チョコレート革命 (河出文庫 た 1-6 BUNGEI Collection)
- 河出書房新社 (2000年1月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (174ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309405926
感想・レビュー・書評
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背伸びして買ったのは中学生のとき。久しぶりにページをめくって「大人になったなぁ」と感じた。歳かしら
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愛読書。
何度も何度も繰り返し読んでる歌集です。 -
艶っぽくて色っぽくて、素敵。
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泣く。
恋の詩もなんでもなぃような詩も。
切ない。 -
音楽界のユーミン、短歌界の俵万智。新時代のパイオニア。
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第三歌集。前作よりも完成された印象。手探りな感じが抜け、自分の文体が確立された感じがする。
特に山田かまちに捧げられた歌は彼女の見つめるまなざしに感じる心が響きあひ、彼女の目に映る山田かまちそのひとの姿がみえてくる。
同じ旅行でも、今回の歌集で見つめられたものの衝撃は一入である。同じものをみつめてゐるといふのに、彼女にしか表現できない歌ばかりである。
おそらく選択にあたつては、かなり明確な意図が見える。歌集の題にあわせた歌の構成になつてゐる。それが前作とは違つた確固たるものを感じさせるのか。
それだけではなく、おそらく、彼女の生に対する実感もあるのだらう。嘘や方便にチョコレート。感じる心の存在だけは誰にも偽れない。その確かさ。
事実(できごと)ではなく真実(こころ)。嘘ではない。感じた心が在るといふこと。それを確かなものとして彼女は感じたのだ。いや、感じてゐたことに気づいたのだ。
ことばの後ろに拡がるたくさんの心の動き。それを呼び起こすチョコレート革命。 -
わたし元プロの写真屋(家)の経歴がある。風景をカメラで切り取ることに慣れているが、旅が素直に楽しめない思いを何度もした。そこで一日一ページ手帳をつかい旅の思い出づくりをしてみたり(旅先で手にした箸袋などをノートに張り付けて悦にいっていた)・・・さて、ここでもう一段階上を目指すべく、旅の思い出を歌にして読んで見たいと思い立つ。その切っ掛けになったのが歌人、斎藤斉藤の2015年12月18日「NHK/課外授業ようこそ先輩」をなにげに見たことであった。まずは短歌という知らない世界をこの本で堪能してみよう。
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学生時代に読んで以来しばらく縁遠かったのだけど、
ふとしたことから再びこの本を手に取った。
ページを開いてみて、びっくり。
かつての自分がぐっときた歌と、
今の自分がぐっとくる歌とが、全然違っていたからだ。
(もちろん短歌だけじゃないのだけれど、)
短歌ってことさら、読む側のその時の心の状態というか、
置かれた状況によって感じ方が思い切り変わってくるから面白い。
タイトルのもとになった歌が、また、イイ!
「男ではなくて大人の返事する君にチョコレート革命起こす」
挑戦的で、好戦的で、強くて、でもどこまでも女で。
したたかさとピュアさ、艶っぽさと可愛らしさ、
そういう相反する要素を両方とも詰め込んだ、
生々しいけれどどこまでも美しい歌だと思う。
日常のなかに潜む、孤独や哲学、人生や想いなど、
言葉にしようとすると難しいものを的確に描写している印象。
現代短歌の美味しいことろをぎゅっと凝縮したらこんな感じになるのだろうなぁ。