- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309256351
感想・レビュー・書評
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プロフェッショナルの人の仕事に対する想いを聞くのは面白いです。
虚構であるアニメーションのキャラクターに、如何にして存在感を持たせるか。それっぽい声を貼り付けているのとは違う、演じるということをそれぞれの言葉で表されています。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/763089 -
バレエ、ピアノ、演劇、合唱、声楽、弦楽合奏、と、表現の世界にちょっとずつ身を置いた若き頃。どれも、身体をどう使っていけば目指す表現にたどり着くのかと考える機会だった。いずれも学生時代の習い事にすぎず、社会に出てからは触れていないが、本書を読んで、20年、30年前の記憶がよみがえるという、不思議な体験をした。声優って、凄い職業だと思う。誰でも気軽に目指せるものでは無いと思う。専門学校が乱立したり大量の新人が出たり、結果、深夜帯アニメの女子キャラが皆同じに聞こえてしまうという、今の時代の声優界に対する苦言には、大きく頷いた。
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インタビュアが業界に精通している方だからか、とても幅広い作品群の様々な方向から、役者の背景や人となりが見られてとても興味深い話が読めた。
昔はキャリアのある方々が少数の若手を育てていったが、今は新人が増え過ぎてベテランがスタジオで小さくなっている。というような事が書かれていて、なるほど育てる環境というのが作りにくい構造になっているんだなと。
職業として人気が出てしまう一つの弊害で、若手が増えると勢いや新しい考え方が生まれる一方、個々に教えられる割合が減って全体的な質が低下してしまう。インタビューを読んでいても、活躍されている方々にはメンターと呼ぶべき人達との出会いで大成している。今の若手はそういう人に出会う機会が減っているのだとすれば、それは残念なことだと思う。