どんぐり

  • 河出書房新社
3.58
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本棚登録 : 100
感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309276328

感想・レビュー・書評

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  • オノ・ヨーコの作品は初めて。
    ぱらっとめくると、どのページもシュッとした線画と詩のような文章。
    オシャレ系生き方指南かなそういうの私苦手なんだよなと身構えながら読んだのだけど、すぐにそうではないと気づいた。

    「街の建物すべてに色を塗るところを想像する
    光の色に。」

    「部屋は自分の心の延長。
    部屋が傾いていたら、テーブルの上にカップを置くだけでドラマになる。
    心が傾いていたら、すべてがドラマになる。
    部屋の中で傾いているものがあるか調べる。部屋でもっと傾いてほしいものがあるか考える。」

    指南書と似た語り口ながら、語られている気がしない。
    小さな子供が、一人で呟きながら自由に遊んでいるよう。
    それを読んでいるうちに、こちらものびやかな心持ちになる。
    一番好きなのはこれ。

    「やりたいことすべてを書き出す。それを他の人にやってもらい、先へ進む。」

    この軽やかさ!素敵!

  • 内容を知らず読み始めたので、意表をつかれました。
    抽象的な文章で思考を刺激されます。
    日々を過ごしていると見過ごしてしまう大切なことを、ときおり立ち止まって考えたいと思いました。

  • 点描画がいい
    空がそこにあるかぎり

  • 「グレープフルーツ・ジュース」から数えて51年振りの著書。
    オノ・ヨーコは、レノン婦人だけが仕事じゃなかったのは、
    「ただの私」「今あなたに知ってもらいたいこと」
    を読めば一目瞭然だけれど、
    「どんぐり」の点描の絵画がソレを一番物語ってると思う。
    (最近、点描画を見る機会に恵まれたけれど、
    絵を描く根気が非常に必要な作品だった点描画の世界)

    ヨーコ自身が「晩年の作品」と言い切る、
    この本は流石コンセプチュアルインストラクション。
    読んでいて楽しくなる本でした。

    ヨーコ特有のコスモワールドだったり、
    二者一択や、ただの選択だったり、
    真面目さとユーモアが入り混じった可笑しな世界。

    願いごとの作品では、

    「やりたいことすべて書き出す。
    それを他の人にやってもらい、先へ進む。」


    と書かれてあり、コレは読んでいてクスクス笑ってしまった。
    自分の頭の中に、こんな考え方が無かったから。
    そうか、ソレで良いんだ!!って思いました。
    真似したい人は真似すれば良いんだ!!
    それで、私はソレを全部遣って貰って、先へ進もう~!!

    この本を読み漁った後、とてもスッキリした気持ちになりました。
    今回もヨーコから沢山の勇気を貰った、そんな本でした♪

  • 吉本ばななさんおすすめ

  • すごく簡単な言葉で、忘れそうになる大事なことを教えてくれる一冊。
    音楽を作る人や、絵を描く人、様々ななにかを表現する人の創作意欲を刺激するし、ただ当たり前の日々を過ごす中人たちの当たり前だとして忘れられていったものたちを思い出させてくれる。

    オノヨーコについて、何も知らなかったけど、ジョンレノンに刺激を与えられるだけの女性であることが分かった。
    それは、当たり前に人間活動を行えるかどうかなのかなと思った。

    素直に生きることを楽に思わせてくれる一冊

  • オノ・ヨーコさんの「どんぐり」、「グレープフルーツ」(1964)に続く本で2015.10発行です。今の社会で生きて行くために、と思って書いた82年生きた経験からうまれたインストラクションの本だそうです。空、地球、街、緑、見る、部屋、浄め、音、ダンス、生命、願い事をテーマにそれぞれ5~10編のエッセイが収められています。Ex<部屋>自分の部屋を刑務所と考える。精いっぱい努力して、誇りにする。自分の部屋を城と考える。人を招待して、喜びを共有する。<音>街の呼吸を聞く。夜明けに、朝に、午後に、夕方に、夜明け前に

  • 貸し出し状況等、詳細情報の確認は下記URLへ
    http://libsrv02.iamas.ac.jp/jhkweb_JPN/service/open_search_ex.asp?ISBN=9784309276328

  •  いつも行っている図書館の新着書の棚で目についたので手に取ってみました。だいぶ前に「グレープフルーツ・ジュースは読んでいるので、オノ・ヨーコさんの詩集は2冊目になります。
     さて、この風変わりな詩集、正直なところ私にはちょっと合わなかったですね。私の感性に勝手なバイアスがかかってしまうのでしょう、つい「オノ・ヨーコさん」の詩集と聞くと、それだけで(ジョン・レノンにも通じる)何がしかのメッセージ性を“感じよう”としてしまうようです。語られる詩の言葉に、素直な姿勢で向き合えなかったのかもしれません。

  • 最高

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著者プロフィール

アーティスト、政治活動家。数々のアヴァンギャルド・アート、音楽、映画の作品で知られる。著作には『グレープフルーツ』、『見えない花』などがある。

「2015年 『どんぐり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

オノ・ヨーコの作品

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