映画狂人日記

著者 :
  • 河出書房新社
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本棚登録 : 75
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (329ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309264011

感想・レビュー・書評

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  • 推している映画はたいてい現在Blu-ray、サブスクはおろかDVDすらない作品がほとんど。大事に擁護してきた「芸術」映画が滅亡したのではなく、そもそもあらかじめ消えてしまうべき大した作品じゃなかったわけで、単純に仰っているようにくるってしまった評論は、つまり一回りして偽物となってしまった証左なのかもしれない。小躍りしながらほめたたえている「ソナチネ」も、その後北の作品はいくらでも質がアップデイトされている事実を見るにつけ、20世紀で終わってしまったやれ芸術だファインアートだ知性だポストモダンだシラケだとの狂騒が虚しくすたれたに過ぎないということが悲哀をもってわかる。終章に武満徹、黒澤、淀長への、年を追い、畳みかけるかのような追悼が20世紀の終焉の象徴として、出来過ぎの構成となっている。

  • 少し控え目でしょうか。

  • 2-3 映画論

  • spicy

  • それぞれがものすっごい短さです。
    えっこれで終わり??とびっくりします。

    淀川長治への尊敬の言葉が印象深かった。
    あとジョニーデップ『デッドマン』見ようと思った。
    北野たけしは良さ・美しさがわかりやすい分そのままに受け止めて良いものやらひねくれていたけれど、これを読んで、、、いやいやこんなふうに価値基準を人に委ねるなんて、、、。でもこれだけたくさんの映画をずっと見続けている人が太鼓判を押すというその価値を信じることは別にいいのかなとも思う

    映画評論はブランクができたら成り立たないものなのだと、その厳しさを少し覗けました。

  • この人の物言い、素敵です。
    現在は映画評論は廃業していますが。

  • 最高。

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著者プロフィール

蓮實重彦(はすみ・しげひこ):1936年東京生まれ。60年東京大学文学部仏文学科卒業。同大学大学院人文研究科仏文学専攻修了。65年パリ大学大学院より博士号取得。東京大学教養学部教授(表象文化論)、東京大学総長を歴任。東京大学名誉教授。仏文学にとどまらず、映画、現代思想、日本文学など多方面で精力的な評論活動を展開し続けている。著書に『表層批評宣言』『凡庸な芸術家の肖像』『映画の神話学』『シネマの記憶装置』『映画はいかにして死ぬか』『映画 誘惑のエクリチュール』『ハリウッド映画史講義』『齟齬の誘惑』『映像の詩学』『『ボヴァリー夫人』論』『伯爵夫人』『ジョン・フォード論』ほか多数。

「2023年 『ゴダール革命〔増補決定版〕』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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