ずぶぬれの木曜日

  • 河出書房新社
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感想 : 39
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  • Amazon.co.jp ・本 (72ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309279541

感想・レビュー・書評

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  • 犬が主役なのか…。
    雨の日、傘がないとご主人が騒ぐ…
    どこかに置き忘れたのか、見つからない。
    犬のブルーノが見つけてくるまで、
    さまざまな傘のエピソードが、雨の街での会話や独白で進んでいく。

    エドワード・ゴーリーの今までの雰囲気とは、ちょっと違った内容で、不吉度が低い。
    傘が見つかるので、スッキリした話。
    そして、子どもも犬によって救われるという、和む内容だった。

    タイトルが、なぜか好きだ。

  • 早朝から雨が降り続く日。
    飼い主が傘を失くしたと耳にした黒犬のブルーノは、雨の中、飼い主の傘を探しにでかける。

    と書くと何か良い話が始まりそうだけれどエドワード・ゴーリー、まさかそんなことはない。

    絵にブルーノの姿があるなしにかかわらず、雨の日の紳士淑女の姿が描写される。なんだかよくわからないが、雨の通りで世間話をするご婦人たち、傘を買いに来て、気に入った傘がないのでブチギレる男、風で傘が壊れた男などの描写が、ノイズのように時折わりこんでくる。

    一方ブルーノは、傘に閉じ込められ、おまけに川で溺れそうになった子どもを助け、その傘を奪って飼い主のもとに持っていく。めずらしく、オチっぽいといえばオチっぽい。

    というのも、ブルーノの黒と傘の黒とが同じ色で描かれているために、(最近カフカばかり読んでいるせいか)ブルーノが傘に変身するものとばかり妄想していて、いったいこの話はどこへ向かうんだろうとへんな期待をしていたので、意外にきれいにオチたと感じたのだろう。

    ところで訳者柴田元幸氏によると、エドワード・ゴーリーのダークな絵本では、いつも子どもが虐げられ、猫は平穏無事であることが多いという。これから他の作品を読んでいく際に注視していきたい。

    たしかに本書でも、子どもは助かってよかったけれど、雨のなか丸裸にされ、通りすがりの大人に、
    「悪い子だな ほんとに」
    と言われている。むしろさんざんな目に合ってるのに。
    このブラックさに思わず笑ってしまい、悪いことしたような気にさえさせられたがなんかクセになってきた。

  • ・話題が考えもつかないので面白い
    ・ゴーリーの絵本。黒い犬がご主人の独り言に目でちょこっと反応しているのが可愛らしい
    ・ご主人偏屈そう
    ・ご主人ひと騒がせ
    ・傘の中になぜか閉じ込められた子供?なぜに?何を表してるか?かくれんぼ?
    ・子供危なかった〜
    ・吹き出しのあるところとないところ、傘の取手の色の違い。
    ・ストーリーは謎でそれぞれの雨の日の様子が描かれてるのかな。
    ・犬の目玉の動きが豊か
    ・オンライン書き込み読書会での課題本。3名で楽しんだ。
    ・そのあと、紹介型の読書会で紹介。
    子供を閉じ込めた傘は、庇護だとか、子供が下水に流されそうになって犬が助けたことを親は知らないのでは。こどもは別の世界で生きているなど意見が広がった。
    確かに。

  • ゴーリー作品は残酷なストーリーが多いけど、動物はひどい目に合いにくいと知り読んでみた。

    なるほど、犬は最後まで生きている。

    白黒のバランスもいい。

  • 雨の日の人々の色んな様子が描かれていて面白い!木曜日の要素はどこにあったんだろう??

  • 読了

  • ほっこり系。
    表紙だけでなく全体的に、いつもより線は細く控えめ、犬の黒が際立っています。

  • だんだん想像力がゴーリーに追いついてきたぞ…
    この、痒くもなんともないところで、ここ引っ搔いてくるんだろ…おいおい…
    って予想が当たり始めたときの”人間には早すぎる”感

  • 俺の傘はどこだ?俺の傘がないっ!…雨は降り続いている。ブルーノは、ご主人さまの傘を見つけに出かけて行く…。傘泥棒、傘がおちょこになってしまった男、傘で目を突かれた人、傘に乗って流されてしまうこども。雨の降る鬱陶しい季節の、めくるめく傘をめぐる物語。

    (Amazonホームページより引用)

  • S図書館
    白を背景として傘の黒、犬の黒がくっきり
    猫でなく犬が主役
    犬は和みの導き手のようだ
    不吉度は低い
    子供を助けたり、犬を誉めて終わる

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著者プロフィール

1925年シカゴ生まれ。独特の韻を踏んだ文章とモノクローム線画でユニークな作品を数多く発表。おもな邦訳に『うろんな客』『ギャシュリークラムのちびっ子たち』など。2000年没。

「2023年 『どんどん変に…』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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