天体議会(プラネット・ブルー) (河出文庫―BUNGEI Collection)

著者 :
  • 河出書房新社
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レビュー : 136
  • Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309404240

感想・レビュー・書評

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  • 「なんで、みんな南へ行くんだろう。」

  • 再読。煌びやかで儚くノスタルジックな世界観は日常からの逃避行にうってつけ。水蓮と銅貨の住む街に一度は迷い込んでみたくなる。二人は永遠に少年で、時と場所と名前を変えて著者の様々な作品の主人公なのだろう。時々割れる花瓶の欠片を修復しながら友情は続く。

  • 言葉がきらきら輝きながら溢れでては、ぽろぽろこぼれ落ちる。
    ひと粒ひと粒の言葉の音色が、色彩を自由自在に変えながら流れていく。

    言葉をもつことを許されたわたしたち。
    綺麗な言葉に心が震える。
    その余韻がわたしを抱きしめて離さない。

    少年たちの友情と絡み合う想い。
    鉱石倶楽部のノスタルジックな空気感。
    ひみつを共有するかのような天体議会。。。

    少年たちの短く儚い時間に幻想的で魅惑的な彩りを添えているのは天体と鉱石。

  • あまりにも少年たちの関係が危うげで、途中何度も頁をめくる手を止めてしまった。

    銅貨は気づいていないが、恐らく誰よりも愛されているのが銅貨本人である。
    水蓮と藍生の間に漂う親密さも、元はといえば銅貨という存在に根ざしているのではないか。

    銅貨と水蓮の仲直りのシーンは、長野作品の中でも指折りの名場面だ。
    この先きっと、これを超える『仲直り』と出逢うことはないだろう。
    続く少年たちの糖菓の交換は、思わず見ているこちらが照れてしまう。

    今回は再読で、初読は中学生の頃だった。
    あのときは終わり方に寂しさを感じたものだったが、今はそうは思わない。
    ……それにしても藍生さんの不器用さと捻くれ具合には苦笑いをしてしまう。
    藍生さんもまだまだ子供ということだろう。

  • 『新世界』シリーズよりはまあ・・・分かりやすいなって思うよ・・・
    しかし二人きりで同居する血の繋がらない兄弟っていうなんとも・・・長野まゆみ節な・・・
    この頃から変わらないんだな長野先生・・・

  • 面白かったです。
    水蓮と銅貨の関係性が好き。お互いをかけがえのない存在だと思っているけれど、べたべたし過ぎない。程よい距離感です。
    おそらく、代理母なのであろうタミーやバービィが当たり前の世界はディストピア感があってよいです。そして男の子しかいない。。
    少年(名前は最後まで出てこない)は本当にオートマータだったのかな。
    鷹彦も良いです。歌声聴いてみたい。
    当て字がすごく使われているけど、近未来のような、でもノスタルジックな世界観と、繰り広げられる微かな切なさが素敵な作品でした。

  • 「白鳥が天河を翔ける九月の第1月曜日、うんざりするほど暑い地下鉄の大混雑で夏の休暇が明けた。」(本文より)銅貨と水蓮という2人の少年を中心とした物語。
    長野まゆみさんの作風は独特ですが、こちらの小説は比較的マイルドで、長野さんファンでない方にも是非読んでみてもらいたいなと思います。銅貨の父親がいる「南」の描写が好きで、夏になるとふと読みたくなります。

  • デビュー作で文藝賞を受賞した「少年アリス」から、ずっとファン。 独特な世界観に酔いしれたのは遠い昔のこと。 この作品は、今、読んでみたら新たな発見があるかもしれない。 彼女の作品のほとんどに言えることは、ルビの振り方、登場人物の名前や小道具1つにしても手抜きがなく、色々な情景が目に浮かんでくるのがいい。 日常的に近い非日常的な部分が好き。

  • 再読。

    ✦黄石英(シトリン)
    ✦白磁(ビスク)
    ✦水先案内(カノープス)
    ✦万華鏡(カレイド・スコープ)
    …言葉の一つ一つがきらきらと輝いていて鉱石倶楽部のお菓子や鉱石は、その原石の輝きや香りまでもが伝わってくるような気さえしました。

    些細な事で喧嘩をしてしまった銅貨と水蓮が仲直りをする場面と、銅貨が兄の藍生と展望室へ昇る場面がとても印象的。

    度々2人の前に現れる謎の美少年…“自動人形”と噂されていたけれど、“自動人形”と疑っていた水蓮も目の中に石が入っていたり、何日も食事をしなくても平気だったり…案外、水蓮も自動人形だったりして…
    ……そう思わせる程浮世離れした存在というのも彼の魅力の一つですね。

    ライカという名前の煙草。
    調べてみると、実際に存在していたらしく、パッケージの画像を見て私も一目惚れしてしまいました…。もう手に入らない代物なのが惜しいです。

    作中で、銅貨と水蓮が天体議会の招集でロケットや星座の観測をしているのをみて、私も今冬は地元のプラネタリウムに友だちを誘って、一緒に星を観ようと思いました!

  • 本当に大好き 何度も読みたくなる

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著者プロフィール

長野まゆみ(ながの・まゆみ)
東京都生まれ。一九八八年『少年アリス』で文藝賞を受賞しデビュー。二〇一五年『冥途あり』で泉鏡花文学賞、野間文芸賞を受賞。

「2019年 『掌篇歳時記 秋冬』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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