遊覧旅行 (河出文庫 な 7-16 BUNGEI Collection)

著者 :
  • 河出書房新社
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感想 : 28
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  • Amazon.co.jp ・本 (149ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309404776

感想・レビュー・書評

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  • 久しぶりに読み直した。
    ショートショートなので読みやすくて、どのお話も雰囲気が好きなので昔から何度も読んでる本。
    現実と幻想の境目があいまいで、硬質で澄んでいるのに甘い花の匂いがしそう。
    ほんとによくこういうお話書けるなぁと感心してしまう。
    どのお話も好き。

  • 面白かったです。
    旅に出たい…ここ数年、九州から出ていないので、京都・大阪・神戸、行きたくなりました。
    こんな不思議な旅は出来ないでしょうけど。羨ましいです。
    前半の「遊覧」は実際の都市を舞台にした不思議な世界でしたが、後半の「逍遙」は架空の世界が舞台で、こちらも良かったです。

  • 再読。澄明な碧ガラスの空。黄金色に光る石畳の径。喉をうるおすシトロン・プレッセ。

    長野まゆみの文章を読むと夏の日は魔法。

    気怠い午后に降る鬱陶しい雨ですら、浮き浮きした予感めいたものを運んでくる使者に変えてくれる。
    旅をするわたしは日常から遊離した蜃気楼。その記憶は炭酸水のはじける泡に似ている。
    わたしが所有できるのは記憶ではなく一つの鮮烈な感覚だけだ。だからこうして何度も開いているのかもしれない。
    鉱石のように美しく、頬を擦過する流星の煌めく言葉に魅了される遊覧旅行。夢の路に溶けて漂いたいと願ってしまうほど好き。

  • しばらく前に長野まゆみさんの短編を読む機会があり、数年経っても思い出すことが多かったので、その短編が収録されているこちらの作品を読むことにしました。

    散歩に出かけたり、透明な冷たい飲み物を飲んだり、果物が食べたくなるお話が多く、とても楽しく読ませていただきました。
    あとがきも素敵でした。

  • 旅先で出会うちょっと不思議な体験に心踊る一冊。
    ちょっとした不思議や幸せを大切にしたいな。

  • “遊覧”の短編は「わたし」と友人が2人で神戸や京都を旅するお話。旅の途中で不思議な少年に出逢ったり、気付けば白昼夢を見ていたり…。
    見知らぬ土地での目的地のない旅は楽しそうだなぁ〜
    “逍遥”の短編では、少年たちの飲んでいる曹達水や檸檬水がぱちぱちと弾けて甘い香りを漂わせているような雰囲気のあるお話。星雲母や雪更紗、言葉の1つ1つがとっても綺麗。

  • '97.6読了。

  • 2〜3ページ程度のショートショート。

    JR西日本「三都物語」キャンペーンで連載された作品集。前半はJR発行誌に掲載されていたということで”旅”感が強い。
    主人公が旅先でふらりと立ち寄った見知らぬ場所で遭遇した出来事を描く。
    後半のHanako連載分はより長野まゆみワールドで少年が主人公の連作で雰囲気が違う。

    全編通して長野さんらしく少年がよく出てくる。
    こんなに短いのに豊かな印象を与えられるのがすごいのである。

  • 再・・・読。白昼夢のようなファンタジーのような、可愛くて素敵なSSがつまった一冊です。ちょっとおでかけしたくなる…かも?

  • 久々再読。
    小さな旅、日常に起きた不思議な出来事。
    透明感が素晴らしい。素敵。

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著者プロフィール

長野まゆみ(ながの・まゆみ)東京都生まれ。一九八八年「少年アリス」で第25回文藝賞を受賞しデビュー。二〇一五年『冥途あり』で第四三回泉鏡花文学賞、第六八回野間文芸賞を受賞。『野ばら』『天体議会』『新世界』『テレヴィジョン・シティ』『超少年』『野川』『デカルコマニア』『チマチマ記』『45°ここだけの話』『兄と弟、あるいは書物と燃える石』『フランダースの帽子』『銀河の通信所』『カムパネルラ版 銀河鉄道の夜』「左近の桜」シリーズなど著書多数。


「2022年 『ゴッホの犬と耳とひまわり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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