宇宙百貨活劇 (河出文庫 な 7-11 BUNGEI Collection)

著者 :
  • 河出書房新社
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感想 : 71
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  • Amazon.co.jp ・本 (138ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309404370

感想・レビュー・書評

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  • 昔読んだときは気にならなかったけど、いま読むとロビンの性格気になるというか鼻につくことにびっくり。
    最初に読んだ時からずいぶん時間が経ったから、私も変わったな……。
    ただこの空気感はほんとうに好き。
    同時収録の「ことばのブリキ罐」も、長野まゆみさんの世界を知れるエッセイ。

  • 面白かったです。
    長野さんのお話の、ロビンみたいな少年が好きです。
    兄弟ではなく、双子(ツイン)というところも良いです。
    飲み物や食べ物、小物、街並みや空…長野ワールドが詰め込まれていました。
    キラキラしていました。
    「ことばのブリキ罐」も素敵でした。
    長野ワールドを構成する人やものの名前…綺麗。
    ことばの抜き書き、今からでもやってみたくなりました。
    山口マオさんの解説も素敵。「彼女の愛するピュアな世界はおそらく、ほのかな毒の味がするはずだ」

  • 双子の少年が登場。
    仲が良い家族がほほえましい。

  • ★宇宙百貨活劇
    かわいい双子の少年ミケシュとロビンに終始癒される。ほのぼのとしていてファンシーな短編集。2人はいつも何処へ行くにも一緒。時々喧嘩もするけれどすぐにお互い反省して仲直りできてしまう。ひっそりと探偵社を営むお父さんが少年たちの無理難題に頭を悩ます姿も良かった。

    個人的に第九話の「スノー・スノー・ボーイ」がお気に入り。実は寒さに弱いロビンがミケシュに手伝ってもらわないと着替えも出来なかったり、外出したくなくて愚図る姿が意外で可愛らしかった。凍えてしまったロビンの躰を暖めようと抱きついたミケシュと、頬同士をくっつけて微笑む姿はとっても微笑ましかったです。

    今回も、ロケット壜のストロベリィ味ソォダ水、ショコラマシュマロ入りのシュウクリイム、夜天から降る流星(ドロップ)など美味しそうな食べ物がてんこ盛りでした!



    ★ことばのブリキ罐
    長野作品に登場する食べ物、鉱物、鳥など様々な単語の意味や由来が登場した作品と共に紹介される作者お手製の辞典。実物を見に行ったり、写真を探して見たり、活字やルビからどんな物かと想像するのも愉しいです。『少年アリス』や『魚たちの離宮』などの初期作品に出てくる物の紹介が多かったけれどもっと色んな作品に出てくる小物の辞典も見てみたいなぁ〜

  • 数年ぶりに再読。

    ミケシュとロビンの双子のかわいいお話は何度読んでも楽しめます。

  • '96.8読了。
    ロビンとミケシュのハッピーな短編集。
    「ことばのブリキ缶」も収録。

  • 美しい作品だった。
    文章が眼に入った瞬間に、風景、風、香り、季節感まで浮かんでくる。
    冬直前にまた読もう。

    2015/8/23

  • ・双子の話。ミケシュとロビンの一年。
    ・ことばのブリキ罐
    ・絵本みたいな長野まゆみ評

  • かわいい双子の、
    キラキラしたお話がつまった短編集。

    透明感のある幻想的な絵本みたいな、
    きれいなファンタジー。

  • なんだろう。
    小説のはずなのに絵本を読んでいるようなそんな気がしてならなかった。もちろん挿絵なんてものはないはずなのに錯覚させられずにはいられない。長野作品の初期とも、色恋の豊富な現在の作風とは一線を画していてとても不思議な読み心地。
    しかしこの本を読むには遅すぎた気がしてならない。
    中学生くらいが読むには丁度良いかも。短いし、すぐに読み終えることの出来るファンタジー。
    山や谷といった盛り上がりはないけれど、耽美的な文章に触れるきっかけとなれうる作品だと思う。

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著者プロフィール

長野まゆみ(ながの・まゆみ)東京都生まれ。一九八八年「少年アリス」で第25回文藝賞を受賞しデビュー。二〇一五年『冥途あり』で第四三回泉鏡花文学賞、第六八回野間文芸賞を受賞。『野ばら』『天体議会』『新世界』『テレヴィジョン・シティ』『超少年』『野川』『デカルコマニア』『チマチマ記』『45°ここだけの話』『兄と弟、あるいは書物と燃える石』『フランダースの帽子』『銀河の通信所』『カムパネルラ版 銀河鉄道の夜』「左近の桜」シリーズなど著書多数。


「2022年 『ゴッホの犬と耳とひまわり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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