夏のルール

  • 河出書房新社
3.86
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  • Amazon.co.jp ・本 (48ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309274843

感想・レビュー・書評

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  • 夏休みといえば、少年たちの冒険…。
    ファンタジックの文法だと、たしかにあらゆるルールがあるよな……。
    後日譚だと思うと、確かにそうだ…。
    ジュマンジ的な…。

  • 寒くて外に出かけられない冬のある日、兄弟は夏になったらしたいことや起こって欲しいことを次々と紙に描いて、夏への期待に胸を膨らませーー
    後ろの見返しが冬景色だったので、そんな想像をしてみたが、最終ページの窓から見える景色は冬じゃないから違うか。

    いつも何かやらかすのが弟で、それを助けるのが兄で。きっと著者の夏の思い出がいっぱい詰まってるんだろうな。

    この絵本は、理解しようとせずその日の気分で適当なページを開いてなんとなく読んで感じるのがいいのかな、と。

  • 好きなルールが三つくらいあった。

  • 「小さい人と 大きい人に」
    「去年の夏、ぼくが学んだこと」
    として、物語は始まります。
    一つ一つ書き出されたルールは、単純なものやよく意味が分からないもの。
    そこに描かれた絵は思いもよらない風景。
    とても不思議な雰囲気の絵本です。

    大人向けの絵本ですね。
    正しく理解しようと思うと難解。
    けれど難解ゆえに解釈は様々。
    自由に読み解いて、あるいは読み解きもせず感じ取っていい絵本なんだと思います。
    意味がわからなくても、この空気感、感じるところがあると思います。
    より抽象的で哲学的な中高生は、さらに感じることができるのではないでしょうか。

    兄弟で過ごす夏休み。
    兄から与えられたルール。
    それを破れば大変なことが起きるという。
    弟は従順にそれを守ってきた。
    けれど、ある日弟は反発する。
    それは殴り合いの大喧嘩に。
    当然ながら兄は勝利する。
    しかし今回ばかりは弟は納得できない。
    弟は意地を張り、兄のもとを去ろうとする。
    うんと遠くまで。
    もう帰れないくらい遠くまで。
    兄は追いかける。
    弟を必死に連れ戻す。
    無事弟を連れ戻し、兄弟の関係は変化する。

    これは、兄弟のひと夏の成長物語。

  • 「夏のルール」子どもの頃に持っていた強い夏の陽射しの中に揺らめく蜃気楼のような世界。夏のルールはなぜか子供にとってとても大切だった決めごと。それが守れなかったことによる悪夢の世界

  • 「去年の夏、ぼくが学んだこと。」
    という一文で始まる。

    何度も読み返したけど、これは自分には難解だった。
    例えば、

    「赤い靴下を片方だけ干しっぱなしにしないこと。」

    というナレーションがあり、赤い巨大なうさぎが目を光らせる中、塀の片隅にうずくまる2人の少年が描かれている。

    言ってみれば、一夏に起きた悪夢のような出来事から学んだ教訓、という体裁はとっているけど、その教訓にはまったく意味がないのだ。

    たぶんこれも、ショーン・タン流のユーモアなんだと思う。でも、さも伝えたいことがあるように書かれ(描かれ)ているからちょっと当惑してしまう。

    たぶん本作は何かのパロディのような気がする。
    ノスタルジー×悪夢

  • 今回も不思議な本。まるで、夢の世界。しかし少しオドロオドロしている。

  • 文章が好き
    作品全体の雰囲気が好き ◯
    内容結末に納得がいった ◯
    また読みたい
    その他 ◯

  • ショーン・タン (著), Shaun Tan (原著), 岸本佐知子 (翻訳)

  • 兄弟の夏。現実と空想の不思議な世界を絵が物語る。夏だからあり得る気がする。夏の特別感。

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著者プロフィール

1974 年オーストラリア生まれ。幼いころから絵を描くことが得意で、学生時代にはSF 雑誌で活躍。西オーストラリア大学では美術と英文学を修める。オーストラリア児童図書賞など数々の賞を受賞。2006 年に刊行した『アライバル』は世界中で翻訳出版されている。イラストレーター、絵本作家として活躍する一方、舞台監督、映画のコンセプトアーティストとしての活躍の場を拡げている。9年の歳月をかけて映画化した『ロスト・シング』で2010 年に第83回アカデミー賞短編アニメ賞を受賞。2011年にはアストリッド・リンドグレーン記念文学賞を受賞。2019年には日本で初めての展覧会を開催。現在メルボルン在住。

「2020年 『ショーン・タン カレンダー 2021』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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