つの「使い方」としてもおもしろいのではと感じた。

  •  千葉雅也のTwitterを書籍化。

     実際のTweetとは違う順番で並べられたTweetの数々。その中にはバリバリの哲学のこともあれば、哲学的思考半分な日常のこともあったりして面白い。Twitterってその人の世代とかがにじみ出るんだなぁと実感。
     もっと色んな人がTwitterを書籍化するべきだと思う。ただ、ちゃんと成立させるのはけっこう難しそうだが。。。

  • ふぁぼの…ふぁぼのボタンはどこなんや…とつい本の中に星のマークを探してしまう辺り最近twitterに入り浸ってんなぁ…と反省するきっかけになった一冊。哲学っていうか語録?性質としてはそうなんかな…短歌集読むような気軽さで読めるし結構ためになった、と思います

  • すこし前に読んでた本。ついったーをそのままのっけた本。というわけではなくて、順番を変えている。というよりはまぜこぜにしている。でもまあ「つかれたー」とか「寝る」とか、わたくしがよくつぶやいていることはまあなくて、なんかちょっと気づいたこと思ったことと、あとはこのひとが仕事にしている(?)とても気になっている(こっちのほうがよいか)哲学についてのことが、順序を入れ替えるだけで、相互に干渉しあってあら不思議。って別になんかとんでもないことになるわけではないけれども、それでも別のものがみえてくるのだ。こんど自分のでやってみようかしら。たぶん「つかれたー」に代わって「寝る」がくるとかそれくらいの些事しか発生しない気がするので、やっぱりやめておこう。

    しかし、それでだね、変なはなし、このひとの、この本にのってるつぶやきというのは、存在するのである。存在ちゃあなんやようわからんけれども。ついったーで検索すると、出てくるのだ。今のところは、かもだが。2010年だかのぶんも出てきた。そこにリプライ飛ばそうとおもったら飛ばせるのである。まだやってないけど。ってことは、「別のしかたで」ならべられた本のつぶやきを読んだひとたちが、手前勝手にばらばらにこのひとに語りかけることができるってことでしょう?それってまた「別のしかたで」なにかがでてくることになるのかなあ、と思ったりもする。そうなると、本は、本ってものが、なんかとっても不思議なデバイスのような気もしてくるのだけれど、まあ本は本か。

著者プロフィール

千葉雅也(ちば まさや)
1978年、栃木県生まれの研究者。専攻は哲学、表象文化論。立命館大学大学院先端総合学術研究科准教授。代表作に2013年第4回紀伊國屋じんぶん大賞受賞作『動きすぎてはいけない』、ベストセラーになった『勉強の哲学』などがある。『アメリカ紀行』などエッセイも執筆。『新潮』2019年9月号に、初小説「デッドライン」を掲載。

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