フィッシュマンズ---彼と魚のブルーズ

著者 :
  • 河出書房新社
3.75
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本棚登録 : 80
レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309272368

作品紹介・あらすじ

故・佐藤伸治のいちばん間近で取材を続けていた著者による、デビューからラストシングルまで、90年代のバンドの軌跡を追った初評伝。

感想・レビュー・書評

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  •  根がパンクロックなので横乗りの音楽には弱いのです。ライブでやったこともあるけれど、いまひとつ決まらない。そんなわけでレゲエ関係はあんまり聞かないのですが、例外はフィッシュマンズ。オンリー・ワンズのピーター・ペレットとかこういう声質は好きなんだと思います。
     ちょうど写真家の星野道夫の写真集を見ていて思ったんだけど、アーティストにはお迎えが来ちゃうときがあるんだよね。風邪で死んじゃうなんて・・・。ボ・ガンボスのどんとなんかもそう思う。ギターが抜け、キーボードが抜け、ベースが抜け、ボーカルが亡くなり、ドラムだけになったフィッシュマンズ。そんなフィッシュマンズをいつもそばでみていたライターの佐藤康史治の伝記と言うよりは併走記。
     佐藤の告別式ですでに脱退していたオリジナルメンバーとサポートメンバーが「チャンス」演奏するところでは、胸がじんとしました。
     それでもフィッシュマンズ、サポートメンバーをいれて佐藤の曲を歌い継いでいるというところがいいですね。The Doors なんかもジム・モリソンが死んだ後も活動しているんだけど、まあまったくそんなものはないようなものになっている。誰が亡くなったメンバーの後を埋めるかという発想だとやっぱりバンドの継続は難しい。シャノン・フーンが亡くなった後のブラインド・メロンとかは、バンドの迎えた喪失体験にがんばって向き合った例だと思います。

  • 川崎氏が初めて行ったとされる、1990年12月22日@ラママ「サトウは風邪ひいちゃってー。休み!」ライブ、裏名曲「くつ下」、インクスティック鈴江ファクトリー、下北沢ZOO、SLITS、渋谷から下北まで追っかけた日々。本書前中半までは、わたしの90年代のすべて。

    以下本文より抜粋。

    俺は、わたしは、「こんなすごい音楽を聴いている」-だから、教師や、上司や、親兄弟や、そのほかいろいろの「これを知らない」奴らとは、もう違う人間なんだ……そんな突っ張った感情を、あなたは持っていい。

    わたしはあのときのフィッシュマンズを観られたことをおおいに自慢します。

  • フィッシュマンズ佐藤伸治と著者との数年間。フィッシュマンズの成長や葛藤が見れて面白い。著者によるフィッシュマンズ楽曲の批評も見方によっては面白い。

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著者プロフィール

1965年生まれ。93年、発行人としてインディー雑誌『米国音楽』を創刊。2010年よりビームスが発行する文芸誌『インザシティ』に参加。著書に評伝『フィッシュマンズ 彼と魚のブルーズ』がある。

「2013年 『東京フールズゴールド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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