敬虔な幼子

制作 : 柴田 元幸 
  • 河出書房新社
3.61
  • (62)
  • (47)
  • (156)
  • (6)
  • (0)
本棚登録 : 480
レビュー : 63
  • Amazon.co.jp ・本 (40ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309265889

作品紹介・あらすじ

あまりに純粋で清らかな魂が汚れたこの世から昇天するまでを独自の手法で描いた傑作。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • トンカチの暗示に恐怖する。
    病を得た坊やと、親に抱かれた妹の対比。

  • 【エドワード・ゴーリー誕生日一日読書会】3才にしてヘンリー・クランプ坊やは敬虔なキリスト教徒。一読目は『こんな子供、こんな人生ヤダ!』とサラッと読んでしまったが、訳者あとがきで「両親に何かできる事は無いかと訊ねる時に、後ろ手に何故トンカチ?」という疑問を読み、改めて読み返すと、あらゆる場面でクランプ坊やは他の子に嫉妬していたり自己満足だったり上から目線だったりと、深読み裏読みできるシーン満載。普通に考えたら悲しい感動的な話だけど、やっぱり偽善的な臭いを感じて笑った。

  • 買おうかどうかずっと迷ってついに買ってしまった…。絵と物語のアンバランスさに、敬虔に生きることの輪郭が歪んでくる。でもいわゆる(宗教的な)敬虔さってこういうことなんだろうな、って納得?した本。あとがきが爽快。

  • 誰のために、何のために、敬虔であるのか。本心はどこにあるのか。淡々とした描写だからこそ、読み手が自問自答する作品。

  • 2015 6/27

  • ◆あらすじをみて白・ゴーリーだと思い、図書館から黒・ゴーリー「おぞましい二人」と一緒に借りてきました。◆うわぁ、これ、好きになれません。「おぞましい二人」の方がむしろ存在価値アリだと思いました。「敬虔な幼子」はなんだか凝り固まった老人みたい。高慢ちきな聖職者みたい(これらの表現、現実のお年寄りの方、高慢でない聖職者の方ゴメンナサイ、物語によく登場するステロタイプの・・・という意味です)。なんのために作られたのか、さっぱりわかりませんでした。

  • 「敬虔(けいけん)」とは、うやまいつつしむ気持ちの深いさま。特に、神仏を深くうやまい仕えるさまのこと(yahoo!辞書より)。信心深い幼子のヘンリー・クランプが、自身は神に愛される存在であることに気付き、神の御許に昇るまでを描いた作品。エドワード・ゴーリーが、ミセス・レジーラ・ダウディ名義で500部限定刊行した本作。書物にある神の名を塗りつぶしたり、氷滑りをしている男の子たちを窘めたりと、敬虔の徹底ぶりがすごい。あと金槌を持っているところにもゾッとする。訳者あとがき読了後、本編再読するとより楽しめます。

  • 怖ええええええ!!!!
    めんどくせえなお前!と言ってしまいそう……

  • 子ども向けの絵本作家であるにもかかわらず、ゴーリーの作品はとかく不穏。
    だから、この絵本もどこかで転調するはずだと、昏い予感でわくわくして読んでいたら、敬虔な幼子は敬虔なまま天に召されてしまった。
    あれれ?

    でも、行き過ぎた敬虔の、バランスの悪さがちらちらと絵や文章からかいま見え、やっぱりストレートに敬虔を賛美しているわけでもなさそうで、薄い絵本をにらみつけながらどこまで深読みをすればいいのか途方に暮れるのだ。
    エドワード・ゴーリー恐るべし。

  • 穢れた自分、そんな自分を愛してくださる神を敬愛する3歳の主人公。雹の振る日に施しの為に外出し、体調を崩して死ぬその時ですら、神の御下に行ける喜びに微笑む。
    両親に手伝い事がないか朝晩尋ねるシーンでは、トンカチを手にしている。訳者は「『邪(よこしま)な子供を殴り殺しなさい』と言われたら素直にほいほい殴り殺してしまいそうな勢いではないか」と評している。

全63件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1925年シカゴ生まれ。独特の韻を踏んだ文章とモノクローム線画でユニークな作品を数多く発表。邦訳書に『ギャシュリークラムのちびっ子たち』『うろんな客』などがある。2000年没。

「2018年 『音叉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

エドワード・ゴーリーの作品

ツイートする