少年たちの終わらない夜 (河出文庫 さ 4-1 BUNGEI Collection)

著者 :
  • 河出書房新社
3.12
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本棚登録 : 635
感想 : 67
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  • Amazon.co.jp ・本 (215ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309403779

感想・レビュー・書評

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  • カッコよかったよなー この本

  • 鷺沢萠さんの作品を読むのはこれが初めて。
    はじめに未成年が飲酒、喫煙、大麻(草)、クラブ通い、水商売、無免許運転、暴力的な表現などが悪気もなく描写されていてびっくりした。現代の高校生は一部例外を除いて昔よりハメを外さない真面目な人が多いので、こんなことをやってる人は少ないと思う。たぶん。周りの人間はそうだから。データサイエンスとかに憧れてる系が多い。現代ではむしろ、そんなの無意味で無生産、今更ダサいと思っている人がほとんどだと思う。
    80年代の高校生はこんなことを本当にやってたのかな。読んでいてジェネレーションギャップが頭から常に離れなかった。それでも彼らが抱く大人になることへの違和感や、周囲からの若さへの羨望が受けられる様はどの世代でも変わらず、とても共感できた。
    油膜を突き破れる大人になれるのか、なれなくても突き破るフリをするのか、どちらもできそうにないが、大人になったら高校生のように責任を伴わないで遊ぶことはできず、堅実に生きていかなくてはならない。失敗してもある程度、世間が寛容な今の時期に、やれることはなんでも挑戦し吸収していきたいと思った。「十代最後の夏休み」と聞くと、胸が苦しくなり切なくなる。あの頃の十代には一生かけても戻れない、と年月で実感する時が私もこのリンたちのように感じる時が来るのだろう。その時私はどんなことをしているのかな。最後の夏休み、めいいっぱい青春を満喫したい。
    今、高校生のときに読んでよかったと思う。

  • 東京の青少年って、こんな日々を送っているんだろうか…?
    街中で遭遇したらついつい目を伏せてしまいそうな登場人物たちに、戸惑いを隠せなかった。
    なんというか、特にコンビニの前とかで会いたくない人が多い。
    いや、こう、ねじがぶっ飛んだみたいな人ばかりでないのは知っているけれど。
    彼らには、彼女たちには、そういう環境の中にいるその人たちにしか経験することのできない「青春」があって、そこから得るものも学ぶものも、そして失うものも、私と違うものなんだろうか。
    でも、何となく、そうではない気もする。
    アプローチの仕方が違うだけで、重なるものはある気がする。
    そうじゃなかったら、読んでいて共感なんてできるはずないんだから。
    大体、多分、私だって、形と場所が違うだけで、彼らみたいに外れたねじがあるんだろうし。

  • 読んでいて、清々しい一冊。


    今でいうリア充な彼ら。彼らと同世代のころ、わたしの目には、悩みもなく、刹那的に生きている彼らの姿しか映っていなかった。それが羨ましくもあり、無責任だとも勝手に思っていた様に思う。

    でもこの本に出会ってからは、それは間違いだったと思えるのだ。

    彼らとて日々に違和感を感じながら、でも毎日を悲観的に過ごさずに済むように、エネルギーを煌めかせる術を持っていたのだろう。

    この本には、惚れた腫れたの恋愛話もなければアツい友情話もない。あるのは、淡々と続く日常と、少しばかりの距離感だ。何が起こっても、深刻味のないまま、場面は進む。それを、くだらないと一蹴するのは勿体ない。

    ここにあるのは、違和感だらけの世の中で、どう自分自身を引き上げ、沈み込まないように生き続けるか、もがきながらも時の流れに押されてゆく若者たちの姿だ。その姿からは、世代や年齢は関係なく、心を顧みるきっかけを読み取れると思う。

  • 不良チックな登場人物が多めに使われています。この本もなんとも無い一行でぱッ、と泣かせてくれます。
    少年達の抱くなんともいえないセンチメンタルな切なさが、じんわり伝わってきます。特にティーンエイジ・サマーは本当に良かった。この本も鋭さが光ります

  • 久々に読んだ。おもしろい。[06/11/10]

  • 表題作、なんか…うーん…。文章は嫌いじゃないけどなんとなく好きになれなかった。あ、でもこれにもアイダが入ってたのはすごくうれしい!前に読んだときとはやっぱりちょっと印象変わってた。わたしが生まれて間もないころに書かれてる話なのに、今でもストレートに伝わる話。

  • 故・鷺沢さんの短編集。大学の頃に読んだのかなあ・・・その時は文章のきれいなところとか流れのゆるやかさとか・・いろいろ好きになる要素はあったんですが・・「誰かアイダを探して」という話を読んで、とても切ない気持ちになったことをよく覚えています。彼女が亡くなった時、とてもショックを受けました。それで最近もう一度この本を読み返したのですが、昔ほどの切ない気持ちは感じられませんでした。
    多分、私があの頃まだ若かったからこそ、そこに書かれている少年たちのみずみずしさに共感できたのかもしれません。
    でも、あそこまで切なくなったお話も今のところ、そんなにありません・・・・

  • 十代も終わりかけた夏の日々。表紙に惹かれて買った本だけど10代のあたしの心には染みました。

著者プロフィール

鷺沢萠(1968.6.20-2004.4.11)
作家。上智大学外国語学部ロシア語科中退。1987年、「川べりの道」で文學界新人賞を当時最年少で受賞。92年「駆ける少年」で泉鏡花賞を受賞。他の著書に『少年たちの終わらない夜』『葉桜の日』『大統領のクリスマス・ツリー』『君はこの国を好きか』『過ぐる川、烟る橋』『さいはての二人』『ウェルカム・ホーム!』など。

「2018年 『帰れぬ人びと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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