ねむり姫―澁澤龍彦コレクション 河出文庫 (河出文庫 し 1-28 澁澤龍彦コレクション)
- 河出書房新社 (1998年4月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309405346
感想・レビュー・書評
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現実から、ひょいっとはみ出してとける。不思議と現実のはざまを語る。そんな短篇集だと思う。上るのではなく潜るのに近いけれど、手引きがあるので溺れずに済む。ただ、その手引きがどんなもので、どこへぼくたちを連れて行くのかを考えはじめるとすこし怖くなる。グロテスクが道中にあるような、白骨を横目に潜っていくような、感覚。初期短篇選や唐草物語より、語り口が軽妙な気が、なんとなく。
2017.8.不明.詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
久しぶりに澁澤にハマってしまいそう。
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時代劇ものって読みやすかったっけみたいな本です。
内容は落語の左甚五郎の、題が出てこない。話のようで
すね。 -
少し難しかった。漢字の勉強をした後また再び読みたい。
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2014/10/22
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幻想文学っていいなあ……という気分にはなったけども、"澁澤龍彦の"良さを感じるにはやや物足りない。他のものも読んでみようという気にさせられるといえばまあ、そう。
面白さとは関係ないが、時代物なのに外来語が入るのはいつものこととはいえ突然のE.T.にはさすがに笑った。 -
澁澤龍彦といえば、エッセイの数々で、古代ギリシャから中世、ルネッサンス、果ては現代文学から現代芸術全般に至るまで、まさしく博覧強記の衒学趣味。だが、ここには彼のもう一つの顔―すなわち、日本の古典をこれまた縦横無尽に駆使した、翻案幻想物語の語り手としての澁澤がいる。彼の語る物語はそのいずれもが、空間も時間も周囲からは隔絶し、ぽっかりと中空に浮かんでいるかのような独特の様式を持っている。ここに収録された6篇のいずれもが、そんなスタイルだ。澁澤の語る物語を読むのは、まさにしばし仙窟に遊ぶといった趣きなのである。
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【収録作品】
ねむり姫/狐媚記/ぼろんじ/夢ちがえ/画美人/きらら姫 -
随分昔に購入していた本です。
西洋風のおとぎ話を日本の昔話に置き換えた風ですね。そして必ずしもハッピーエンドにならない辺りがさらに面白い。幻想小説と言うのはこういう感じの取りとめの無いものなのかなあなどと思いした。面白かったです。また何か違う本も読んでみようと思います。 -
短編集。この作家さんは初めて知りましたが、近現代というより現代作家さん?
なのに近現代風というのがなんというか掴みきれず。
雰囲気はありましたが、自分好みかと言われるとちょっとキツかったです。