ギャシュリークラムのちびっ子たち: または 遠出のあとで

  • 河出書房新社
3.82
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感想 : 380
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  • Amazon.co.jp ・本 (64ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309264332

感想・レビュー・書評

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  •  なんで、この人と出会ったのか、全くわかりませんが、とんでもないものを拾ったようです。
     何というか、スゴイ!
     まあ、とにかくブログに案内しました。よければそちらをどうぞ。
     https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/202103030000/

  • 子供専門の死神が「あー最近仕事に張合いもないし、いっちょアルファベット順にでもやってみるかなーあんまりないような死因でさー。」とか思ってやってみた悪ふざけの記録です。って感じ。
    表紙はきっと「やりきったぜ」の記念写真。

  • 嫌いじゃない。
    絵のタッチとかは好き。作者が何を思ってこんな本を書いたのか気になるし知りたいと興味が湧く。

    けど、小さい頃に読んだら確実にトラウマになりそう笑

  • 完全大人向けの絵本ですね。

    英語の原文が韻を踏んでいて、声に出して読むとその内容の悲惨さとアンマッチするほど軽快さがある。そこにブラックジョーク的なユーモアを感じるのかも。翻訳もおしゃれで同様にリズミカルでおしゃれ。これは癖になる魅力を感じずにはいられない。その他作品もぜひ挑戦。

  • アルファベット順に子どもたちが死んでいく作品、ゴーリー代表作のひとつ。裏表紙は密集して立てた墓標です。
    運悪く不憫な死に方から、自業自得な死に方まで様々。ゴーリー作品の登場人物は無表情もしくは絶望顔が多い中、Quentin(クエンティン)だけ虫を捕まえようと必死な形相なことに思わず笑った。けっこう勇ましい。またTitus(タイタス)の、目が点なところ可愛い。解説で、柴田さんが生前のゴーリーをお会いし翻訳本を楽しみにしていたと聞いたと語っていることに驚いた。なんとなく二人は面識ないものだと思ってたよ。

  • 何秒に何人こどもが死んでいるのですとか言われるよりもずっとこどもと死の近さを思い知る。そんなこと作者は意図してないだろうけど、他人事でもないと感じられました。


  • 1.おすすめする人
    →大人が読んでも楽しめる絵本が読みたい、
     猟奇的な話が好き

    2.内容
    →エドワード・ゴーリーの代表作。
     ABC...と、子供の名前になぞって死んでいく。
     描写がグロテスクだが、
     なんとも言えない気持ちになる。

  • AからZまでの頭文字の名前ついた子供たち
    1ページごとに次々と死にゆくちびっ子たち死はいつでも隣り合わせ
    不謹慎にも次はどんな死が待ち受けているのか想像してしまう

    残酷なはずなのにゴーリーの作品には惹かれるものがある

  • 死は自分の想像よりも身近に存在するのかもしれない。
    死のうと思えば、殺そうと思えば何にでも死に繋げることはできる。

  • アルファベット26文字のイニシャルを冠した子供たちが次々と不条理な死を遂げていくシュールでナンセンスな絵本。
    26人の子供たちの後ろで黒い傘を広げる死神の表紙からしてもう不吉、あらすじを一切知らなくてもこれからろくでもないことが起きるんだろうなと察しが付く。
    1ページごとサクサク不条理な死を迎えていく子供たち。中には「これはないだろ」とツッコミを入れたくなる無茶な死因もある。絨毯の下敷き、アルカリ誤飲て……どうしてそうなった。
    あらすじだけ抜き出すと大層残酷だが、意外とそんなことはない。
    というのも、描かれるのは子供たちの死の直前と瞬間で、前後がすっぽり抜けているせいで感情移入しようがないのだ。
    言ってしまえばストーリーが存在せず、ワンシーンだけを繋いでいる。マザーグースの戯れ歌を絵本化しました、という感触が近い。一人一人がどんな子か全く説明ないまま、小気味よく韻を踏んだ文章で死が描写されるので、だんだん楽しくなってくる。
    グリム童話原版が好きな読者なら波長が合いそうな、死というものを品よく突き放して見る乾いた雰囲気が全編に漂って心地いい。度を越した悲劇は喜劇に転じるのだ。
    絵は病的に緻密で、階段や壁紙、絨毯の模様など、毛羽立った手触りまでリアルに伝わってきそうな神経症的描きこみが凄い。でてくる子供たちも可愛いというよりかは無表情で不気味。手足は蟻のようにひょろっと細っこく、総じて生気が希薄。
    ショッキングなシーンは少な目で、橇から放り出されたところなど死の直前を描いたものが多い。
    なんとも言葉にしにくい魅力があるのは間違いない。そこはかとなく不気味だが、ざらりとした中毒性がある。
    加えて、この絵本では死の扱いがとても軽やか。
    本来死と死生観は切っても切り離せないとして結び付けて考えがちだが、本書は死という現象だけ切り取って、死生観には言及してない。
    身も蓋もないことを言えば、まるで説教臭くない。命を大切にしましょうねとか、そんな耳タコのメッセージ性は欠片も含んでない。
    不穏で不吉、ちょっぴり不謹慎なブラックユーモアに溢れた、異色の一冊だ。

著者プロフィール

1925年シカゴ生まれ。独特の韻を踏んだ文章とモノクローム線画でユニークな作品を数多く発表。おもな邦訳に『うろんな客』『ギャシュリークラムのちびっ子たち』など。2000年没。

「2023年 『どんどん変に…』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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