- Amazon.co.jp ・本 (299ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309252186
感想・レビュー・書評
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19世紀ロンドンで大流行したコレラ。原因が飲料水媒介による事を突き止めた無口な医者スノーと世話好き牧師のホワイトヘッド。科学者と市民の協力。彼らの貢献なくして現代の都市化はありえなかったことを実感した。
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約150年前のロンドンで発生したコレラの大流行についての記録が事細か記されています。下水道が整備されていない状況で人口が集中した都市を襲った感染症の恐ろしさと、当時は未知であった感染症の原因追求に奔走した人々の様子がありありと伺えます。
本の前半には見えない原因を追求するさながら探偵物を読むような楽しさがありますが、後半は当時の人々を支配していた「固定観念」との戦いの苦難がポイントになります。
最後の方は、原因究明の際に使われた統計的手法の説明、新興感染症やテロ等の人類の脅威に話が繋げられているため、コレラの話の本筋から外れていきます。
特にテロのあたりは話が飛躍している感がありました。
改めて星4つにしておきます。 -
なかなか読ませた。
この出版社は史実を物語にするのが得意というか、そういう著作が好みなのか、面白かった。
スノーのことははじめて知ったが、誰かに話したくなる、そういう興奮をもたらされた。
人に勧められる本。 -
汚穢に塗れたロンドンで、コレラ菌vs近代の、10日間に渡る壮絶な戦いの記録。医者と僧侶の2人のパーティが、地図と金属棒(ポンプの柄)を武器に、かく戦えり。
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導入部の流れるような群像劇がすばらしく、その後の歴史検証へと読書をスムーズに進めてゆく。最後の角度を変えながらの主張繰り返しはちょっと冗長に感じたけれど、読み物として面白かった。
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上司に渡されて読んだが、かなりよい本である。