フェアリーガール (河出文庫 ほ 1-3)

著者 :
  • 河出書房新社
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本棚登録 : 19
感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309403533

感想・レビュー・書評

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  • 「1980アイコ16歳」の著者による、爽やかな青春小説。大学一年の陽は夏休みに映画製作に携わり、そこで知り合った男性にほのかな恋心を抱く。ひと夏の青春ストーリーを、私は中3の夏に読んだ。コバルト文庫(当時バリバリ少女小説!)以外は純文学と児童文学しか読んだことがなかった(極端だな)私が初めて手にした青春小説。堀田あけみ作品を読むのも初めてであった。
    「1980アイコ16歳」は爆発的にヒットし映画化されたが、「フェアリーガール」に出てくる映画制作話は、おそらく「アイコ…」の映画化体験をもとに描かれたのかなと思う。コバルトに似て非なる青春恋愛もの、ということですごく印象的だった。コバルトほど甘ったるくないけど瑞々しく、ちょっと切ない堀田ワールド。その後堀田さんはコバルトでも何作品か出版し、それも含め、堀田さんの出す本はことごとくチェックした。
    デビューが若かったため、年を重ねるほどに深みを増していく作品世界。成長する作家だな、と思いながら彼女を応援し続けた。彼女の作品の中でもこの「フェアリーガール」は地味な方かもしれないが、主人公の心模様が丁寧に描かれ、好感の持てる一冊だった。
    もう一度読みたいけど、彼女の初期作品はもう絶版になったかな…(泣)。デビュー作だけは数年前復刊していたが、できれば他の作品も復刊してくださ〜い!

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著者プロフィール

名古屋大学大学院教育学研究科満期退学(1993年)
現職 椙山女学園大学国際コミュニケーション学部表現文化学科教授
主要著作に
『1980アイコ十六歳』 河出書房新社(1983年)
『愛をする人』 角川書店(1992年)
『発達障害だって大丈夫―自閉症の子を育てる幸せ―』 河出書房新社(2007年)
『花くらべ―尾張名古屋に咲く花は』 日経BPM(2014年) 他

「2021年 『ついスマホに頼ってしまう人のための日本語入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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