- Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309270272
感想・レビュー・書評
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たまたま図書館で借りた本。
正直サッカーにそれほど興味は無いのだけれど、メジャーでない頃から世界一になるまでを経験している彼女の自叙伝を読むことで、日本女子サッカー界の潮流も少しだけわかって面白かった。
読んで思った、澤さんがすごいところは以下。
・小さい頃から成功体験をもっている
・成功体験にも由来する、サッカーが好きという思い、そして好きなもののために努力を惜しまない姿勢
・上記姿勢からくる、自然なカリスマ性
成功体験といっても何もすごいことではない。初めてボールを蹴ったときにゴールに入った、というところから彼女のストーリーは始まっているけど、言ってみればただそれだけのこと。
ちょっと何かが上手くいったことなんて誰にでもある。大事なのは、そういう体験を自分の糧にして、以降の努力につなげられるかということだろう。
もちろんフィジカルにも突出した才能のある選手なんだと思うけど、その姿勢があるというのが、実は何よりもすごい才能なんじゃないかなあと思う。
又聞きだけど、今(2013/7)流行りの林修先生(今でしょ!の人)がテレビで「姿勢をよくすることが大事」と言ってたらしい。
そこで言ってた姿勢というのは背筋を伸ばすとかそういう意味かもだけど、何となくわかる気がする。姿勢とか、なにかに向かう様子とか、そういうノンヴァーバル(非言語)の部分こそが人を動かすのだ。
澤さんのカリスマ性というのは、そこにあるんじゃないかなあと勝手に思う。
自分にカリスマ性や才能は全くないけど、せめて好きで学んでいるものについては、きちんとした姿勢で取り組みたい。
そして、少しずつでも成功体験 — 昨日より上手くなったかも、とか、わかったかも、というレベルのものであっても — を積み上げていきたい、そんなことを感じた本でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
人物史
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この後、夢を叶えてしまうのだから本当スゴい!
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2008年の北京五輪前の本。この後、女子W杯も勝ち取ることになるが、それが彼女の15歳での代表入りからいかに遠い道のりを経て努力を重ねてきたか、ということが読み取れる内容になっている。
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大好きなサッカーにとことん向き合ってひたむきに努力してきた人。
澤さんはかっこいい!尊敬できる女性。こんな人とお友達になりたい。 -
もはや国民的人気となった女子サッカー選手、澤穂希さんの自伝的エッセイ。
「夢は見るものじゃなく、かなえるもの」という彼女の信条は、取り分けて中高生や大学生たちにぜひ聞いて欲しい言葉。
夢や希望という言葉が聞かれなくなって久しい。
だが、いつの時代も人を動かすのは、「こんなこと、できるだろうか?」「いや、必ずできる。やってやる!」という信念でしかないのではないか。
東日本大震災以後、その想いは一層強くなった。
何があっても、人間は必ず立ち上がれる。
私達は、やれる!
それはまさしく、なでしこジャパンが教えてくれたことそのものでもある。
ちなみに、この本は、周囲から見た、澤選手の横顔もコラムとして書かれていて興味深い。
しかしながら、テレビで見せる快活で人懐っこい彼女の性格、それに表裏がないことが、よくわかる。
そこがまた、澤さんの素晴らしくところだ。