憂鬱と官能を教えた学校

  • 河出書房新社
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本棚登録 : 324
レビュー : 24
  • Amazon.co.jp ・本 (361ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309267807

作品紹介・あらすじ

「音楽」を愛する技術 20世紀中盤に登場し、ポピュラー音楽家たちの間に爆発的に広まった音楽理論"バークリー・メソッド"とはいったい何か?現在の音楽シーンを牽引するミュージシャンと気鋭の音楽批評家のコラボレーションによる前代未聞の音楽講義録、ついに刊行!クールな知的興奮と微妙なギャグのランデヴー。

感想・レビュー・書評

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  • 古楽から現代音楽、商業音楽を俯瞰しようという意欲的な本。

    ユーモアを混じえてジャズの音楽理論の概要を説明している。

    ・旋法について
    ドリア旋法:スパルタの少年教育に重要な役割を果たす
    フリギア旋法:奮起を意味する
    リディア旋法:柔弱さと自己放縦の傾き
    イオニア、ヒポフリギア旋法:一種の肉欲に溺れたバッカス的性格

    ・モードの使い方(基本)
    *モードの宣言:
     プライマリーコード(特性音を含むトライアド)と主和音の2コードを提示
     (コーダルな響きを避けるヴォイシングを変える)
    *II-V-Iを避ける

    モーダル・インターチェンジ
    1同モード内を移動 (Cドリアン→Dドリアン)
    2軸音を変える (例:Fリディアン→Dドリアン)
     *構成音は同じ(Cメジャーの音)
    3同軸移行 (Cイオニアン→Cドリアン)
    4自由移行 モードも軸音も変える

    様々な音源がサンプルとして取り上げられていて、興味深かった。

  • 2-2 音楽論

  • ラジオでもおなじみ菊地氏の映画美学校での講義を本にまとめたもの。
    平均律から始まり、JAZZのモードまでいたる、俯瞰的かつ理論的な口語版テキスト。
    実は結構難しい内容なんですが、私は実学の部分はすっ飛ばして読みました。が、実際にマイルスのso whatのソロをキーボードで弾いてみたら確かに白鍵だけで構成されてました。
    実際に音楽を作ってる人は読むと何か得るものがあるように思います。個人的には、音楽ってこんな風に出来てるんだあ…と思ってしまいました。音楽の聴き方が少し変わりました。

  • ポピュラー音楽に関する理論書は数多く出版されているが、本書がそれらと一線を画しているのは、本書が「理論書」であると同時に「理論史書」でもあるという点、そして音響物理的観点からの説明にも多くの紙面を割いているという点にある。

    所謂バークリー・メソッドによるコード理論等の基礎はある程度身につけておいた方が本書に書かれている内容を理解することは容易になるだろう。
    その意味では、音楽理論に関する初級程度の知識をもつ者が更に一歩深いところまで理解を掘り下げるために最適な書と言える。

    講義録という性質上、話題の脱線、省略なども散見される。今後、菊地氏の理解による体系的理論書が出版されたら確実に購入するのだが。

  • 読むと、音楽理論のⅡm7→Ⅴ7→Ⅰの流れの構造やモードがなんとなくわかり、
    このあとにいろんな楽譜や専門書を読むと違った見方ができる。

    菊地成孔の口調をどう評価するかでこの本の評価が決まる!

  • とある天才ジャズミュージシャンの、とある学校での音楽史講義録。
    こんなにエキサイティングな講義録を他に知りません。

    濃すぎる講義内容に垣間見えるのは、音楽に対するストイックすぎるほどの真摯な視線と限りない愛情。
    音楽を通じて世界が見える。
    タイトルの「憂鬱と官能」こそ音楽のことか。

    あまり有名でない曲(しかし音楽史的に超重要な曲)が随所に出てくるので、YouTubeかなんかで聴きながら読むといいと思いますw

  • わたしの持てる音楽理論/バークリーメソッド・音楽史のコアとなる原点。JAZZへの理解と解釈に苦しむ日々、この本に助けられた。

  • 詩的なだけの音楽史と評論はもう要らない。音楽を発展させたのは和声学とリズム構造だ(少なくとも20世紀においては)。歴史的名盤がなぜ歴史的であり得たかは、楽理が証明する。少なくともジャズミュージシャンは皆知っていたことを、日本で初めて世に問うた名著。

  • 2009年7月18日購入

  • 音楽を学ぶなら通る道。
    買いなおそーっと。

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著者プロフィール

ジャズ・ミュージシャン/文筆業。

「2016年 『ロバート・グラスパーをきっかけに考える、“今ジャズ”の構造分析と批評(への批評)とディスクガイド(仮』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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