ビートルズ・サウンドを創った男―耳こそはすべて

制作 : George Martin  吉成 伸幸  一色 真由美 
  • 河出書房新社
3.80
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本棚登録 : 29
レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (405ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309265797

感想・レビュー・書評

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  • 「5人目のビートルズ」と呼ばれたイギリスの音楽プロデューサーのジョージ・マーティンが昨日(2016年3月9日)90歳で亡くなった。

    ビートルズは1960年にが結成されて、1970年に解散するが、ジョージ・マーティンは、1962年のビートルズの「Love me do」での初のレコーディング以来、解散まで見守り、ビートルズのほぼ全作品のプロデュースを行った。

    著書では、ビートルズ発足初期のエピソードにこんなのがある。
    「『抱きしめたい』がイギリスで成功して、ドイツで売りだそうとしていた頃に、ドイツEMIの人々は、ドイツで成功するにはドイツ語のレコードがない限り、駄目だとと言われて、歌詞をドイツ語に変えて、レコーディングしようとした。
    当日4人はいつまで待っても来ない。ホテルへ電話すると、断る話を連中から押し付けられたマネージャーが電話口に出た。私は烈火の如く怒り、そして彼らのホテルに行くと、4人は物陰に隠れていた。
    私がが何よりも怒ったのは、自分達から私に話すだけの度胸もなかったことであった。『ひきょうものめ!』と怒鳴ると、恥かしそうに微笑みながら、イタズラな生徒のように物陰から出て来た。そして口を揃えて「悪かったよ、ジョージ」。この時のように、彼らが愛嬌を振りまいたら、いつまでも怒っているなんてことはできない。私は冷静になりティーパーティに参加していた」

    そして、この事件のあと、全米のヒットチャートで一位になり、ビートルズは世界制覇に向かって動き出して行く。

    そして本の後半は、ビートルズの内部での確執から解散へ繋がっていく様子が描かれている。解散のまえにポール・マッカートニーがメンバーを繋ぎとめようと必死になっていた状況が書かれている。
    総じて、ジョン・レノンより、ポール・マッカトニーを評価していたようだし、ポールに好意的な感じがする。

    また録音技術なども詳しく書かれており、この方面に関心のある人は興味が尽きないと思う。

  • 録音作業というのは知識はさることながら経験・積み重ねも大事になるわけで、ジョージ・マーティンは弦楽器や管楽器とマイクの相性、位置など細かいところにまで言及しています。AIRスタジオてレコードのクレジットでかなりよく見かけますけど、彼のスタジオなんですね。全然知らんかった(^q^) この本を書いたのが70年代末ですから、この後はウルトラボックスのアルバムなんかもプロデュースしているはず…。ジェリー&ザ・ペースメーカーズの弦楽アレンジの曲が最高なんですがその辺りは触れてなくて残念。

  • ビートルズのプロデューサーとして有名なジョージ・マーティンの著作。
    ビートルズに関すことが書かれているだけではなく、レコーディング技術、プロデューサーとしての仕事内容、お金の配分とそれにまつわるゴタゴタなどが書かれているが、この本の内容の核はやはりビートルズとジョージ・マーティンとの曲作りの話だろう。
    ビートルズの突拍子もないアイディアをジョージ・マーティンが具現化していく様子は、やはり彼がいなかったらビートルズはビートルズになり得なかったことを再認識させられる。

  • 5人目のビートルズ、ジョージ・マーティン卿の、ビートルズ担当当時の回想録。

    ビートルズ録音の裏話、機材の進化、アメリカ進出、契約とお金の話、どれをとっても「え、そうだったの?」っていう、目からウロコな逸話ばかり。死ぬほど儲かってた、んじゃなかったんですね。それどころか、レコード作りを楽しんで、家族を養えるだけのお金があれば十分、という発言も。

    個人的には、イギリス的サウンド、つまりダビングを重ねる昨今の日本のレコーディング手法の、源流にある思想が分かったのが収穫。

  •  ビートルズ=サウンドの“父”・ジョージ=マーティンによる自伝。やはり一番面白いのは、ビートルズと関わってレコーディング革命を起こしていくくだり。ビートルズを神格化せず、それでいて感情を込めつつ挿話を披露していく。以前は文庫で出ており、しばらく絶版だった。その後めでたく再発売されたのだが(それ自体は喜ぶべきことではある)、何故かハードカヴァー。値段が高くなってしまい、複雑な思い‥‥。

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