- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309279268
感想・レビュー・書評
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ゆっくりとした静かな
トーン
リズム
いつかは会得したいと思うものの一つ将棋
母が羽生さんのことを好きなので手に取った一冊だったけれど、最近藤井風さんと出会って思ったことでもあるけれど、何かを突き詰めるプロな方は本当に素敵でとてもカッコいい。わたしも自分にとってそんなものを見つけたいな。
難しいけれど面白い
ただやっぱりそう言う時間をどこかで求めてるからやれる
考え続けることができる詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
羽生名人はとても分かりやすく対局中の思考の流れを言語化しているのに、対談相手の吉増剛造氏はそのせっかく分かりやすかった言葉を「翻訳しますね」と言いながら見当はずれな俗物的なものに置き換えていく。一冊通して感じたのは羽生さんの言葉の本質に迫る鋭さと、雑音のような吉増さんの…なんて言うんだろう。自分語り? 自分を語っているわけじゃ無いんだけど…美しいものを自分の縮尺で置き換えて納得しているんだけどその縮尺がすごくペラペラしたものに見える。詩人だというのに言葉の選択に鋭さがないし、とにかく羽生さんのセリフを読んでへぇーと思い、次の吉増さんのセリフを読んではあ?と思う、の繰り返しでした。
途中でこの人は一体どんな詩を書くの?と気になって検索しましたが…私にはあれは詩じゃないかな。一篇の中に綺麗な一説があって、その周りを適当なもので飾り立てているような感じ。
羽生名人の思考の流れにはますます興味が湧いたので、他の対談かエッセイを探します。 -
狂気の可能性を逃げつつ受け入れる。
全部の駒がきれいに働くと、駒がにっこり笑ってくれるような感じ。
考えた指し手に愛着があるが、それをやっぱり考えていく中でその愛着を捨てていかなくてはいけないことがある。
それだけ愛着がある分、未練もあることもある。せっかくこれだけ考えたんだから、やっぱり盤上に表さないとかわいそうだしもったいないという気持ちもある。 -
2018/06/13 11:56:56
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吉増57歳、羽生26歳の対談。
羽生の言語化能力の高さに驚く。
playing時のことを言語化することの難しさは、大友良英『MUSICS』でも証明済みである。
●吉増〔後記-とても遠い声が聞こえてくる気がして、対談が終わってから、不図、羽生さんにたずねていた。羽生さん、いい名前ですね。"先祖は種子島に多い姓らしいです、・・・・・"羽生さんがこう口にされたときのめまいに似た感覚が忘れられない。小さな波頭が見え、汐の匂いがしたといえばあたるのでしょうか〕