黒魔術の手帖 (河出文庫 し 1-5 澁澤龍彦コレクション)

著者 :
  • 河出書房新社
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感想 : 39
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  • Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309400624

感想・レビュー・書評

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  • これを書いた当時の時代背景も鑑みてしまうけれど、こんなのが本棚に並んでいたら絶対手に取ってしまうよね、と思う。黒魔術の例を淡々と、しかし具体的に説明して、「難易度は高いと思うがみなさんもやってみたらどうだろうか」とか言ってしまう澁澤さんにこちらが笑ってしまう。楽しい本。

  • 魔法の本と言う一面もあるが
     著者の、パロディ的な観点による批評が面白い。

  • トイレ本

    ジル・ド・レエの章が圧巻。

  • 黒魔術、白魔術、自然魔法、錬金術、カバラ、占星術、星辰術と。

    この手の本は始めて読んだが、何に舌を巻くって、著者の尋常じゃない参考文献を読み漁ってることを想像するに難くない。

    黒魔術、そんなものに使われていたものの遺物が、現在にも残存する。
    星座占いに使っている、各星座を表す記号(ゾディアック)。
    各々の元来の意味が、また凄い。
    例えば蟹座を表す"♋"
    性交渉の際の体位、ソワッサン・ヌフ(69)を表す、と。詳細は割愛。

    さて、簡単に悪魔を召喚できる方法を本文より抜粋。

    まず悪魔を呼ぼうとする者は、一度も卵を産んだことのない一羽の黒い牝鶏をもって、二つの道のぶつかる十字路に行かねばならない。この十字路で、深夜、牝鶏を二つに引き裂いて、「エロヒムよ、エサイムよ、わが呼び声をきけ」とラテン語の咒文を唱える。その際、東を向いて膝まずき、糸杉の枝を手にしていなければならない。そうすれば、悪魔はすぐに姿をあらわすー


    日常に倦怠感を覚えてる方は、悪魔でも召喚してみては。

    思った以上に、歴史の勉強になる一冊でした。

    やはり、テンプル騎士団、薔薇十字軍、フリーメーソンはどこにでも出てくるのな。

  • [ 内容 ]
    魔術、カバラ、占星術、錬金術、悪魔信仰、黒ミサ、自然魔法といったヨーロッパの神秘思想の系譜を日本にはじめて紹介しながら、人間の理性をこえた精神のベクトルを解明。
    オカルト・ブームの先駆をなした書。

    [ 目次 ]


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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 2009/04/09購入

  • よいなぁ。其の名の通り、黒魔術関係の本です。

  • 黒魔術まずはここから

  • テーマは恐ろしいけど、それ以上に好奇心を刺激する一冊。彼の博識と語り方がまた独特で、ともすれば単なるオカルト趣味の披露に成り下がりかねないものを、ここまで面白い読み物として成立させてくれます。、

  • 魔女に憧れた思春期のころ、澁澤竜彦の『黒魔術の手帳』に出会って愛読したものでした。自分が書く世界観の根底にあるどす黒いものはこのあたりで培いました。あくまでも博物学的なエッセイの書き連なりなんですが、こういうのがエスプリなんだと焦がれたものです。やっぱり荒俣さんより渋澤派! なわたしでした。

著者プロフィール

1928年、東京に生まれる。東京大学フランス文学科を卒業後、マルキ・ド・サドの著作を日本に紹介。また「石の夢」「A・キルヒャーと遊戯機械の発明」「姉の力」などのエッセイで、キルヒャーの不可思議な世界にいち早く注目。その数多くの著作は『澁澤龍彦集成』『澁澤龍彦コレクション』(河出文庫)を中心にまとめられている。1987年没。

「2023年 『キルヒャーの世界図鑑』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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