おぞましい二人

  • 河出書房新社
3.68
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本棚登録 : 1894
感想 : 227
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  • Amazon.co.jp ・本 (68ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309268002

作品紹介・あらすじ

1965年に明るみに出た「ムーアズ殺人事件」。イギリスで二人の男女が4年にわたり5人の子供を残虐に殺して荒野(ムーア)に埋めていた事実が明らかとなった。「もう何年も本の中で子供たちを殺してきた」と自ら言うエドワード・ゴーリーが、この現実に起きた悲惨な事件によって心底動揺させられ、描いたのが本書である。

感想・レビュー・書評

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  • ゴーリーなので、子どもに読んであげようという人はいないと思うけど、特にこれは注意が必要。まずあとがきを読むことをお勧めします。

  • 表題通りの『おぞましい二人』の話。男女が出会い、意気投合し、身体を重ねて……と途中までは一般的によくある話なのに。
    なにかが作用して一般的なルートから外れてしまったわけで、そのなにかは幼少時代にすでに萌芽を見ることはできたのだけれど、直進するようにおぞましい方向に行くしかなかったのだろうか。

  • ゴーリーが誰かも内容も知らず図書館で借りて、おったまげた。
    危うく子供に読み聞かせるとこだった。

  • 完全に大人向けなエドワードワールド、これが一番なんか現実味あっていい、とゆうか実話モチーフなのね!

  • 物語以外の点で言えば、
    濃淡の表現が秀逸だな、と。

    同じような模様を永遠と描き続けている時、背景を真っ黒く塗りつぶす時、彼は一体どんな感情で書いていたんだろう?
    わたしは、絶対に正常な精神でそれは書けないものだと思いました

  • 1963年から1965年にかけて
     イギリスのサドルワース・ムーアで起きた連続殺人事件「ムーアズ殺人事件」が元となった猟奇的な絵本。この事件は二人の男女が4年間で5人の子供を殺害し、荒野(ムーア)に埋めたという事件。この事件に沿うように絵本の物語は進んでいく。
     ハロルドとモナにはそれぞれ暗い過去と猟奇的な要素を感じさせる性格を持っていた。ひょんなことで出会った二人はお互いに共通点があることを察した。それからは共に行動し、人里離れた別荘で生活することにした。子供を作ろうと懸命に致したが、結果はうまくいかず。これを契機に数年の間で複数の子供を別荘へと誘い込み、殺害した。
     二人はその様子を写真として記録していたのだが、その写真を落としたことにより逮捕され牢屋へと入れられる。ハロルドは肺炎で先に亡くなり、モナは寿命で亡くなるまでの間、壁についた染みを嘗めて過ごした。
     この猟奇的だが、妙に淡々とした物語と黒いペンのみで表現した絵が相まって不気味さを醸し出していると思った。そして絵に登場する人間にはまるで感情がなく、淡白な様子が見てとれる。このような不気味な絵本を初めて読んだため面白かった。
     しかしなぜここまで評価が高いのだろうか。時代背景として、不気味かつ猟奇的な世界観を描いた絵本作家がいなかったからだろうか。

  • ダメ!

    絶対にダメ!

    これは子どもに見せちゃダメな絵本!

    心に闇を持った大人が楽しむ絵本です……


    1965年に明るみに出た「ムーアズ殺人事件」
    この実話を元にした、子供を誘拐しては殺してしまう男女の物語

    原書発売当時は非難続出で、返本の山が築かれたというイギリスでイアン・ブレイディ、マイラ・ヒンドリーという男女が4年にわたり5人の子供を残虐に殺して荒野(ムーア)に埋めていた事実が明らかとなった
    二人は投獄され、ゴーリーがこの本を書いた時点では二人ともまだ服役中だったみたいです


    あまりお勧めしませんね…w
    私みたいに心に闇をお持ちの方は読んでみてはw
    ( ̄ー ̄)ニヤリ
    真っ白な純粋な心をお持ちの方はやめときましょう!

    • みんみんさん
      絵画Σ੧(❛□❛✿)
      挿絵、イラスト、絵は何でも好き♪
      絵画Σ੧(❛□❛✿)
      挿絵、イラスト、絵は何でも好き♪
      2023/04/06
    • ゆーき本さん
      こちらの図書館も絵画コーナーでした*ˊᵕˋ*
      こちらの図書館も絵画コーナーでした*ˊᵕˋ*
      2023/04/06
    • 1Q84O1さん
      うちは書庫でしたw
      一般書庫
      さすがに子どものコーナーには置いてないですね
      うちは書庫でしたw
      一般書庫
      さすがに子どものコーナーには置いてないですね
      2023/04/06

  • 1.おすすめする人
    →大人が読んでも楽しめる絵本が読みたい、
     猟奇的な話が好き

    2.内容
    →ある2人が出会い、殺人を繰り返す。
     本当にあった殺人事件をベースに描かれていく。
     完全に大人向け、文字数が少ない分、
     絵の表現力がすごい。

  • おぞましい事件と、その犯人たちの生涯を淡々と簡略に過不足なく描かれていた。あまりにも淡白で逆に異常さと不気味さが際立った。

  • 購入したときに読んでるはずだけど、すっかり忘れている。

    淡々としながら、ずっと異常性を抱えているのが恐ろしい。
    彼らは自らのことをどう評価していたんだろうか。

    最後の別れはなぜか少し切ない。

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著者プロフィール

1925年シカゴ生まれ。独特の韻を踏んだ文章とモノクローム線画でユニークな作品を数多く発表。おもな邦訳に『うろんな客』『ギャシュリークラムのちびっ子たち』など。2000年没。

「2023年 『どんどん変に…』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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