不幸な子供

制作 : Edward Gorey  柴田 元幸 
  • 河出書房新社
3.70
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本棚登録 : 1289
レビュー : 212
  • Amazon.co.jp ・本 (64ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309264974

感想・レビュー・書評

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  • 今さらの初ゴーリー。
    いたいけな少女シャーロット・ソフィアの身に降りかかる不幸の連続。あまりにも救いがなくて、暗黒過ぎて、なんとも言えない後味の悪さ…。
    まずなんといってもエドワード・ゴーリー独特の不穏なイラスト。黒い。暗い。細かい。ハッピー感ゼロ。あたたかいお日さまの光はどこ?
    そしてストーリーテリング。シャーロット・ソフィアの心の内はまったく語られておらず、とにかく(不幸過ぎる)事象のみが淡々と伝えられている。シャーロット・ソフィアの幼さと、大人たちの無慈悲と悪。子供という小さくて無力な存在と、次々に襲いかかる残酷な悲劇との対比が、これでもかというほど強調されている。
    見事なまでの「絶望のメカニズム」。

    柴田元幸さんによる日本語訳と原語とが対訳になっているのがとても良い。
    柴田さんによる「あとがき」も。
    子どもの頃、「小公女」が大好きだった私には、本当に痛いお話です。どんなに困難な状況でも、希望を持ち続け、良心の声に従って善行を積んでいれば、いつかきっと光に満たされる。そう思って(刷り込まれて?)いたのに〜…。

  • エドワード・ゴーリーの『うろんな客』『ギャシュリークラムのちびっ子たち』を読んで、趣深い絵とそれとは対照的な(?)唐突さに惹かれてしまった。で、今回この本を買ってもらった。

    今回は英語の原文を読みつつ、対訳を読んでみた。絵本だけど知らない言葉がちょいちょいある。先日映画に字幕をつけてみるイベントがあったので挑戦してみたけど、直訳は変だし意訳で作者が言ってもいないことを付け加えてもダメだし、翻訳って難しい。例えば、There was once…とあっても、“昔”なんて訳出はしないみたい。そういう判断ってどうやってしてるんだろう。

    先ほど唐突とも書いたが、この本について言えばそう衝撃的な展開でもなかった(慣れたのかもしれない)。あの場面で彼がこうしていたら、彼女がこうなっていたら、結末はいくらでも変わったかもしれない。でも現実では、どの選択肢がどういう結果を引き起こすかなんてことはわからないし、どのような選択肢があるのかさえわからない場合もある。この絵本のように、たまたま起きた出来事が積み重なって、最悪とも思える不幸に陥ってしまうなんてことはいくらでもありえるだろう。

    なので、この本から得た教訓は特にないのだが、イラストを見ていると不思議な気分になってくる。絵本って、やっぱりメインはイラストですわ、と思った作品。

  • お金持ちの一人娘である少女が、どんどん不幸になっていく物語。
    寓話でもないし、大どんでん返しもない、という現実。
    ラストはとくに残酷。

    …でもエドワード・ゴーリーって好きなんだから困っちゃうな。笑

  • なかなかの後味の悪さにグッときました。
    最後の最後で父親に抱きしめてもらうという皮肉がなかなかによかった。お気に入りのラストです。
    小公子を思い出しましたが、あの話と違い、ゴーリーのこの「不幸な子供」は最後の最後まで子供が不幸であるという物語はなかなかにありません

  • 先輩にお借りしました。ありがとう。
    とても深い内容で、絵本なこともあり何度も読み返しました。

  • 不の連鎖をユーモアで緻密な絵で表現する世界 読後の余韻がすごかった

  • 作品として絵と文章のバランスがいい。

    しかし悲しすぎる。
    1ミリも救いがない。
    深く考えると気が狂いそうだ…。

  • 少女が父の死を期に
    どんどん不幸になってゆく様が描かれています。


    一ページ捲る毎に気持ちが塞いでいきます。

    流石ゴーリー・・・

  • 頭がおかしいタイプの絵本。
    童話や絵本の文法を逆手にとりながらどこか正統的。
    チェスのルールで野球をしているようなよるべなさ。
    思わず最後に「めでたしめでたし」と付け加えたくなったら思う壺ですか。

  • ひたすら不幸な少女の話。
    話の流れからして、普通ならハッピーエンドが来そうだがそこはそれエドワード・ゴーリー。ハッピーなんて訪れません。

    ギャシュリークラム薦めてくれたヨメと一緒に雑貨屋で読んだんだけど、ヨメは詠み終わった後「すぐにここから離れたい」と言った。
    それくらい、読む人によっては衝撃が強い(?)お話。

    タイトルに惹かれて読む人は注意が必要。
    本当に、ほんとうに、タイトル通り。

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著者プロフィール

1925年シカゴ生まれ。独特の韻を踏んだ文章とモノクローム線画でユニークな作品を数多く発表。邦訳書に『ギャシュリークラムのちびっ子たち』『うろんな客』などがある。2000年没。

「2018年 『音叉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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