- Amazon.co.jp ・本 (48ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309269757
感想・レビュー・書評
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エドワード・リアとエドワード・ゴーリー。
以前レビューした『輝ける鼻のどんぐ』の「どんぐ」が探していた「じゃんぶりーの乙女」の出自である、ジャンブリーという愉快な人々にフォーカスした絵本。
「うみのかなたの そらとおく
ジャンブリーズの すむという
あたまはみどり てはあおく
ふるいにのって ふなでした」
本書ではこのような4行が何度か繰り返される。当然、「ふるいにのって」のところで「え?」となるわけだが、なんのその、ジャンブリーたちなら、"ふるい"でだって海を渡ることができるのだ。いわば祝福された人たち。
ちょっと陰気などんぐが探したくなる気持ちもわかる。
本書を読んでいると、子供時代の、暇すぎた一日の幸福感を思い出す。
ごきげんで多幸感あふれるナンセンス絵本だ。
「どんぐ」と同様、ここでもエドワード・ゴーリーの絵はごきげんだ。
ジャンブリーたちはちょっとハンプティ・ダンプティも想わせ、丸っとしていてやはりキュート。
『うろんな客』のあのペンギンみたいなキャラと同じくらい気に入っている。グッズがあったら欲しいくらい。
ふるいに乗っているジャンブリーたち、あるいは輪になって踊っているジャンブリーズたちをプリントしたTシャツがあったら着る(笑)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
篩(ふるい)の船に乗るって、なに?だけど、ヒエロニムス·ボスの絵画『阿呆船』がヒントらしい。訳者の解説、助かります。
難しいことはわからなくても、絵が好き。 -
なんといっても、訳者のあとがきが楽しい。
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ゴーリーのガイドブックで「他人の話に絵をつけた中で1・2を争う傑作」というべた褒めをされていて読了。不穏でかわいくて小ネタが詰まっていて、確かによかったです。絵の中の”何も運んでいない1人”についてのゴーリーの後書きがオシャレでいい。最後の説明もためになりました。
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読了
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エドワード・リアの文章に、エドワード・ゴーリーが挿絵を。なんというか「ひょっこりひょうたん島」を思い浮かべながら読んだ。
韻を踏む英語を翻訳でも再現されているので、柴田さんのお仕事はいつもいつもすげぇな、と思う。
作:エドワード・リア、絵:エドワード・ゴーリー、訳:柴田元幸。 -
講演会での柴田元幸さんの朗読。渋かったぁ~。ふるいに載った人たちがジャンブリーズなのね。「これまでやったすべての翻訳のなかでベスト」だそうで、さもありなん。楽しかったです!
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「輝けるどんぐ」とセットで読みたい、エドワード・リア、エドワード・ゴーリー、柴田元幸のコンビが放つナンセンス絵本。
3頭身の奇妙な小人「ジャンブリーズ」たちの冒険譚。p12の絵が特に好き! -
原作がゴーリーじゃないだけに、独特の救いの無い世界観からは距離を置く作品。内容は寧ろ可愛らしさすら漂うものだけど、そんな物語にも不思議とゴーリーの絵がマッチしている。というか、彼の絵に惹かれる向きからしたら、要はどんなものでも楽しめるってことかも。
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ゴーリーにしては可愛いほう。『ふるい』に乗って船出したら沈むんじゃないの?ってヒヤヒヤしながら(でも半分バッドエンド期待してw)読んだ。