狐のだんぶくろ: わたしの少年時代 (河出文庫 し 1-26 澁澤龍彦コレクション)

著者 :
  • 河出書房新社
3.41
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本棚登録 : 103
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (257ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309404943

作品紹介・あらすじ

人一倍記憶力のいい著者が語る昭和初期の思い出。記憶の底から、まぼろしのように浮かびあがってくる光景。いまでも正確におぼえているが、他の誰も知らない童謡。正月のチョロギへのこだわり。両国国技館の大鉄傘。病気の問屋さんといわれていた子どもの頃。漫画、替え歌の思い出…。のぞき眼鏡でのぞいた、光りかがやく少年期という黄金時代。

感想・レビュー・書評

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  • 童謡の歌詞って不思議。古い記憶を呼び出して懐かしい気持ちにさせられる。全ての抄を通して言えることだけれども。癒されます。

  • 昭和10年前後の東京とか流行とかを作者の少年時代の目線で。さすがに昔過ぎてピンと来ないことが多いけど(蘆原大将とか当時の力士とか流行歌とか)、「巣鴨の癲狂院」は『姑獲鳥の夏』に出てきたなあとか『ラ・クンパルシータ』や美ち奴の『あゝそれなのに』とかは作之助さん経由で知ってたからよりリアルでテンション上がった。

  • チョロギについて/滝野川中里付近/チンドン屋のこと/なつかしき大鉄傘/狐のだんぶくろ/昭和十一年前後/蘆原将軍のいる学校/漫画オンパレード/まぼろしのトンネル/往年の夏、往年の野球/水鉄砲と乳母車/替え歌いろいろ/欠乏の時代/ラ・パロマを聞けば/競馬場の孤独/花電車のことなど/最初の記憶/病気の問屋さん/東京大空襲/帝都をあとに颯爽と/戦前戦後、私の銀座/私の日本橋

  • 戦前に少年時代を過ごした著者の懐かしい記憶の数々。
    数々のノスタルジックなセピア色の思い出話の途中に戦中の空襲の激しさや悲惨さが織り込まれて、著者が楽しい少年時代から戦争を経験して青年になる過程を覗き見している気分になりました。
    しかし…エッセイに登場する童謡がほとんど分かりませんでした…。時代時代で童謡も変わるものなのですね。

  • 2009/9/5図書館で借りる
    2009/9/7返却

    漫画オンパレード:読了
    田河水泡についての記述や手塚治虫についての記述がある。
    私は、漢字にルビを振ってあることに賛成する。

  • 未読。

  • 渋澤氏の子供の頃の記憶。家族全員で読んでしまった。<br>【東京の粋】そしる最後の世代だといわれてますが…<br>ちょろぎ・・・今のスーパーでは【ちょうろぎ】ですね(笑)<br>しかし、よく覚えているなあと。東京タワーのリリー氏も幼い頃の駄菓子屋とか、非情に鮮明に覚えていて凄いと思いましたが(笑)多分、幼い頃から、毎日の過ごし方が違って多様な…アレ?買い被り?すぎ???

  • 未読

  • こどもの頃の記憶は自分にとってはえもいわれぬ独特の魅力があるものだが、他人のそれがおもしろく読めることはなかなかない。戦中の若者がどう感じていたのかが察せられる内容も含まれています。

  • 郷愁。昭和のはじめに少年時代を過ごした著者。懐かしのあの頃が書き綴られている。

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著者プロフィール

1928年、東京に生まれる。東京大学フランス文学科を卒業後、マルキ・ド・サドの著作を日本に紹介。また「石の夢」「A・キルヒャーと遊戯機械の発明」「姉の力」などのエッセイで、キルヒャーの不可思議な世界にいち早く注目。その数多くの著作は『澁澤龍彦集成』『澁澤龍彦コレクション』(河出文庫)を中心にまとめられている。1987年没。

「2023年 『キルヒャーの世界図鑑』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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